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2017年11月18日 (土)

加計疑惑(59)notoriousをウリにするのか?/アベノポリシーの危うさ(318)

加計学園獣医学部がなりふり構わず韓国からの留学生を募集している。
⇒2017年11月11日 (土):加計疑惑(57)韓国人枠の評価/アベノポリシーの危うさ(316)

四国の獣医師不足に対応するという説明が、便宜的なものに過ぎないことは明白である。
それはともかく、学生募集パンフが誇大広告というよりも、虚偽広告というべきであった。
岡山理科大がノーベル賞学者を「輩出」していると理解しそうな説明が載っていたのである。

Ws000006 岡山理科大での業績と誤解を招きかねない表現について、同学園広報室は取材に15日、毎日新聞の指摘を受けて当該部分を削除するとした。
 加計学園は獣医学部定員140人のうち20人を留学生枠とし、14日の設置認可前から韓国でパンフレットを配っていた。毎日新聞が入手したカラー6ページのパンフレットは「(獣医師は)日本の会社員の2~3倍の高収入」とし、学園のホームページでもハングルで「日本で有名な名門学校法人」とアピールしている。
 パンフレットによると志願資格は来春までに高校を卒業し、所定の日本留学試験を受けていることが条件。日本語600字の志望理由書などの提出も求めている。学園の系列大はアジアや中東などから留学生を受け入れている。
ノーベル学者「輩出」? 削除へ 韓国留学生パンフ

今や加計学園が「日本で有名な名門学校法人」であることは間違いない。
悪名高き学校法人である。
昔、「notorious」という単語について、岩田一男氏が石原慎太郎氏を例に、「有名な,悪名高い,名うての」というニュアンスを説明していたことがある。
これからは「加計学園」を例にした方が分かりやすいだろう。

参考までに、大学別のノーベル賞受賞者というサイトがあったので引いておこう。」
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ノーベル賞受賞者が多い日本の大学ってどこ?

さすがに国立大学ばかりが並んでいるが、埼玉、山梨、徳島、長崎といった地方大学から受賞者が出ている。
その辺りを、文教政策にどう生かすか?
産業界に役に立つことが高等教育の使命だと考えている安倍首相には期待できない課題だろう。
⇒2017年9月13日 (水):安倍首相の教育改革認識/アベノポリシーの危うさ(279)

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2017年11月17日 (金)

山本一郎氏の意見/リベラルをどう考えるか(6)

山本一郎という人が、「文春オンライン11月16日号」に『「日本のリベラル」は科学で再興されるべき』という文章を書いている。
山本氏は、同誌によれば以下のようなプロフィールである。

1973年生まれ。作家、個人投資家。東京都出身。IT技術関連のコンサルティングや知的財産権管理、コンテンツの企画・制作に携わりつつ、介護と子育てと投資と研究に人生を捧げている。

山本氏は「中島岳志さんと現代日本を読み解く政治学(江川紹子) - Yahoo! ニュース個人」を材料に論議を進めている。
中島氏については、リベラルのポジショニングについての見方を紹介したことがある。
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横軸はリベラルとパターナルという価値観。
リベラルは、基本的に個人の内的な価値の問題について権力は土足で踏み込まないという原則を持つ。
その反対語は、保守ではなくてパターナルで、価値を押しつける権威主義や父権制といった観念のことで、これは夫婦別姓、LGBT(性的少数者)の権利、歴史認識の問題などに現れやすい。
⇒2017年10月18日 (水): 総選挙終盤の情勢/日本の針路(345)

山本氏は、以下のように中島氏の見方を批判する。

「リベラルとは何か」という定義までは正しく、日本社会が追求するべき理想としてのリベラルを持ち上げるところまでは分からないでもないのですが、その定義にそって日本政治を分析するところで共産党までリベラル政党に押し込んでいて、自民党や公明党は倒すべき権威主義政党だと言い切るような内容になっているようにも見えます。

自民党が権威主義ではないと言いたいのであろうか?
そうでもないらしい。

もちろん、いまの自民党政治を見て権威主義的でないとは思いません。野党の質問時間削ってどうするんだとか、憲法改正の自民党私案はいくらなんでもゴミすぎるだろとか、突っ込みたいところは山ほどあるのが問題です。ただ、本当に権威主義的なら安倍ちゃんはバンカーで転んで世界から爆笑されても放置するような真似はしません。どう考えても中国共産党やトランプさんのほうがよほど権威主義的です。

