日記・コラム・つぶやき

2017年3月22日 (水)

森友疑惑(29)財務省の関与/アベノポリシーの危うさ(164)

森友学園の籠池理事長証人喚問の直接の契機は、出版差止処分を被った『日本会議の研究』扶桑社新書(2016年4月)の著者・菅野完氏の発言であろう。
⇒2017年1月 9日 (月):「日本会議の研究」の出版差止/アベノポリシーの危うさ
菅野氏に誘発される形で、籠池理事長が、安倍首相から昭惠夫人を通じ、100万円の寄付を受けたと発言した。
安倍夫妻は寄付を否定しており、これまた「藪の中」である。

23日の証人喚問の焦点であるが、どこまで実相が明らかになるだろうか。
都議会の百条委の様子をみても、通過儀礼に過ぎなかった。
菅野氏は、事情を聴くべき人間として、国有地売買当時の理財局長迫田氏と松井大阪府知事の名前を挙げている。

財務省(旧大蔵省)は、霞が関の頂点であると、自他共に認めている。
それは、政界との接点が多いことに繋がる。
今は知らないが、かつての都銀のエリートコースは、MOF担になることだった。
MOF=Ministry of Financeで、大きな影響力を持つ財務省とうまく連絡・調整することが求められた。
住友銀行秘史』講談社(2016年10月)の著者・国重惇史氏もMOF担だった。

「週刊文春」3月23日号に、『安倍晋三記念小学校“財務省の三悪人”』という記事が載っている。
件の土地は、近畿財務局が所管していた。
その土地が、過去に例のないような厚遇を受けて、開校寸前まで来ていたのである。
同誌によれば、近財だけで判断できるマターではなく、本省理財局が調整しただろう、という。
当時の理財局長が、菅野氏が名前を挙げている迫田英典氏である。
⇒2017年3月16日 (木):森友疑惑(23)見え始めた「藪の中」/アベノポリシーの危うさ(158)

同誌から、時系列を整理した表を引用しよう。
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上表の赤枠の2015年9月3日~5日が「疑惑の3日間」である。
この時、安倍昭恵氏は塚本幼稚園で講演し、安倍首相は安保法制審議中にも拘わらず大阪のテレビ局に出演した。

安倍晋三首相が9月4日、大阪を訪れ、バラエティー番組2本に出演した。いずれも安全保障関連法案についての解説が主な内容だったが、参院の特別委員会で法案審議がある日に、大阪まで出向いてテレビ番組に出演したことで、波紋が広がっている。
首相はこの日午後、閣議を終えたあと、大阪市中央区で読売テレビの情報番組「そこまで言って委員会NP」の収録(6日放送)と、「情報ライブ ミヤネ屋」の生放送に出演、安保法案や政局について、学者やタレント、ジャーナリストらの質問に答えた。「そこまで言って委員会」では、司会の辛坊治郎氏が「国会開会中で、実はまずいんじゃないですか?」と聞いたのに対し、安倍首相は「国民にしっかり説明せよと言われておりますので、総理大臣の役目として、こういう番組を通じて、国民の皆様にわかりやすく説明をしたい」と答えた。
【安保法案】安倍首相、国会審議中の「ミヤネ屋」出演が波紋

くだんの100万円の寄付が行われたというのもこの時である。
同誌が“三悪人”としているのは、富永、佐川、迫田氏の、57年入省組である。
この年次が、過剰接待問題で2人の辞職者を出した期で結束が固いそうである。
なお、迫田氏は、山口県豊北町(現下関市豊北町)出身で、山口県立山口高等学校卒業(Wikipedia)であり、首相と同郷である。

まったく不透明のままの払下げの経緯であるが、霞が関の官僚が自発的に行うはずもない。
勝手に忖度してやったのか?
それとも、政治家筋からの圧力があったのか?
あったとすれば、誰が、どのように、関与したのか?
こんな問題で国政が空転するのはバカげてはいるが、日本の統治機構の改革が進まない根底に、財務省を頂点とする(と信じられている)官僚機構がある。
今こそ病根を絶たなければ、この国は終わるだろう。

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2017年3月18日 (土)

森友疑惑(25)昭惠夫人の役割/アベノポリシーの危うさ(160)

