書籍・雑誌

2017年5月22日 (月)

谷川俊太郎『大岡信を送る』/私撰アンソロジー(47)

Ws000000
戦後の詩壇を牽引してきた大岡信さんが4月5日に亡くなった。
⇒2017年4月 7日 (金):ことばの魔術師・大岡信/追悼(102)
⇒2017年4月16日 (日):大岡信『春のために』/私撰アンソロジー(45)

JR三島駅の近くに「大岡信ことば館」がある。
1705112_3
東京新聞5月11日

この「ことば館」で盟友ともいうべき谷川俊太郎さんの朗読とDiVaの演奏会が開かれた。
12_2

DiVaというのは、谷川さんの子息・賢作さんを中心とする音楽グループである。
賢作さんは、もちろん子供の時から大岡さんと面識があり、アットホームな会であった。
掲出の詩は、「ことば館」の壁にレリーフになっている。
朝日新聞に4月11日に発表されたものである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年5月21日 (日)

アホな内閣(15)恣意的な閣議決定の乱用/アベノポリシーの危うさ(213)

最近の閣議決定はどうかしている。
5月12日には、「そもそも」には「どだい」という意味があるなどの答弁書が閣議決定された。
政府が言葉の意味を閣議決定? 
まるでG・オーウエルの『1984年』みたいではないか。
⇒2010年8月14日 (土):ジョージ・オーウェルの『1984年』-個人情報の監視と保護

『1984年』の中に、ニュースピーク(新語法)の話が出てくる。
独裁政権が支配を盤石なものにするため、国民の語彙や思考を制限して新しい言語を作り、国民に強制するのだ。
安倍政権も新語法を意図しているのだろうか?

経緯を振り返ってみよう。
「そもそも」の発端は、安倍首相の答弁である。
Ws0000022_2
大丈夫?首相の言葉 「そもそも=基本的に」辞書にな し

安倍首相は、「そもそも」という語を辞書で調べてみたところ、と自信たっぷりに前置きし、「初めから」以外に「基本的に」という意味があると答弁した。
この答弁に対し、さまざまな辞書を調べてみたが、そういう解説をしている辞書は見当たらないという疑問が上がった。

 普段から辞書と付き合う校閲記者の私は30種類以上の辞書に当たったが、「基本的に」 とするものは見当たらなかった。「新明解国語辞典」などを担当する三省堂の吉村三恵子さ んも「そんな意味はないと思う」と首をひねる。
 ちなみに「そもそも」の意味は、(1)説き起こす時に使う語(2)元来、最初から、物 事の初め・起こり(岩波国語辞典7新版)。(1)の用法もあり、(2)の「最初から」と 読み替える山尾氏の指摘は揚げ足取りの印象も受ける。とはいえ「基本的に、という意味も ある」とする首相答弁は解せない。本当に辞書を引いたのか。「基本的に」を「そもそも」 の類語とするものを見たのかもしれないが、類語は「意味」ではない。
大丈夫?答弁の解釈、辞書になく…言葉の粗雑さ露呈

安倍首相の国語力のお粗末さには定評(?)がある。
⇒2017年5月11日 (木):アホな内閣(11)安倍首相の国語力/アベノポリシーの危うさ(205)
そこで、参照した時点を尋ねる質問主意書が出された。
質問主意書と答弁書の要点は以下のようである。
Ws0000012_2
「そもそも」は基本的に 文法的にどだい無理

「そもそも」の大辞林の説明には、「(物事の)最初。起こり。どだい」という説明があるが、だからと言って、「そもそも=基本的に」にはならない。
大辞林の説明は名詞である。
副詞的に用いる場合は、否定的に使われる。
Ws0000013
「そもそも」は基本的に 文法的にどだい無理

首相の発言をフォローするための閣議決定は、森友学園問題でも行われた。
安倍昭恵夫人が「公人か私人か」が問題にされた時「首相夫人は私人である」とする答弁書が閣議決定されたのは記憶に新しい。
「忖度」の有無は別としても、公務員の秘書が5人もいることが判明し、それでも私人なのか、と疑問が増幅した。

安倍政権の閣議決定の一端を見てみよう。
1705162_2
東京新聞5月16日

首相発言の正当化のために閣議決定をするとは、閣議の私物化と言われても仕方がないだろう。
閣議決定は憲法や国会決議と矛盾しても罰則がないのだ。

教育勅語の容認、銃剣道の導入、ヒトラーの『わが闘争』の容認等奇妙な閣議決定が続いている。
こんな内閣は、日本を不幸にするだけである。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2017年5月18日 (木)

