思考技術

2018年2月21日 (水)

森友疑惑(66)佐川長官に対する国民の怒り/アベノポリシーの危うさ(337)

森友疑惑で一貫して安倍首相夫妻をかばい続けた財務省の佐川宣寿・前理財局長(現国税庁長官)について、67%の国民が国会招致が必要と答え、安倍昭恵夫人が国会で説明することについては、57%が必要と答えた。
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佐川氏の国会招致「必要」67% 朝日新聞世論調査

当たり前であろう。
1年間の国会審議が不毛なものになったのは、佐川氏の答弁によるところが大きいし、それは安倍夫妻に対する「忖度」の結果なのだから。
佐川氏の答弁の綻びは明らかである。
⇒2018年2月 3日 (土)  森友疑惑(64)佐川長官の虚偽答弁/アベノポリシーの危うさ(335)

また昭恵夫人は「私が真実を知りたい」などと言っているが、自分が堂々と説明することが前提であることも明らかであろう。
⇒2018年2月10日 (土)  森友疑惑(65)財務省が文書開示/アベノポリシーの危うさ(336)

哀れと言うべきか、当の佐川氏は、人目を避けるような生活を送っているという。
官邸からは「佐川を守れ」という指示が出ているそうだが、税の申告シーズンを迎え、国民の怒りは高まっている。
納税者一揆という言葉も生まれている。
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2018.02.16 モリ・カケ追及!緊急デモ〜納税者一揆

にも拘わらず、麻生副首相はデモ参加市民を小バカにしたような発言をしている。

 ところが、麻生財務相は19日、国会で抗議デモについて質問されると、集まった市民を小バカにしてみせたのである。
 立憲民主党の議員から、「多くの国民が抗議行動で集まった。この事実を財務大臣としてどう受け取ったか」と聞かれると、「御党(立憲民主)の指導でやっておられた」と、自然発生ではなく、政党が動員をかけたと決めつけた。当然、野党議員は「市民団体の主催だ。撤回、謝罪を」と求めたが、麻生大臣は言うに事欠いて「街宣車まで持っている市民団体は珍しい」「少々、普通じゃない」と、市民にケチをつけるありさま。
 さらに、「全国11カ所で納税者一揆が起こっていることの責任を感じないか?」と問われると、「(徴税している)全国2000カ所において起きていません」と、取るに足らないデモだと、切り捨ててみせた。
市民小バカの麻生発言で着火 3.3“納税者一揆”へ怒り拡大

そのツケは何倍になって跳ね返ってくるであろう。

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2018年2月20日 (火)

何のための「働き方改革」なのか(2)/日本の針路(377)

「働き方改革」は安倍政権が目玉にしている政策である。
しかし、そもそも「働く現場」について、どの程度の認識を持っているのだろうか?

首相は1月29日の衆院予算委で、働き方改革関連法案による裁量労働制の対象拡大の意義を説明した際、「厚労省の調査によれば、裁量労働制で働く人の労働時間の長さは、平均的な人で比べれば一般労働者よりも短いというデータもある」と述べた。
この「厚労省の調査」とは「労働時間等総合実態調査」のことであるが、厚労省の13年度労働時間等総合実態調査のデータには、平均的な労働者の1日の労働時間が23時間を超える事業場が9カ所含まれるなど問題点が次々に浮上している。

立憲民主党の長妻昭代表代行が2月13日の衆院予算委で答弁の撤回を求めた。
それでも首相は「答弁した段階ではそういうデータがあった」と応じなかったが、14日の衆院予算委員会の集中審議で、裁量労働制に関する1月29日の答弁を撤回した。
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東京新聞2月20日

撤回して謝罪するのは当然であるが、勘違いというよりも「世間知らず」と言うべきであろう。
私の経験からすれば、「裁量労働制で働く人」が「一般の労働者」に比べて労働時間が短いということは考えにくい。
そういう「調査結果」があれば、まずその調査を疑うだろう。

よく言われるように、ロジカル思考の最も重要な基礎は「空・雨・傘」の比喩で言われる。
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⇒2017年6月20日 (火) 加計疑惑(23)萩生田新証拠と文科省の逆襲?/アベノポリシーの危うさ(238)