一党独裁の中国共産党や「アメリカ・ファースト」を主張し続け、「パリ協定」から脱退したトランプ大統領が「価値を押しつける権威主義」であることは確かだろう。
しかし「バンカーで転んで世界から爆笑されても放置するような」安倍ちゃんは、権威主義ではないと言えるか?
日本の永続敗戦を是認し、自国民にもそれを求める権威主義のように思える。

山本氏は公明党に対して、驚くほど寛容である。

 公明党にいたっては、その存在自体が、宗教団体である支持母体を持ちながら、拙速な憲法改正に反対、安易な消費税の増税に反対、高齢者支援や出生率改善に努力するべきという政策を主張していて、セーフティネット推進側の筆頭のような政党です。そのような政党が自民党と連立を組んでいて与党内野党のようなブレーキ役を果たしていること自体が奇跡というか自己矛盾のような気もしますが、実際そうなっているのだから仕方がありません。ちょっと「リベラルか、パターナルか」という分類で斬れるほど明確な意味を読み解けない政党が公明党だと思います。

宗教団体は一般にパターナルであるし、それを支持母体とする公明党もパターナルであると考えるべきであろう。
「「リベラルか、パターナルか」という分類で斬れるほど明確な意味を読み解けない政党」と言っているが、そもそも上図では公明党の立ち位置は示されていない。
山本氏の言うように「セーフティネット推進側の筆頭」だとするなら、縦軸の問題であって、本来独立な2軸を混同しているのは、無意識なのか意識的なのか。
私は、小池氏が順風とみれば小池氏に近づき、逆風になれば離れるという都議会公明党を見ていると、山本氏のように賛辞を贈る気にはなれない。
⇒2017年11月13日 (月): 創価学会と官邸の関係/日本の針路(353)

江川紹子氏も次のようにツイートしている。
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2017年11月16日 (木)

加計疑惑(58)茶番の国会審議/アベノポリシーの危うさ(317)

加計学園の獣医学部新設が認可されたことを受け、衆院文部科学委員会は15日、林芳正文部科学相らが出席して審議を行った。
安倍首相も加計孝太郎氏も集積していない「当事者」不在の審議なので、最初から期待できるものではなかったが、改めて疑問点を説明できない政府側の事情が分かった。
安倍首相が何度も「丁寧な説明」と言っているのだから、質問時間云々というようなケチなことに拘らず、正々堂々と論戦を行えば良いはずなのに、徹底して逃げるつもりのようだ。

Photo 最大の焦点となる首相側の関与について、立憲民主党の逢坂誠二氏は、首相が加計学園の加計孝太郎理事長と長年の友人関係にあることを受け「首相や官邸が何らかの肩入れをしたと言われている」と追及した。
 林氏は与党側の質問の際に、政府の国家戦略特区が獣医学部新設を認める過程で「首相から文科省に指示はなかった」と明言した。希望の党の山井和則氏が、「もし首相が加計氏の相談に乗っていたら」「もし不正が明らかになれば」などと繰り返し質問しても「仮定の事柄についてお答えは差し控える」との答弁に終始した。
 野党は、国家戦略特区を活用した獣医学部新設に関しても、政府が設けた「既存獣医師養成でない構想の具体化」など四つの要件を満たしたと判断した根拠をただした。だが内閣府側の答弁が要領を得ず、審議が中断する場面もあった。
 林氏は特区にかかわる部分は「所管外」としながらも、認可に至る一連の手続きは適切に行われたと強調した。
 すれ違う議論が続き、新たな事実も出てこなかったことを受け、野党側は「これでは国民が納得しない」として、首相出席の委員会審議や、加計氏の証人喚問を求めた。加計問題を審議する参院の文教科学委員会の日程は決まっていない。
認可の正当性 論戦平行線 首相・加計氏不在で解明進まず

問題の「石破4条件」が確認できないことも明らかになった。

「加計学園が4条件を満たすとは考えられない。誰がいつ判断したのか」。立憲民主党の逢坂誠二氏は語気を強めた。4条件は2015年6月に閣議決定され、(1)既存の獣医師養成でない構想が具体化(2)新たに対応すべき分野における具体的な需要(3)既存の大学・学部では対応が困難(4)獣医師の需要の動向も考慮--からなる。
 国家戦略特区を所管する内閣府の長坂康正政務官は「文科相や農相も出席した昨年11月9日の特区諮問会議で了承された」と答弁。だが、この日の会議では獣医学部新設を認める規制緩和を決めたものの、学園が事業者に名乗りを上げて計画を具体化させたのは今年1月の段階だった。
 逢坂氏が「答弁になっていない」などと詰め寄ると、長坂氏は答弁に窮し、後ろに控えた官僚らと相談。こうした場面が続き、逢坂氏の40分の質問時間中、10回にわたって質疑が中断した。
衆院文科委 加計審議、10回中断 政府、4条件答弁窮し