森友疑惑(54)ゴミは最初から不存在!アベノポリシーの危うさ(210)

加計疑惑追及が佳境に入ってきたが、森友疑惑追及も終わっていない。
疑惑の根本問題である8億円の値引きの根拠とされたゴミの実態は果たしてどうだったのだろうか?
「紙の爆弾」という雑誌の6月号に『「8億円のゴミ」は存在しない』という記事が掲載されている。
20170508_0743032
「8億円の値引きに関する国会に提出された質問主意書とそれに対する回答は以下の通りである。
20170508_0743072

まったくふざけた誠意のない回答であることを記憶しておこう。
「適正な価格」か否かは、ゴミの算定に係わっていることは誰でも分かる。
8億円は以下のように算出された。
20170508_0743292_2

ところが、ゴミは、3m以下には存在しなかったのだ。
籠池泰典前理事長が、ボーリング調査を担当した業者のメールを公開した。
170518_2
日刊ゲンダイ5月18日付

要するに、8億円の値引きに合わせてゴミを計算したのであり、「紙の爆弾」誌の記事のサブタイトルのいう通り「国家の犯罪」であると言うことになる。
籠池前理事長を逮捕するなどの口封じをしようするだろうが、この期に及んでそんなことをすれば、ますます疑惑を深めるだけである。
情報を隠すのではなく、正面から説明すれば、コトは早く終わるのだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年5月15日 (月)

アベ友・山口敬之氏の超弩級疑惑(続)/アベノポリシーの危うさ(208)

安部首相がもっとも信頼しているジャーナリスト(?)山口敬之氏に掛けられている容疑とはどんなものか?
⇒2017年5月12日 (金):アベ友・山口敬之氏の超弩級疑惑/アベノポリシーの危うさ(206)
「週刊新潮」5月18日号の記事を見てみよう。
「事件」は、山口氏と海外で活動中の女性ジャーナリストの間で起きた。
1705182

この女性を山口氏が酒を飲ませて抵抗力を失わせてレイプしたという容疑である。
よくある話と言えばそれまでであるが、女性は酒が強く、不覚になるほど酔ったことはないと言う。
薬を飲まされたというのである。

事件の経緯は次表のようにまとめられている。
Photo

上表にあるように、山口氏には逮捕状が用意されたが、執行取り消しになった。
「週刊新潮」によれば、逮捕状取り消しの判断をしたのは、中村格という当時の刑事部長である。
菅官房長官の信頼の篤い人物だという。
41705183

ある意味で、密室の中の出来事ではあるが、監視カメラの映像が残っているらしい。
山口氏の首相ヨイショ本の出版はこの事件の後であるから、何らかの関係も想定される。
被害女性は泣き寝入りすることなく、公表した。41705182
これからどう展開していくか?
「女性が輝く社会」を標榜するなら、事実解明に積極的に動くべきだが、女性の下着を盗んだ男を大臣に据えるようでは、口先だけのことだろう。
⇒2017年1月17日 (火):不適格大臣列伝(7)高木毅前復興相/アベノポリシーの危うさ(123)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年5月 6日 (土)

アホな内閣(9)憲法遵守義務違反の首相/アベノポリシーの危うさ(200)

安倍首相が改憲について、具体的なスケジュールに踏み込んだ発言をした。

安倍晋三首相は3日、憲法第9条改正と2020年の施行を目指す考えを表明し、在任中の改憲実現に強い意欲を示した。これまで国会の議論を見守る姿勢をみせてきただけに、与党内にも困惑が広がる。首相の勝負手は、国会の議論を加速させる起爆剤になるのか、それとも、合意を遠ざけるのか。首相が目標に到達する道筋は明確になってはいない。
Ws000000
安倍首相改憲発言「なぜ今」に「首相がしびれ切らす…」

改憲が首相の悲願であることは承知しているが、国務大臣には憲法遵守義務がある。

日本国憲法
 第99条 天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

首相が改憲を主導するのは如何なものか?
「この憲法」を変えようとするなら、国会議員をお辞めになるべきだろう。

安倍首相は次のように語った。
「憲法を不磨の大典と考える国民は非常に少数になってきた。もはや改憲か護憲かといった抽象的で不毛な議論から卒業しなくてはならない」
私も現行憲法を「不磨の大典」であるとは考えない。
だけど、安倍首相が目論む改憲には明確に反対である。