今まで頑なに籠池理事長の参考人招致さえも拒んできた自公両党が、一転して23日の証人喚問を決めた。
竹下亘国対委員長は、「総理が侮辱されたからだ」と説明した。
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<バカじゃないの>自民党が籠池氏を国会に呼ぶ理由「総理が侮辱されたから」23日に証人喚問

笑止であり、日本はもはや『1984年』の世界かと思う。
⇒2017年3月17日 (金):森友疑惑(24)稲田防衛相のポスト真実/アベノポリシーの危うさ(159)
北朝鮮の将軍様を連想する。

森友学園問題は、スポーツ紙などでも大きく取り上げられているようだ。
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森友学園の「昭恵夫人」とは一体何者だったのか?

政治家が陳情などの頼まれごとをされるのは、ごく日常的なことだろう。
夫人を通して、というのも、国会議員ならば地元に不在がちなので、理解できる。
しかし、昭惠夫人は独特のキャラクターで知られる。
原発やエコロジーなどの問題で、しばしば首相とは異なる意見を披瀝し、それが「家庭内野党」などと囃されていた。

ところが森友学園問題についてはちょっと違うようだ。
現在は削除されているHP上で、「籠池先生の教育に対する熱き想いに感銘を受け、このたび名誉校長に就任させていただきました。」とか「瑞穂の國記念小學院は、優れた道徳教育を基として、日本人としての誇りを持つ、芯の通った子どもを育てます。」と主体的に宣伝塔の役割を担っていたのだ。
夫人に陳情すれば、予算が直ぐついた、という話もある。

森友学園などで疑惑が浮上している安倍昭恵夫人ですが、今度は別の場所で新たな口利き疑惑が浮上しています。問題となっているのは、2017年3月に動画公開された「もったいない学会」と「第38回縮小社会研究会合同」のシンポジウムです。
京都大学名誉教授の松井三郎氏と見られる人物が動画中で、「理事長と私が首相官邸のところに行きました。あの人(安倍昭恵)すごいですね。その晩に首相に話してくれて、 首相からすぐに連絡が入ってですね、ぐるっと回って今年に予算がつきました。 8000万円くらい入りました。あのご夫婦のホットラインすごいですね」と述べ、安倍昭恵夫人に相談したら予算が直ぐに入ってきたと言及しました。
これが事実ならば安倍昭恵夫人が、何らかの口利きをしたということになります。詳しい事実関係は分かりませんが、NGO団体で申請しても断られたのに、昭恵夫人経由だと即座に許可が出たというのは色々と問題がありそうです。
「昭恵夫人に伝えたら首相から連絡が入って予算がつきました」

同様のことは「週刊新潮」3月23日号の『文科省に圧力電話する「安倍昭恵」は私人か!』という記事にも見られる。
斎木陽平という青年が代表を務める「リビジョン」という一般社団法人が主催する「全国高校生未来会議」というイベントへの支援である。
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同様のことが他にもありそうだ。
森友学園については、果たして「忖度」だけで、役人中の役人である財務官僚がそこまでやるだろうか、という疑問が湧く。
ことごとく前例がないような優遇である。
誰が、何時、何をしたのか、明らかになるのを待ちたい。

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2017年3月16日 (木)

森友疑惑(23)見え始めた「藪の中」/アベノポリシーの危うさ(158)

いささか展開が早すぎてめまいがしそうである。
森友学園の籠池理事長の爆弾発言だ。

 学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地払い下げ問題をめぐる参院予算委員会の16日の現地調査で、籠池(かごいけ)泰典理事長への聞き取り調査を終えた舟山康江氏(民進)が記者団に「(籠池氏が)安倍(晋三)首相から、(昭恵)夫人を通して100万円をもらった、と語った。時期は2015年9月ごろ」と説明した。
 一方、菅義偉官房長官は同日午後の記者会見で、首相に確認したところ、「自分では寄付していない。昭恵夫人、事務所等、第三者を通じても寄付していない」との説明があったことを明らかにした。昭恵氏が個人として寄付したかどうかについても、念のために確認していることも説明した。
籠池氏、調査に「首相から100万円」 官房長官は否定