なお、日本維新の会の足立康史氏は、持ち時間を他政党から融通して貰うという厚遇を得て質問に立った。

足立氏は、希望の玉木雄一郎代表と立憲の福山哲郎幹事長を名指しして攻撃。獣医学部新設に懐疑的な獣医師会から献金を受けているとして「仮に請託を受けて国会質問していれば、あっせん利得罪だ。犯罪者だ。首相を犯罪者たちが取り囲んで非難しているのが今の国会だ」と主張した。さらに「『総理の意向』との報道は捏造(ねつぞう)だ。大臣はどう思うか」と質問。林芳正文科相は「特定の報道について何かを断定するのは控える」とかわした。
衆院文科委 増えた質問時間で野党・メディア批判

足立氏の議員適格性に疑問を持たざるを得ない。
⇒2017年11月15日 (水): 非リベラルな言動(1)足立康史代議士/リベラルをどう考えるか(5)

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2017年11月15日 (水)

非リベラルな言動(1)足立康史代議士/リベラルをどう考えるか(5)

リベラルの概念は不定形であるから、人によって認識が異なる面がある。
若い人の中には、「自由民主党」がリベラル陣営だと思っている人も多いらしい。
私の周りの安倍信者は、「リベラルってどういうこと?」とか「枝野は自分は保守だと言っているが」などと、不審そうである。
しかし、非リベラルの好例がある。
足立康志衆議院議員である。

朝日新聞が11月11日に『「加計」開学へ これで落着とはならぬ』という社説を掲載した。
誤解の起きないよう全文を引用する。

 加計学園が愛媛県今治市に計画している獣医学部について、文部科学省の大学設置審が新設を認める答申をした。
 はっきりさせておきたい。
 来春開学の見通しになったからといって、あの「総理のご意向」をめぐる疑いが晴れたことには、まったくならない。
 問われてきたのは、設置審の審査をうける者を決めるまでのプロセスが、公平・公正だったかどうかということだ。
 国家戦略特区の制度を使って獣医学部を新設する、その事業主体に加計学園が選ばれるにあたり、首相や周辺の意向は働かなかったか。逸脱や恣意(しい)が入りこむことはなかったか――。
 こうした疑念に白黒をつけるのは、設置審の役割ではない。教員の年齢構成や経歴、科目の体系などを点検し、期待される教育・研究ができるかを専門家の目で判断するのが仕事だ。見る視点や材料が違うのだから、特区選定の正当性を裏づけるものにならないのは当然だ。
 むしろ、きのう公表された審査資料によって、見過ごせない事実が新たに浮上した。
 設置審は今年5月の段階で、加計学園の計画について、抜本的な見直しが必要だとする「警告」を突きつけていた。修正できなければ不認可になる問題点を七つも列挙していた。
 政府は国会などで「加計の計画は、競合する他の大学よりも熟度が高いと判断した」と説明してきた。設置審の見解とのあまりの乖離(かいり)に驚く。
 七つの指摘の中には「ライフサイエンスなど新分野の人材需要の動向が不明」なことも含まれる。これは、2年前の閣議決定に基づき、設置審にかける前に、特区の審査段階でクリアしておかねばならない条件だったはずだ。設置審はまた、四国地方における獣医師の需要見通しの不備にも言及していた。
 これらの重要な点を積み残したまま、なぜ加計学園は特区の認定を受けられたのか。政府に「丁寧な説明」を強く求める。
 安倍首相は先の衆院選の際、街頭演説では加計問題にほとんど触れず、「国会があるのでその場で説明させてほしい」と述べていた。この特別国会で約束を果たす義務がある。
 問題の発覚から半年。疑問は解消されず、むしろ膨らむばかりなのに、学園の加計孝太郎理事長は公の場で一度も説明していない。野党が国会への招致を求めるのはもっともである。
 首相も理事長も、逃げ回っても問題は消えてなくならない。「どうせ国民は忘れる」と高をくくってもらっては、困る。
「加計」開学へ これで落着とはならぬ