憲法記念日にあわせて実施された各社の世論調査の結果を見ると、改憲を願う国民は少なくなってきている。

 まず、憲法改正する必要があるか否かという質問に対しては、朝日新聞は「変える必要はない」が50%、「変える必要がある」は41%と反対が上回り、改憲派の読売新聞も「改正する方がよい」49%、「改正しない方がよい」49%と拮抗。NHKは「必要」43%、「必要ない」34%という数字となった。NHKの場合、同じ調査方法をとった前回02年には「必要」が58%、「必要ない」が23%だったため、改憲に賛成する人は大幅に数が減り、改憲に反対する人が増えた結果となった。
 しかも、より具体的に「憲法9条を改正する必要があると思うか」という質問では、朝日新聞が「変えるほうがよい」が29%、「変えないほうがよい」が63%。JNNも「9条改正に賛成」が31%、「反対」が56%と、過半数以上が9条の改正に反対。読売新聞でも、9条については「解釈や運用で対応するのは限界なので改正する」が35%に対し、「これまで通り、解釈や運用で対応する」が42%、「厳密に守り、解釈や運用では対応しない」18%と、改正に反対する意見が60%を占めた。また、NHKも「必要があると思う」が25%、「必要はないと思う」が57%と改正反対が半数を超え、「9条は日本の平和と安全にどの程度役に立っているか」という質問には、「非常に役に立っている」が29%、「ある程度役に立っている」が53%と、「役に立っている」と回答した人が調査以来はじめて8割を超えた。
安倍「護憲派の国民は少数になった」は嘘! 各社世論調査で改憲反対が増加、9条は6割以上が「改正不要」

安倍改憲の危険性が周知されつつあるということだろう。
改憲に血眼になる前に、森友疑惑の真相究明のために昭恵夫人を国会に招致するなどやるべきことが他にある。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年4月30日 (日)

森友疑惑(49)籠池独白における昭惠夫人の関与/アベノポリシーの危うさ(195)

森友学園が21日、大阪地裁に民事再生法の適用を申請した。
計画していた小学校の開校が不可能になり、小学校の校舎建築費や国有地の購入代金の支払いが滞っており、支払いの見通しも立っていない。
地裁は同日、学園の財産を管理する保全管理人の弁護士を選任した。
今後、再生手続きを開始するかどうか判断する。

同時に、大阪地検特捜部による森友学園の捜査は着々と進んでいるという。
国土交通省への工事費水増しによる補助金の不正受給(補助金適正化法違反)、財務省近畿財務局の担当者が学校用地を不当に安く払い下げたという背任容疑、国から受け取ったゴミ除去費用のなかから2000万円を業者からキックバックさせたという公金横領容疑などである。

異例と言っていいほど早い告発の受理、そして事件化が濃厚な2000万円問題は、国交省の調べで発覚したとして、大阪の事件なのに、いずれも「東京発」で情報が流された。国会で紛糾する森友学園問題を、早く終息させたいという官邸の思惑である。
籠池前理事長と150分間話した末に、見えてきたこと 「逮捕するなら、すればいい」

だが、肝心の疑惑が解明されていないのだ。
官邸は、幕引きすればこのまま風化していくと考えているようだが、決してそうは行かないだろう。
風化させるには記憶が生々しく、疑惑が盛りだくさん過ぎる。
ここで、籠池泰典氏が証人喚問(3月23日)の直前にインタビューに応じた記事を振り返ってみる。
「週刊文春」3月30日号に掲載されたものだ。
12

基本的には証人喚問の証言内容と同じである。
すなわち籠池氏はブレていないのだ。
中でも昭恵夫人からの寄付金について、以下のように精細に語っている。
0102

これに対し、昭恵夫人がFacebookで弁明して終わりというのは、まったく公平性を欠いている。
⇒2017年3月28日 (火):森友疑惑(35)連続オウンゴール/アベノポリシーの危うさ(170)

森友学園の経営が立ち行かなくなったのは、自業自得というべきであろう。
同学園は、愛国教育をウリにしていた。
しかし、森友疑惑は、「愛国心は無頼漢の最後の避難所」というサミュエル・ジョンソンの有名な言葉を裏書きするものでしかなかった。
170219
東京新聞2月19日

可愛そうなのは、園児や入学予定児童であるが、計画通り進むよりは良かったと思うしかないだろう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年4月27日 (木)