まるで映画『羅生門』の原作となった芥川龍之介の『藪の中』ではないだろうか。
関係者の証言が真っ向から対立している。
果たして、安倍首相が寄付をしたのか?
寄付自体は別に隠す必要もないと思うが、今まで強く否定したわけであり、事実を明らかにして、それなりの行動を示すべきであろう。

籠池氏が発言するに至ったのは、トカゲのしっぽの様に切り捨てられたからであろう。
籠池氏は国会で説明すると言っている。
自民党と公明党は今まで籠池氏の国会招致を拒否してきたが、いくらなんでも、与党も参考人招致を拒めないのではないか。
過去の事例からしても、与党がなぜ拒否に拘るのか理解しかねるからだ。
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東京新聞3月16日

一般論として、隠そうとする人は、都合が悪いことがあると考えられる。
何を隠そうとしてきたのか。
籠池氏の爆弾発言は、「日本会議」追及の先鋒である菅野完氏の活動によって誘発されrたともいえる。
⇒2017年1月 9日 (月):「日本会議の研究」の出版差止/アベノポリシーの危うさ(122)⇒2017年2月24日 (金):森友疑惑(4)系列幼稚園と日本会議/アベノポリシーの危うさ(138)

15日、籠池理事長が都内で予定していた会見をキャンセルして菅野氏と会った。
菅野氏は東京都内で報道各社の取材に応じ、籠池氏から同日聞き取った内容の一端を明らかにした。
15日の段階で、菅野氏は、疑惑のキーマンとして、国有地売買当時の理財局長迫田氏と松井大阪府知事の名前を挙げている。
迫田氏は現国税庁長官であり、もし国有地の不自然な払下げに関与していたとすれば、それはそれで大問題である。

籠池氏と菅野氏の間で何がどこまで話しがあったのか、まだまだ水面下に隠れていることは多い。
身に覚えのある政治家は戦々恐々としているのではなかろうか。
不気味なことに、菅野氏は「安倍晋三なんてどうでもいい」というようなことになる、と言っていた。
菅野氏が名を挙げている松井一郎大阪府知事は稲田防衛相を擁護している。

 日本維新の会の松井一郎代表(大阪府知事)は15日、森友学園の民事訴訟への関与を否定する国会答弁を撤回した稲田朋美防衛相の辞任を野党が求めていることについて「今回の件は、防衛大臣としては関係ない。辞任させるのは単なる政局作りにしか見えない。辞める必要はない」と擁護した。
「政局作り。辞任必要ない」大阪府知事が擁護

怪しさの焦点が徐々に明確になりつつあり、点と点を繋ぐ線がうっすらと透けてきたのではないか。
政権に近いとされる「日本会議」の人脈が深く係わっていることは周知であるが、誰がどこまで関与しているのか。

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2017年3月14日 (火)

森友疑惑(21)加計学園の李下の冠/アベノポリシーの危うさ(156)

「李下に冠を正さず」という言葉がある。
実がなっている李の木の下で冠を直さない。実を取ろうとしていると思われるからだ。
「君子は疑われるようなことは未然に防ぐもの」の意味で使われている。

安倍首相は、2月17日の衆院予算委員会で、国有地を格安で買い取った学校法人「森友学園」が設立する私立小学校の認可や国有地払い下げに関し、「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」と、血相を変えて抗論した。
⇒2017年2月22日 (水):森友疑惑(2)国有地格安売却/アベノポリシーの危うさ(136)

しかし、「安倍晋三記念小学校」と銘打たれて寄付金集めが行われていたのは事実だし、安倍昭恵夫人は名誉校長として、ホームページで「優れた道徳教育を基として、日本人としての誇りを持つ、芯の通った子どもを育てます」と生徒募集していたのだ。
そして、「第二の森友か?」と疑われているのが、加計学園岡山理科大学の獣医学部新設に係わる疑惑である。
加計学園は、森友学園とは比較にならない全国区の教育機関である。
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相当なやり手の理事長であることが分かるが、理事長の加計孝太郎氏は安倍首相の大親友、肝胆相照らす仲として知られる。
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東京新聞3月14日

参議院予算委員会で13日、社民党の福島みずほ議員が、「総理は加計学園が今治市で獣医学部を作りたいと思っているのを知っていたか?」質問した。
安倍首相は気色ばんで、次のように言った。