目玉政策とする割には、現実を知らない。
裁量労働制の対象となるのは、そもそも時間で測ることのできない仕事が多いのである。
「無限定・無定量」、言い換えれば「キリがない」仕事なのだ。
「仕事とは何か?」を踏まえないと、とんだ見当違いになるだろう。
法案を取り下げてじっくり検討すべきである。

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2018年2月19日 (月)

安全保障の戦略と戦術/日本の針路(376)

安倍首相のホンネが出たということだろう。
14日の衆議院予算委員会で、「専守防衛は防衛戦略としては苦しい。相手からの第一攻撃を甘受し、戦場になりかねない。」と述べた。
先制攻撃の容認と言って良い。

次のような意見がある。

安倍は、現代国際法のjus ad bellumつまり戦争正当性理由がまったく理解できいない。安倍は他国の武力攻撃=自国の被害と考えているから、19世紀の戦争史観から抜け出せない。
先制攻撃は二種類あり、予防攻撃(preventive attack)と先取攻撃(pre-emptive attack)である。
予防攻撃とは、相手がまだ攻撃の態勢になく、その意思もしめさない状態で相手を攻撃することである。先に攻撃すれば侵略戦争である。1980年代、イスラエルは疑心暗鬼に駆られて、建設中のイランの原発を空爆した。これが予防攻撃であり、国際社会から非難された。
先取攻撃とは、相手が攻撃準備に入り、唯一の手段が攻撃であるとわかったら、攻撃が開始される前に、相手を攻撃することである。西部劇やゴルゴ13の決闘シーンを想像すればわかりやすい。相手が拳銃に手をかけた瞬間に相手よりも早く拳銃を抜いて発砲するのである。先に動いたほうが負けなのである。
国際法、国連憲章51条で認める自衛権は後者で、前者は1920年代から侵略戦争とみなされている。
安倍は、2015年8月、戦後70年の内閣総理大臣談話で自ら述べたことが頭に入っていない。
安倍晋三が”専守防衛”を否定、”先制攻撃”が有利と発言、武力による威嚇しか考えてない 

70年談話でどう語っていたか?
「事変、侵略、戦争。いかなる武力の威嚇や行使も、国際紛争を解決する手段としては、もう二度と用いてはならない」と書いてはあるが、政権支持率の低下や公明党からの要求で、キーワードらけ盛り込んだことが明白である。
談話の作成に携わった1人は「首相は本音は納得していないんじゃないか」との見方を示している。
⇒2015年8月15日 (土)  安倍首相の「70年談話」を読む/日本の針路(213)
まったく「敗戦」の教訓を理解していないのだ。

元落語家の作家・立川談四楼さんは次のように批判している。
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東亜・太平洋戦争の見方はいろいろあるだろうが、現在から振り返ってみると、日本軍のは戦術はあったが、戦略がなかったと言える。

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戦略の失敗は、戦術では補えない!

安倍首相が同じ轍を踏もうとしているのは明らかではなかろうか。

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2018年2月18日 (日)

何のための「働き方改革」なのか/日本の針路(375)

電通の新入社員だった高橋まつりさんの過労自殺などが契機になって、「働き方」に関する論議が盛んになってきた。
⇒2016年10月30日 (日) 電通「鬼十則」の功罪/日本の針路(301)

もちろん、過労自殺に至るほどの長時間労働は許されることではなく、論外と言うべきであるが、労働を「時間」の観点から「だけ」論じるのは違和感がある。
それは結局人間を生産の装置と見る発想ではないか?
かつて厚生労働大臣だった柳沢伯夫氏が、女性を「子どもを産む機械」に例えて顰蹙を買ったことがあったが、同一線上の考え方である。
⇒2015年10月 1日 (木) 「女性の活躍」=出産と考える愚/日本の針路(236)

ドラッカーは組織の果たすべき役割の第一は「組織の目的と使命を果たすこと」だと言った。それは、企業であるか公的機関であるかを問わず、すべての組織に共通である。
それでは「企業の目的」はどう考えられるか?
ドラッカーは企業の目的の定義は一つしかない、それは「顧客を創造すること」だと言う。

「顧客を創造する」の原文は”create a customer”である。
customersではなく、a customerであっるところにドラッカーの人間を中心に見る態度が現れているという論者もいる。
ドラッカーに学ぶ「企業の目的は顧客の創造である」