加計疑惑(2)文春砲始動か?/アベノポリシーの危うさ(192)

森友疑惑にフタをしてしまおうと必死の安倍内閣であるが、そうは簡単には行かないだろう。
森友疑惑の中心的テーマについて、まだほとんど解明されていないも同然であると、多くの国民が思っているからだ。
⇒2017年4月24日 (月):アホな内閣(5)大塚拓財務副大臣/アベノポリシーの危うさ(190)

まして「アベ友」疑惑の本命とされる加計疑惑については、これからと言うべきである。
以前、文春砲が森友疑惑については精彩を欠いていると書いた。
⇒2017年4月 5日 (水):加計疑惑(1)昭恵夫人の関与/アベノポリシーの危うさ(177)

始動かも知れない。
「週刊文春」4月27日号に、『安倍夫妻「腹心の友」に流れた血税440億円!』という記事が載っている。
1704272

加計学園は森友学園とは比べようもない一大教育事業グループである。
⇒2017年3月14日 (火):森友疑惑(21)加計学園の李下の冠/アベノポリシーの危うさ(156)
安倍首相と加計孝太郎理事長は40年来の親しい友人である。
21704272

そんな関係にある学園の新設校に対し、巨額の公費(血税)が注ぎ込まれている。
「週刊現代」4月15日号の段階では、176億円だったものが、「週刊文春」4月27日号では440億円に膨れ上がっている。
今後、取材が進めば、さらに増えるのではなかろうか。
民進党がだらしないので、メディアの取材に期待したい。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2017年4月26日 (水)

映像世界のパラダイムシフト・松本俊夫/追悼(104)

映像作家の松本俊夫さんが12日、腸閉塞のため、東京都内の病院で死去した。
85歳だった。葬儀は、家族による密葬で行われる。

 東大卒業後、ドキュメンタリーの世界に入り、「西陣」「石の詩」など前衛的作品を発表。67年の「母たち」でベネチア国際記録映画祭のグランプリを得た。69年、ピーター(池畑慎之介)さんを主演に迎えて新宿の先端文化を生きる若者を描いた「薔薇の葬列」で劇映画に進出。88年には夢野久作の長編小説を原作に桂枝雀さん主演の「ドグラ・マグラ」を監督した。70年の大阪万博では「せんい館」の映像を担当。実験映画やビデオアートなど多彩な作品を残した。
映像作家の松本俊夫さん死去 「薔薇の葬列」「母たち」

私の同僚に、九州工科大学の画像設計工学科の出身者が何人かいた。
いずれも個性的で、一家言を持っていた。
密かにどんな教育が行われてきたのか、興味を抱いたことがある。

同大学は、現在、九州大学に統合されている。
設立時のコンセプト策定には、梅棹忠夫さんなども関わっていて、ユニークな大学だった。
九州大学のような総合大学の一学部となることは、メリットもあるだろうが、失うものも多いような気がする。

松本さんは、作家でありかつ批評家でもあった。

 1969年に初の長編劇映画『薔薇の葬列』を発表して、センセーションを巻きおこした。当時、大島渚と今村昌平をトップランナーとしてきた日本映画に、従来とはまったく異なる映画の作り方があることを示し、世界映画の最前線に並んだのだ。
 題材は古代ギリシャのエディプス神話で、主人公を現代日本のゲイボーイにして、原作の有名なドラマを、母を殺し父と交わる物語に転換してしまった。主役を演じたのは、映画初出演の美少年ピーター(後の池畑慎之介)だった。
 だが、それ以前に松本俊夫は、実験的記録映画の旗手であり、さらに、日本の映画理論の水準を格段に高めた批評家として知られていた。私はそのころ中学生だったが、松本の批評集『映像の発見』と『表現の世界』を読み、映画を見、文学を読み、芸術を享受することの根源的な意味と、それを言葉で論理的に説明するやり方を教わった。当時の芸術を志す若者への松本の影響力の大きさは、今では信じられないだろう。
 だが、ここへ来て、松本俊夫の再評価の波が大きく起こっている。気鋭の映画監督・筒井武文は10年かけて、なんと11時間40分のドキュメンタリー『映像の発見=松本俊夫の時代』を昨年完成したし、全文業を網羅する『松本俊夫著作集成』(全4巻)がついに刊行されはじめた。
【書評】学習院大学教授・中条省平が読む『松本俊夫著作集成I 一九五三-一九六五』(松本俊夫著)