 「福島さんね、特定の名前を出している以上、政治によって歪められたという確証がなければ、その人物に対して極めて失礼ですよ・・・あなた責任とれるんですか」。首相は周章狼狽し早口になった。
 安倍首相は聞かれてもいないのに、国家戦略特区で獣医学部を作るスキームについて話し始めた。語るに落ちるとはこのことである。
 首相いわく「遊休地で地方自治体が困っている時、一番いいのは大学誘致なんです」、「若い人が来て、町が形成される」、「業界団体の反対があるから、特区でやるんです」。まるで加計理事長からレクチャーでも受けたかのようだった。
 筆者が銚子で聞いた、加計学園の大学を誘致した元市長とほとんど同じセリフである。元市長も安倍首相も、加計理事長とは20年以上の付き合いであることも共通する。
【アベ友疑獄】「加計学園を早くしろ」内閣府が今治市を恫喝 首相の意向か

「李下に冠を正さず」ではなく、「語るに落ちる」だった。

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2017年3月13日 (月)

森友疑惑(20)籠池理事長の参考人招致/アベノポリシーの危うさ(155)

森友学園疑惑で、籠池泰典理事長と稲田朋美防衛相との言い分の食い違いが鮮明である。
『日本会議の研究』の著者・菅野完氏が12日、籠野氏にインタビューした。
籠野氏は、稲田氏が森友学園の顧問弁護士を務め、同学園の訴訟も受任していたと話した。

菅野氏はツイッターで、森友学園が起こした裁判の原告代理人の一人に稲田氏の名前がある準備書面も公開した。
だが、稲田氏は、籠池氏の話は「全くの、それは虚偽」だと主張。稲田氏は夫と共同で弁護士事務所を運営しており、準備書面についても「連名で出すことは多くある」として、実質的な弁護は行っていないと反論している。
籠池氏「初当選以前に顧問弁護士として親交」
動画は3月13日に公開され、長さは約25分。籠池氏は、稲田氏について「旧知の仲」だったとして、05年の衆院議員初当選以前に「顧問弁護士」として親交があったと説明。稲田氏の弁護活動について
「なかなか素晴らしい切り口ですよ?そりゃあ立派なもんだったんじゃないですか?」
とも述べた。稲田氏と会った時期は
「2年ほど前にお会いしたかな?1年ほど前かな?いわゆる業界の筋の会合で自民党会館でお目にかかりましたからな。時の政調会長やったけど」
と説明した。
・・・・・・
この動画と準備書面の画像は、17年3月13日の参院予算委員会でも取り上げられた。民進党の小川敏夫氏が、稲田氏がかつて森友学園の顧問弁護士を務め、法律相談に乗っていたと籠池氏が話したことを指摘すると、稲田氏は
「全くの、それは虚偽であります」
と全面的に否定。準備書面の画像は「初めて見た」として、
「12年前、私は国会議員で主人は大阪で事務所をしていた。共同事務所の場合、委員もお分かりでしょうけれども、事務所の1人の事件についても(書面を)連名で出すことは多くある。私は一切、籠池氏から法律相談を受けたことはない」
「抵当権抹消ですか?平成17年の?その時に、委任状の中に私の名前があったということは推測されますよ。準備書面に書いてあるというのはそういうことだと思いますよ?なので、実質として、実態として、私は籠池氏から法律相談を受けたこともなければ、実際に裁判を行ったことはない」
と話した。書面に名前は入っているが、実質的な弁護活動は行わなかった、という主張だ。
籠池氏と会った時期についても、稲田氏は
「10年ほど前から、私はお会いもしていないし関係を絶ってるんです」
と従来の見解を繰り返した。
稲田防衛相と籠池氏、食い違い一段と鮮明 森友学園訴訟書面に「代理人弁護士」

これだけ真っ向から対立しているのだから、参考人として招致すればいい、と思うのが普通だろう。
大阪府自民党は、府議会へ招致に動いていた。

 自民党府議団によると、同日朝、籠池氏から「私の思いを話させていただく」と参考人招致に応じると言われたが、同日午後3時過ぎに籠池氏から「釈明したいが、今の時期はやめた方がいいということになりました」と連絡があったという。同府議団は、小学校の設置認可を審議してきた府私学審議会の梶田叡一会長だけの招致を求めるという。
籠池氏一転、参考人招致「応じられない」 自民府議団に

朝から午後3時ごろまでに、状況が変わったということだ。
「天の声」か?