竹石健『図解・やるべきことがよくわかるドラッカー式マネジメント入門』イースト・プレス (2018年/1月)に、以下のような図が載っている。
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そして、「マネジメント」の目的は、人と企業を成長させることである。
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つまり、人が成長するような「働き方」への改革でなければならないのである。

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2018年2月17日 (土)

黒田続投と金融緩和の出口/日本の針路(374)

政府は16日午前、衆参両院の議院運営委員会理事会で、黒田東彦総裁を再任する人事案を提示した。
つまり、金融緩和路線の継続である。
しかしそれは是とすべきであろうか?
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東京新聞2月17日

直近の株式市場等は乱高下が著しいが、その背景に世界的な金余りがある。
⇒2018年2月 7日 (水) 世界を覆うカジノ資本主義現象/日本の針路(368)
⇒2018年2月 9日 (金) 世界を覆うカジノ資本主義現象(2)/日本の針路(369)

そして世界的に政府の債務残高が増大している。

 金融危機後の景気テコ入れを狙い、各国政府は財政のアクセルを強く踏んだ。お金をため込むばかりの企業・家計に代わる最大の使い手として振る舞い、マネーの奔流を勢いづかせた。
 減税や財政出動へ借金を重ねられた底流には中央銀行の金融緩和がある。中銀が大量の国債を買って金利を低く抑え、政府は資金繰りの心配から解放された。
 国際金融協会によると世界の政府部門が抱える負債は昨年9月末時点で63兆ドル(約6800兆円)とこの10年で倍増した。政府部門の負債は金融機関を上回る。世界全体の国内総生産(GDP)に対する政府債務の比率は、金融危機前の6割から9割に上昇した。
 そんな図式は米連邦準備理事会を先頭にした緩和縮小で幕引きに近づく。だが政府は大盤振る舞いをそう簡単にやめられない。自国中心の大衆迎合主義(ポピュリズム)が広がり、国民に不人気な政策を取りにくいからだ。
 「我々の輝く土地に新たな道路や橋、鉄道をつくる」。米国ではトランプ大統領が1月末の演説で1.5兆ドルを投じる「インフラ再興」を宣言した。米与野党幹部は連邦予算の歳出上限引き上げで合意。過去最大の約20兆ドルと、GDP比で100%超に膨らんだ連邦債務はさらに重くなる。
 米金利の先高観を引き金とした世界同時株安は、大盤振る舞いの方程式が崩れる恐れをのぞかせた。大衆人気を追って政府がどんどんカネを使うひずみは限界に近づきつつある。
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世界の政府債務10年で2倍 大規模緩和でひずみ拡大

黒田続投を決めた安倍政権は、「大衆迎合主義(ポピュリズム)」の典型と言えよう。
行きつく先はどうなるか?
真珠湾に始まる東亜・太平洋戦争の教訓を学ぼうとしていない政権は、同じ間違いを切り返すのであろうか。
⇒2017年8月15日 (火) 再び戦争体制に向かう「母國」/永続敗戦の構造(10)
⇒2016年8月15日 (月) 敗戦記念日の雑感/永続敗戦の構造(4)

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2018年2月16日 (金)

リベラルの源流としての明六社/幕末維新史(8)

明治6年は明治維新の大きな分岐点だった。
李氏朝鮮に対する政策で、国論が二分されたのだ。
いわゆる「征韓論論争」である。
これが「明治6年の政変」と言われる事態となって、新政府が二つに割れた。
Wikipediaを見てみよう。

そもそもの発端は西郷隆盛の朝鮮使節派遣問題である。王政復古し開国した日本は、李氏朝鮮に対してその旨を伝える使節を幾度か派遣した。また当時の朝鮮において興宣大院君が政権を掌握して儒教の復興と攘夷を国是にする政策を採り始めたため、これを理由に日本との関係を断絶するべきとの意見が出されるようになった。更に当時における日本大使館を利用して、征韓を政府に決行させようとしていたとも言われる(これは西郷が板垣に宛てた書簡からうかがえる)。これを根拠に西郷は交渉よりも武力行使を前提にしていたとされ、教科書などではこれが定説となっている。
この西郷の使節派遣に賛同したのが板垣退助、後藤象二郎、江藤新平、副島種臣、桐野利秋、大隈重信、大木喬任らであり、反対したのが大久保利通、岩倉具視、木戸孝允、伊藤博文、黒田清隆らである。

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歴史人別冊 西郷隆盛と幕末維新の争乱』BEST MOOK SERIES 63(2017年12月)