私は昔『映像の発見―アヴァンギャルドとドキュメンタリー』三一書房(1963年)を読んだことがあるが、残念ながら継続的にウォッチングしてこなかった。

1704252_2
東京新聞4月25日

鬼才も安らかに眠るのだろうか。
合掌。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年4月17日 (月)

森友疑惑(46)昭惠夫人と反社会的勢力/アベノポリシーの危うさ(183)

安倍昭恵首相夫人は、さまざまな“疑惑”の現場に足跡を残している。
⇒2017年4月12日 (水):森友疑惑(44)重要参考人・安倍昭惠/アベノポリシーの危うさ(181)

当然、公的な場で発言(釈明)すべきであるが、Facebookでコソコソと弁明して、事足れりと考えているようである。
しばらく自粛していれば、嵐が過ぎるだろうと考えているのかも知れないが、そうは問屋が卸すまい。
「週刊新潮」4月20日号は、ついに『「安倍昭恵」と反社会的勢力』という記事を載せた。
2

記事によれば、安倍総理のおひざ元の下関市に、昨年8月、「UZUハウス」という宿泊施設が開業した。
昭惠夫人が東京で経営する居酒屋「UZU]の姉妹施設だ。
6階建て、延べ床面積1000平米だという。
まあ、余り繁盛しているようではない。

それはともかく、この建物は、住専所有になり、競売にかけられた。
落札したのは地元の不動産業者だったが、増資マフィアと呼ばれる株ブローカーと親交があった。
Photo

まあ、紹介するだあけでも、怪しい登場人物である。
そういう人脈に無頓着に身を置いてしまうのだ。
呑気に「桜を見る会」では異常なハイテンションだったようである。
1704184
「日刊ゲンダイ」4月18日

どうも勘違いの夫婦のようだが、まだ追及は終わっていないのだ。
⇒2017年4月 9日 (日):森友疑惑(43)昭惠夫人の壮大な勘違い/アベノポリシーの危うさ(180)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年4月16日 (日)

大岡信『春のために』/私撰アンソロジー(45)

2

4月5日に亡くなった大岡信は、昭和6年、満州事変の年に静岡県三島市に生まれ、旧制沼津中学在学中に詩作を始めた。
⇒2017年4月 7日 (金):ことばの魔術師・大岡信/追悼(102)

新幹線三島駅北口に「大岡信ことば館」があるのはその縁である。
⇒2011年7月 9日 (土):「大岡信ことば館」における『私の万葉集とことば』座談会

同館の展示には工夫が凝らされていて面白い。
⇒2012年8月26日 (日):大岡信『二人の貧窮者の問答』/私撰アンソロジー(15)

掲出の詩は処女詩集『記憶と現在』に収められている。
25歳の時の上梓であり、以後詩歌界を牽引してきたことは周知の通りである。
建築家で詩人の渡辺武信氏は、思潮社版現代詩文庫『大岡信詩集』(1969年7月)の解説「大岡信論-感覚の至福からのいたましき目覚め」で、次のように言っている。

詩集《記憶と現在》は、一つの感受性が開花に至るまでの、みずみずしい混沌に満ちた彷徨の記録である。

掲出詩の第三連については、次のように解説している。

 ここでは、視像から視像への動きが、たたみかけるような詩句の呼吸と一体化して、ほとんど官能的な視覚的運動感をつくり出している。次々と提示される視像は決してあらかじめ予定されたスタティクな構図にはめこまれることはない。
・・・・・・
運動が官能的にすら感じられるのは、この詩が戦後の恋愛詩の傑作であり、<おまえ>と呼びかけられているのが恋人であるというような主題からくるのではなく、読む者が言葉にとらえられて一緒に動くというこの感覚からくるのだろう。

見事な読解と言えるが、主題と言葉のリズムが見事に一致しているからこその効果だと思う。
この詩人の新作を読めないというのは寂しいが、死は生命体の宿命である。
そのことを、子ども向けの絵本にしたのが、レオ・バスカーリアというアメリカの哲学者が書い『葉っぱのフレディ-いのちの旅』である。
私には、1998年10月27日の日本経済新聞朝刊のコラム『春秋』と産経新聞朝刊のコラム『産経抄』で、この絵本を紹介した時のことが忘れられない。

掲出詩のような青春を経て、朱夏、白秋、玄冬と季節と同じように、人生も移り変わって行く。
いかに長寿化しようが、死は避けられないのだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