稲田氏ばかりでなく、学園の書類には疑わしい点が多い。
例えば建築費である。
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讀賣新聞3月13日

こんな疑点があるのに、参考人招致に賛成できないというのは、よほど隠しておきたいことがあるのだろうと思われても仕方があるまい。

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2017年3月10日 (金)

森友疑惑(18)安倍答弁の矛盾/アベノポリシーの危うさ(152)

森友学園が、計画していた小学校の認可申請を取り消し、籠池理事長が辞任する意向を表明した。
これだけ疑点が噴出しており、事実上許可が下りない見通しが濃厚になっているのだから当然ではありるが、これで幕引きとしてはなるまい。
安倍首相は森友学園への国有地激安払い下げ疑惑で、8億円を超える値引きは当然と力説している。

学校法人「森友学園」(大阪市)に小学校用地として国有地が格安で売却された問題について、安倍晋三首相は6日の参院予算委員会で「法令にのっとって手続きし、価格が合理的であれば問題ない。地中のごみ等を撤去する責任を森友側に渡すのだから、ディスカウントは当然だ」と述べ、売却額を1億3400万円まで値引きしたのは適切だったとの認識を示した。
問題となっている国有地は、鑑定価格9億5600万円から地下の埋設ごみの撤去費として約8億円を差し引いた1億3400万円で売却された。学園側はごみを完全に撤去しておらず、蓮舫氏は「首相夫妻の知人に不当に安く国有財産が売られたのではないか」と述べ、学園の籠池泰典理事長との関係をただした。
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【これは酷い】安倍総理「森友学園8億円値引きは適切」「ゴミがあるんだから当然」

一方、安倍首相は、「森友学園の土地取引に自分も妻も一切係わりを持っていない。もし「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」とまで言っていたのだ。
もし、当然の取引であれば、「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」とまで言う必要はない。
要するに、この土地取引がクロだと言っているも同然なのだ。
⇒2017年2月22日 (水):森友疑惑(2)国有地格安売却/アベノポリシーの危うさ(136)

 学園側はごみを完全に撤去しておらず、蓮舫は「首相夫妻の知人に不当に安く国有財産が売られたのではないか」と、森友学園理事長の籠池泰典との関係をただした。
 国は2010年、学園へ売却した土地に隣接したほぼ同規模の国有地(鑑定価格9億800万円)を大阪府豊中市に14億2300万円で売却。
共産党の辰巳孝太郎から対応の違いを指摘された財務省理財局長の佐川宣寿は、豊中市とは算定価格のすり合わせを行ったが、学園側とは時間的な制約などで「行わなかった」と説明した。
安倍首相が問題発言! 8億円の「おまけ」は当然

もっとも事情を良く知ってるはずの籠池理事長の参考人招致を拒むのだろうか?
背景を確認しないで、「ディスカウントは当然」と言ってしまう軽さは、イベントに平然と出続けている昭惠夫人と同様のように思われる。

 安倍昭恵・首相夫人は8日、東京都内で農業と福祉に関する民間団体の会合に出席した。
 出席者によると、団体の名誉顧問に就任する昭恵氏は「世の中を騒がせているが、私で役に立てることがあればやりたい。(自身への)注目を、多くの人に(活動を)知ってもらう機会にできたらいい」などとあいさつ。小学校の名誉校長に就任予定だった学校法人「森友学園」(大阪市)の国有地売却問題についての言及はなかったが、「今は嵐の中にいる。嵐は自分の力ではどうにもならない」とも語ったという。
昭恵夫人「今は嵐の中にいる」…民間団体会合で

嵐の原因の一端が自分にあるとは微塵も考えていないようである。
似たもの同士なのだろうけど、国民は堪らない。

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2017年3月 9日 (木)

森友疑惑(17)経緯の骨格/アベノポリシーの危うさ(152)

朝日新聞が森友学園に関する疑惑の第1報を報じたのは、2月9日のことだった。
朝日新聞は、安倍首相の宿敵(?)とされる。
味方(?)の産経新聞は、安倍-トランプの相性を次のように報じている。

 昨年11月の米ニューヨークのトランプタワーでの初会談で、軽くゴルフ談議をした後、安倍はこう切り出した。
「実はあなたと私には共通点がある」
 怪訝な顔をするトランプを横目に安倍は続けた。
「あなたはニューヨーク・タイムズ(NYT)に徹底的にたたかれた。私もNYTと提携している朝日新聞に徹底的にたたかれた。だが、私は勝った……」
 これを聞いたトランプは右手の親指を突き立ててこう言った。
「俺も勝った!」
 トランプの警戒心はここで吹っ飛んだと思われる。
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「私は朝日に勝った」 波紋を呼んだ安倍発言をファクトチェック!?