現象的には岩倉使節団として洋行した派と留守を守った派の対立であるが、結果的には西郷たちは下野して、維新勢力は二分される。
盟友だった薩摩の西郷と大久保は、不倶戴天の敵となった。
⇒2018年1月15日 (月) 西郷隆盛のイメージ/幕末維新史(4)
⇒2018年1月18日 (木) 西郷隆盛のイメージ(続)/幕末維新史(5)

一方、この年に啓蒙主義の団体である「明六社」が設立された。
「明治6年の政変」は明治10年の西南戦争に繋がっていく。
自由民権運動が本格化するのは西南戦争以降であり、それまでの期間は啓蒙思想の時代と呼ばれる。
「明六社」の構成メンバーは、森有礼(主唱者)、西村茂樹、津田真道、西周、中村正直、加藤弘之らである。
開成所出身の旧幕府吏僚が多かったが、日本最初の学術団体とされる。

政治、経済、教育、宗教、思想、哲学、婦人問題など多くの分野で開明欧化、自由進取の立場から論陣を張った。
いわゆる「進歩的文化人」のハシリであり、日本のリベラリズムの源流である。

松岡正剛氏は「千夜千冊第592夜」で『戸沢行夫 『明六社の人びと』』を取り上げ、以下のように書いている。

 日本にはどうも啓蒙が流行らない。啓蒙主義なんて、知識人の暇つぶしのようにおもわれている向きさえ強い。そればかりか、大学から次々に教養学部や教養過程がなくなりつつあるいまでは、教養という言葉だって流行らない。
 日本には啓蒙や教養が根付かないのである。根付かない理由は容易に指摘できる。タテばかりが強い知識人の系譜に対して、知をヨコに組む動きがつくれていないからである。ヨコに組む者たちはたちまち排斥され、横破り呼ばわりされた。だいたい横柄・横行・横着というふうに、ヨコの言葉は悪くうけとられている。
 が、ほんとうはそんなことはない。能の声の出し方には「横(おう)の声」というものがあって、ヨコに広がっていく声をいう。タテの声では能にはならない。また幕末維新の志士たちが何をしたかといえば、その動向の本質は「横議横行」をしたことにあった。松陰や龍馬や高杉や中岡がヨコに脱藩をし、ヨコに海外渡航を企てたから、幕末のすべてが動いたのである。
 日本に啓蒙と教養が定着するには、ヨコの文化が脈動している必要がある。

この「知をヨコに組む」というのがリベラルであり、その方法や分野がリベラルアーツと言えよう。
⇒2017年11月 5日 (日) リベラル・アーツとの関係/リベラルをどう考えるか(2)
⇒2017年11月 6日 (月) リベラル・アーツとの関係(続)/リベラルをどう考えるか(3)
⇒2017年11月 9日 (木) リベラル・アーツとの関係(3)/リベラルをどう考えるか(4)

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2018年2月15日 (木)

いたずらに「フェイク」を多用する人々/日本の針路(373)

佐賀県神埼市で2月5日夕、陸上自衛隊のヘリコプターが住宅街に墜落した。
同機の乗員2人の命が失われ、民間人を巻き込んだ。
この事故の被害者がネット上で罵声を浴びている。
この事故について、毎日新聞が次のように報じた。

 自衛隊ヘリが墜落した際、家に一人でいた11歳の女児は軽傷で奇跡的に難を逃れた。翌日、父親の「許せないですよね」というコメントが新聞で報じられると、ツイッター上に非難の投稿があふれた。
<は? 許せないとか何様? 墜落して亡くなった隊員の事考えねーのかよ>
<わざと落ちた訳じゃないと思うし許せないの意味が分からん>
<わからんでもないが死ななかっただけいいじゃないか>
<「許せないですよね」じゃねーよ。イースター島にでも越しとけ>
<平和ボケも過ぎたものだ まずは国のために死んでしまった人を追悼でしょ>
事故の被害者に心ない非難 沖縄の米軍機トラブルでは冷酷な失言も

心無い言い方であるが、いわゆるネトウヨによく見られる表現である。
この記事について、「今年最大のフェイクニュースだ」と投稿した人がいる。

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フェイクかどうか、いずれ分かると思うが、私は十分にあり得ると思う。
なんでもかんでも「フェイクニュース」のレッテルを貼れば済むというモノでもない。