事実だとすれば、一国のトップが初対面の相手の機嫌を取るために「共通項」として「メディアに勝った」と盛り上げているのだから、ナンダかなあ、と思う。
それはともかくとして、安倍首相が朝日新聞に「勝った」というのは、以下のことを指していると言われる。

 2014年5月20日、「朝日新聞」は福島第一原発の吉田所長が生前、政府事故調に語った内容、いわゆる「吉田調書」を入手。
《福島第一の原発所員、命令違反し撤退》や《ドライベント、3号機準備 震災3日後、大量被曝の恐れ》とスクープを放った。
 ところが、その3ヶ月後の8月18日、今度は「産経新聞」が「吉田調書」を入手し、「実際に調書を読むと、吉田氏は『伝言ゲーム』による指示の混乱について語ってはいるが、所員らが自身の命令に反して撤退したとの認識は示していない」などと、「朝日」のスクープを批判しはじめたのである。
「朝日」にしてみれば、同月の「慰安婦検証報道」で「吉田清治の証言」を虚偽と認めて他のマスコミが大騒ぎになっている中で、今度は5月のスクープ記事「吉田調書」への疑念が出されたのだ。これが2014年の“W吉田”である。9月11日、政府が「吉田調書」の公開に踏み切った同じ日に、朝日新聞社の木村伊量社長(当時)が謝罪会見を行い「吉田調書」記事の誤りを認めた。
「私は朝日に勝った」 波紋を呼んだ安倍発言をファクトチェック!?

産経記事は官邸がリークしたという説がある。
森友疑惑は、上記経緯を踏まえると、朝日が一矢報いたとも考えられる。
2月9日の第1報は、以下のようであった。

 財務省近畿財務局が学校法人に払い下げた大阪府豊中市内の国有地をめぐり、財務局が売却額などを非公表にしていることが分かった。朝日新聞が調査したところ、売却額は同じ規模の近隣国有地の10分の1だった。国有地の売却は透明性の観点から「原則公表」とされており、地元市議は8日、非公表とした財務局の決定の取り消しを求めて大阪地裁に提訴した。
・・・・・・
■近畿財務局が森友学園に売却した大阪府豊中市の国有地(8770平方メートル)をめぐる経緯
・2010年3月 豊中市が東隣の国有地9492平方メートルを約14億2300万円で購入
・11年7月ごろ 8770平方メートルの国有地について、別の学校法人が7億円前後の価格を財務局に提示。価格交渉が折り合わず、同法人は約1年後に取得を断念
・13年6~9月 財務局が8770平方メートルの国有地の取得希望者を公募。森友学園が小学校用地として取得を要望
・16年6月 財務局と森友学園との間で売買契約が成立
・9月 豊中市議の情報公開請求に対し、財務局が売却額の非公表決定
・17年1月 朝日新聞の情報公開請求に対しても非公表決定
・4月 私立小学校が開校予定
Ws000001
学校法人に大阪の国有地売却 価格非公表、近隣の1割か

この記事を、維新の木下議員の「豊中市も実質2000万円で取得した」という説明で、「フェイクだ」と騒ぎ立てるヒトたちもいるが、自治体と私法人を同列に考えるのはムリがあろう。
経緯を端的に整理したものを引用しよう。
Ws000002
【3/9更新】森友学園(大阪市淀川区)と大阪・豊中の国有地&認可問題 情報集約

経緯の各部分については、取捨選択の仕方に様々な考え方があり得よう。
しかし、枝葉を払って考えれば骨格が分かりやすい。
このような特異な経緯を辿っている事案に、総理夫妻が関係していると見られているのである。
総理夫妻は、率先して説明する必要があるのではないか。

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2017年3月 8日 (水)

森友疑惑(16)問題の構図の再整理/アベノポリシーの危うさ(150)

森友学園問題にはさまざまな論点があって、議論が拡散しがちになる。
問題の構図を再整理しておこう。

1.特異な教育で知られる幼稚園がある。
⇒2017年2月24日 (金):森友疑惑(4)系列幼稚園と日本会議/アベノポリシーの危うさ(138)
⇒2017年3月 2日 (木):森友疑惑(10)幼稚園運動会の園児宣誓/アベノポリシーの危うさ(144)
2.経営者(理事長)は、国政に大きな影響力を持つ「日本会議」の有力メンバーである。
⇒2015年12月26日 (土):日本をダメにする日本会議という存在/日本の針路(268)
⇒2016年8月14日 (日):日本をダメにする日本会議という存在(2)/日本の針路(288)
3.その幼稚園を経営する学校法人が、新たに小学校を作ろうと計画した。
⇒2017年2月23日 (木):森友疑惑(3)小学校用地/アベノポリシーの危うさ(137)
4.校名は当初、「安倍晋三記念小学校」と称し、寄付金を集め、安倍昭恵首相夫人が名誉校長に就任する予定だった。学校用地は国有地の払い下げで取得したが、類例のない破格の好条件だった。
⇒2017年2月21日 (火):森友学園スキャンダル/アベノポリシーの危うさ(135)
5.そのスキームは、一般人には考えられないようなもので、官僚が関与していることを窺わせるが、官僚がボランティアで学園に協力するとは考えにくく、政治家からの圧力を感じさせる。
⇒2017年3月 4日 (土):森友疑惑(12)総理夫人は私人か公人か/アベノポリシーの危うさ(146)
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東京新聞3月4日

表に見えている現象の概略は以上である。
安倍首相は、「妻が名誉校長だからと言って、官僚が忖度するワケがない」と声を荒げた。
⇒2017年3月 7日 (火):森友疑惑(15)総理夫人という威力/アベノポリシーの危うさ(149)
それなならば、官僚がボランティアでやったのか?
あり得ないだろうが、そうだとすれば一私人のための利益に協力したということになり、それはそれで大問題だ。
そうでないなら、誰が影響力を行使したか、明らかにすべきだろう。
鴻池元防災担当相も、「この問題については、野党がんばれ!」と言っているではないか!?
⇒2017年3月 3日 (金):森友疑惑(11)政界工作の一端/アベノポリシーの危うさ(145)

以下のような相関図がある。
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社会学者の随想

この疑惑の核に位置するのは、安倍晋三夫妻である。
自民党よ、どうする?

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2017年3月 7日 (火)

森友疑惑(15)総理夫人という威力/アベノポリシーの危うさ(149)

森友学園問題がワイドショーの格好の話題になっているという。
籠池理事長や安倍昭恵氏の、「キャラが立った」人物が登場しているので、視聴率が稼げるのだろう。
昭恵夫人が名誉校長としてパンフレットに載っていたり、学園のサイトに載っていたのに対し、了承を得ずに、というのは考えにくい。
勝手に使われたのなら、何らかの措置を取らないというのも合点がいかない。

昭恵夫人が「私人」だと安倍首相は強調しているが、公務員の辞令を受けていないから、というのは理由にならない。
公務員が5人ついているというのは別にして、公的な存在として、社会的な認知があるか否かである。
⇒2017年3月 4日 (土):森友疑惑(12)総理夫人は私人か公人か/アベノポリシーの危うさ(146)

ごく当然のことではあるが、私人としての面も公人としての面もあるだろう。
普通の会社員だって、会社員の立場もあれば、家庭人としての立場もある。
いろいろな、組織や団体に複属しているのは不思議でもなんでもない。

安倍首相は、 昭恵氏が新設される小学校の名誉校長を務めていたことが、異例の手続きに影響を与えたのではないか、と問われ、「名誉校長に安倍昭恵という名前があれば印籠みたいに恐れ入りましたとなるはずがない」と反論した。
私は、恐れ入るかどうかは別として、効果を期待したからこそ、名誉校長という名誉職への就任を依頼したのだから、それを認めなければ、いくら声を大にしても虚しいと考える。
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東京新聞3月7日