産経新聞は、8日、昨年12月に沖縄県で発生した車の多重衝突事故の際に米海兵隊員が日本人男性を救出したなどと報じ、同県の2新聞社を批判した同月の記事について、事実が確認されなかったとして「おわび」を掲載し、記事を削除することを明らかにした。
結縄の2紙と争っていたが、産経側の全面敗北である。
経緯を検証した中田宏氏は次のように結んでいる。

少なくとも今回の沖縄新報の記事を読む限りでは、記事の結びのとおり
「産経新聞は、自らの胸に手を当てて「報道機関を名乗る資格があるか」を問うてほしい。」
産経がきちんと取材をしているのか疑問が残ります。
悲報:産経新聞は「報道機関を名乗る資格があるか」‼︎

安倍官邸と親しい一部の記者や論説・編集委員が、突出して右翼化しているらしい。
私がかって指摘したように、産経新聞の態度こそ、フェイクと言うのではなかろうか。
⇒2017年10月23日 (月) フェイク新聞と化した産経と日本の状況/日本の針路(348)

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2018年2月14日 (水)

山田宏参議院議員の歴史認識/日本の針路(372)

私は、民族にはそれぞれ神話があり、それがアイデンティティの1つの証であると思う。
つまり、共同幻想の具体的な表出物であり、大事にすべきものだと思う。
しかし、神話と歴史は峻別すべきである。
神話を史実のように考える態度は、現代的とは言えないfだろう。

だから、三原じゅん子議員が2015年3月16日の参院予算委で、「八紘一宇」という戦前・戦中のスローガンを唐突に持ち出し、「日本が建国以来、大切にしてきた価値観」と言った時にはビックリした。
炎上必至かと思ったがボヤ程度にしかならなかったのが記憶に残っている。
⇒2015年3月18日 (水) 確信的「無知」の「無恥」・三原じゅん子/人間の理解(10)

山田宏という参議院議員が次のようにツイートしているのを目にした。
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Wikipediaによれば、以下のような略歴である。

1999年、東京8区である杉並区で区長選への出馬し、現職の本橋保正を破り杉並区長に初当選。2003年に再選[3]、2007年に3選された。
2010年4月18日には地方自治体の首長経験者らで日本創新党を結成、党首に就任した。2012年2月、大阪市特別顧問に就任。同年4月、大阪府特別顧問に就任。9月、日本維新の会に参加し、同年11月、東京維新の会代表に就任する。
し、第46回衆議院議員総選挙に日本維新の会から、東京19区(西東京市、小平市、国分寺市、国立市)で立候補することが決まった。
同年12月の選挙戦では小選挙区で落選したが、比例東京ブロックにて復活当選。衆議院予算委員会理事を務める。
2014年8月1日、次世代の党結党に際し、平沼赳夫党首の指名により、次世代の党初代幹事長に就任。同年12月の第47回衆議院議員総選挙では、同党公認で東京19区から立候補したが、候補者4人中の最下位(得票率11.7%)で敗れた。
2015年9月24日、翌年実施の第24回参議院議員通常選挙に安倍晋三内閣総理大臣の肝煎りで自民党公認で全国各地の都道府県単位の歯科医師連盟の推薦候補として参議院比例区より出馬することが発表され、2016年7月10日の選挙で確定した。

渡り鳥のような政治家生活であるが、その時々に考えた結果なのだろうからそれはそれで良いだろう。
ただ、「2005年8月、杉並区教育委員会が中学校歴史教科書として「新しい歴史教科書をつくる会」編集の教科書を採択した際に積極的に賛成した」とある。
つまり歴史認識について、問われる立場である。

歴史学では、国立歴史民俗博物館が、2003年に、弥生時代の始まりが従来考えられてきた前5~4世紀ではなく、約500年さかのぼった前10~9世紀である可能性が高いことを発表し、大きな反響を呼んだ。
それにしても紀元前600年は弥生時代であることに変わりはない。
山田氏の年代観では、神武天皇は弥生時代の人間なのだろうか。
「2678年前」というように、有効数字一桁の数字を言うのも滑稽であろう。
もちろん、山田氏のツイートに対し以下のような批判がある。
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未だに、神話と歴史を分離しない人が政治家となっていることは恐るべきではないのか。

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2018年2月13日 (火)