民進党の福山氏が、わざわざ「昭恵夫人は被害者かもしれない」と言っているにも拘わらず、ムキになって反論するところに、本音が見え隠れしてしまう。
昭惠夫人と森友学園の係わりは、深く長いのだ。
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「名誉校長で印籠みたいになるはずない」 首相、参院予算委で声荒らげ反論


国会で、徹底的に審議して、真相を明らかにすべきであるが、自民党は籠池理事長の参考人招致に反対している。

学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却問題をめぐり、自民党の松山政司と民進党の榛葉賀津也の両参院国対委員長が7日午前、国会内で会談し、民進側は同学園の籠池泰典理事長や売却交渉をしていた当時の財務省理財局長ら、6人の参考人招致を改めて求めた。自民側は「民間人の参考人招致は慎重に取り扱うべきだ」などと従来の立場を繰り返して受け入れず、協議は平行線に終わった。両党は引き続き協議を続けるという。
森友理事長ら参考人質疑、自民拒否 「民間人は慎重に」

自民党の体質・風土が問われているにも拘わらず、である。

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2017年3月 6日 (月)

森友疑惑(14)小学校設置基準/アベノポリシーの危うさ(148)

次々に怪しい情報が出てくる森友学園。
「瑞穂の國記念小學院」の申請と大阪府が2012年に「私立小学校の設置基準」を緩和した関係である。
1法人の要請で、基準を変更するというのはあまり聞かない。
あたかも森友学園のためのような緩和で、不自然極まりない。

2012年4月、大阪府(松井一郎知事)は、「借り入れのある幼稚園」にも小学校参入を認めるべく基準を改訂した。
大阪府では2012年以前は、借り入れのある幼稚園法人の小学校設置は一切認められていなかった。
これは、安定的な財政基盤がないと、安全・安心な教育ができないという趣旨で、他の都道府県でも同じだろう。
幼稚園を借金経営しているような法人には、より規模の大きい小学校は任せられないということになるはずである。
しかし、基準の改訂は議会の可決も不要で、パブリックコメントも「意見なし」ということで、あsっさり施行されている。

巷では、少子化のため、小学校の統廃合が課題になっているのが一般的な状況だ。
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小規模校が無くなる?の巻

新規で小学校を立ち上げるには、よほど健全な財務状況の法人でないと手が出せないはずだ。
むしろ、経営破綻を避けるために、入り口で財務審査を厳しくするべきだろう。

 大阪府によると、12年の改正以降の約5年間で、小学校の設置申請をしたのは森友学園ただ1校。これでは、森友学園のために基準を緩和したようにも見える。「森友学園の借り入れの有無はお答えできない」(教育庁私学課)というが、大阪府私立学校審議会の議事録(14年12月18日)には〈借入がね、今持っているもの(預貯金等)よりもオーバーしているわけですね〉という記述がある。申請時に借り入れがあったことは想像に難くない。現在も定員の大幅割れや財務状況が不安視され、4月開設にGOサインが出ていないほどだ。
森友学園のためか 大阪「私立小設置基準」緩和に重大疑義

ここへ来て、大阪府の松井一郎知事はごみの撤去計画や経営見通しが期限内に提出されない場合、「認可は難しい」と森友学園を突き放している。

 24日に日刊ゲンダイが、12年に松井知事が私立小設置基準を緩和し、森友学園に門戸を開いたことを報じると、松井知事はツイッターで「新規参入を促すため」と弁明。森友ありきの規制緩和の疑いについてこう反論した。
〈私学審議会の開催は審議会会長判断であり、認可権限は教育長です。ゲスな勘ぐりとはこの事ですね〉
 これはまったく的外れだ。前述した松井知事の記者への説明にあるように、教育長への認可権限移管は16年4月から。基準緩和の12年も、森友学園に「認可適当」を与えた15年も、認可権者は松井知事本人だ。
責任逃れから一変 松井知事“森友不認可”で人気取りの噴飯

不可解なことの多い学校法人であるが、今や「トカゲのしっぽ状態」である。
もちろん自業自得ではあるが、現職の首相や首相夫人が広告塔を務めていたのだ。
利用されたのだと被害者のごとく弁護する向きもあるが、政治の劣化以外の何物でもないだろう。

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