安倍答弁によるエンゲル係数書き換え騒動/日本の針路(371)

アベノミクスと称する政策によって、国民は窮乏化している。
2015年時点で「エンゲル係数」が明らかに上昇していたのである。
⇒2015年12月13日 (日) 日本国民を窮乏化させる安倍政権/アベノミクスの危うさ(65)

1月31日の参院予算委で、エンゲル係数について問われた安倍首相が答弁した。

エンゲル係数についてでありますが,2人以上の世帯のエンゲル係数は,2005年を底に上昇傾向にありますが,これは物価変動の他,食生活や生活スタイルの変化が含まれているものと思います。いずれにせよ,アベノミクスを通じてですね,経済の好循環を加速させていきたいと思っておりますし,やはり,一番大切なことは,ちゃんと働く場があって,みんなが仕事につけるという状況と思うわけでありますが,昨日発表されました有効求人倍率を見ますと,1.59でありまして,これ43年と11か月ぶりの高い水準となっております。正規の雇用については,1.07となっておりまして,これは統計開始以来最高の数値となっております。
エンゲル係数が上がった原因

この答弁をきっかけとして、Wikipediaの記述が改変されるという一幕があった。

 エンゲル係数が高いほど生活は苦しい。中学生でも知っている常識だ。ネット事典の「ウィキペディア」にも〈一般に、エンゲル係数の値が高いほど生活水準は低いとされる。これは、食費(食糧・水など)は生命維持の関係から(嗜好品に比べて)極端な節約が困難とされるためであり、これをエンゲルの法則という>と書かれていた。
 ところが2月1日の午前1時過ぎに突然、このウィキペディアが安倍首相の主張に沿う内容に全面的に改稿されたのだ。
〈エンゲル係数の値が高いほど生活水準は低いとれてきたが(中略)各家庭の前提条件に大きな相違があって比較にならなくなったとして重要度が下がっている〉
 この記述は情報の出典が不確かとして差し戻されたが、その後も〈一概にエンゲル係数の値が高いほど生活水準は低いとは言えなくなってきている〉などと書き加えられ、また削除されては新たな記述が加わるなど“編集合戦”が過熱した。
安倍首相の答弁後 Wikiの「エンゲル係数」なぜ改編された

ツイッター等でも反響があった。
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まったくそう思うが、安倍信者は次のように言うのだ。
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エンゲル係数そのものを理解していないで安倍擁護を言うのだから、無謀と言うか、滑稽と言うか・・・
昨年の「そもそも」騒動を思い出さざるを得ない。
安倍首相が国会で「辞書には『そもそも』には『基本的に』という意味もある」と答弁し、そんな意味を載せている辞書はないにもかかわらず、「そもそもには基本的にという意味もある」と閣議決定した。
まさにオーウェルの『1984年』である。

英語サイトも書き換えがあったらしい。
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Wikiというのは、「ウェブブラウザを利用してWebサーバ上のハイパーテキスト文書を書き換えるシステムの一種である」(Wikipedia)で、要するに、皆で寄ってたかって書き換えることにより、より正しいものに変えていく、という思想である。
悪用しようと思っても結局は訂正されるのだ。
2月4日時点では、当初の記述に戻った。
現在はユーザーが内容を編集できない「保護」の状態になっている。

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2018年2月 9日 (金)

世界を覆うカジノ資本主義現象(2)/日本の針路(369)

日本の株式市場は大幅に反落した。
日経平均の下げ幅は一時700円を超え、終値は508円安だった。
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週間の下落幅は1891円91銭となった。
リーマン・ショックのあった2008年の10月6日─10日(2661円71銭)以来の大きさであり、東証1部の時価総額は1週間で約49兆円消失した。

8日の米株式市場は、ダウ工業株30種平均が大幅に続落し、前日比1032ドル89セント(4.1%)安の2万3860ドル46セントで終え、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も、前日比274.825ポイント(3.9%)安の6777.159で終えた。
マイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、フェイスブック、アルファベット(グーグル)など主力株が軒並み5%前後の大幅安となって指数を押し下げた。
1987年10月19日(月曜日)のブラックマンデーを連想する向きもあるようだ。
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日刊ゲンダイ2月9日

高株価の維持を政策の軸にしてきたアベノミクスという政策の限界である。
早くノーマルな「経世済民」政策に戻るべきだ。

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