これについて足立氏が次のようにツイートした。
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足立氏が朝日新聞と違う意見を持っているのは良いとしても、代議士という性格上、言論機関に対して「死ね。」という発言は許されないだろう。
朝日新聞神戸支局で起きた「赤報隊事件」のことを想起する人もいるのではないか。
殺人教唆と取られ兼ねまい。

足立氏は次のように弁解している。
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きっこ氏は次のように言っている。
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設置審の認可が疑惑の払拭にはならないことは当然である。
⇒2017年11月 3日 (金): 加計疑惑(56)大学設置審認可へ/アベノポリシーの危うさ(315)
⇒2017年11月11日 (土): 加計疑惑(57)韓国人枠の評価/アベノポリシーの危うさ(316)

朝日新聞の社説は極めて真っ当であり、風評などではない。
疑惑についての国会論戦を避けているのが、自民党・官邸側であることからも、誰が隠蔽したいのかが分かる。

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2017年11月14日 (火)

小池劇場は終演したのか?/日本の針路(354)

「驕る平家は久しからず」というが、「小池劇場」といわれた小池百合子東京都知事のパフォーマンスも終息したようである。
12日投票が行われた東京・葛飾区議会議員選挙(定数40・立候補者59人)が13日午前開票され、小池都知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」は、公認候補者5人のうち、4人が落選した。
「都民ファーストの会」は、7月の都議選で55議席を占める最大会派に躍進したが、10月の衆院選で小池氏の率いる国政政党「希望の党」が完敗した。
⇒2017年10月26日 (木): 小池都知事の錯覚・錯誤・蹉跌/日本の針路(350)

今回の葛飾区議選は、「都民ファーストの会」にとって都議選後、公認候補を擁立した初の地方議会選だったが、当選が民進党から移った現職1人のみで、新人4人が落選して、急失速が改めて浮き彫りになった。
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東京新聞11月14日

劇場型政治は、風に乗っている時は強いは、風向きが変わると一挙に低落して行く。
劇場型政治を支えているのはいわゆるB層であるが、マスメディアの影響を受けやすい。
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⇒2017年10月 9日 (月):希望の党の支持基盤としてのB層/日本の針路(342)

小池氏は「希望の党」の両院議員総会で代表辞任を表明した。
それを受け、都議会公明党の東村邦浩幹事長は「これまで小池知事寄りのスタンスを取ってきたが、これからは是々非々でやっていく」と述べ、小池氏が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」との「知事与党」関係を解消する考えを示した。
小池氏が代表を降りても退勢は変らず、前途多難であろう。

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2017年11月13日 (月)

創価学会と官邸の関係/日本の針路(353)

私は学生時代に、一度だけ創価学会の会議に参加したことがある。
尊敬していた先輩が急に学会の熱心な信者になって誘われたのだ。
もちろん違和感はあったが、嫌悪感はなかった。
公明党があったのかどうか記憶にはないが、護憲平和路線だったと思う。

いつから自民党主導の与党の立場になったのか?
安倍政権のウルトラライトの立場と、公明との母体の創価学会の立場がどう折り合っているのか、不思議な感覚だと思うが、余り深く考えたことはないが、選挙結果次第では変化するのではと思っていた。
公明党が先の衆院選を総括した10日の全国県代表協議会では、地方組織代表から安倍晋三首相(自民党総裁)が提案する憲法9条改正による自衛隊明記案への賛否を明確にするよう求める意見が出ていたそうである。

Ws000000
党執行部は重要政策を巡り自民党との対立が明確になれば連立政権の基盤が揺らぎかねないとして、自民党の議論を見守る慎重な姿勢を示した。出席者が11日、明らかにした。
 協議会では、出席者が9条改正への党見解が曖昧として方向性を示すよう要求。執行部は「改憲を党是とする自民党と公明党が対立すれば、政権そのものに関わる話になる」と述べ、賛否を明言しないことに理解を求めた。
公明地方、9条改正賛否明確化を 総括で要求 執行部は慎重姿勢

執行部は持ちこたえられるだろうか?
また、学会員の公明離れが加速するのではないか、という記事を目にした。

「10月の総選挙で公明党は5減の29議席に終わりました。比例代表では、2000年以降の衆参両院選を通じて初めて700万票を割った。これは一部の学会員が批判の意味を込めて立憲民主党に投票したり、無効票を投じたからといわれています」(創価学会関係者)
・・・・・・
 安保法制や共謀罪に賛成し、自民党のブレーキどころかエンジンになっている今の公明党に学会員の不満は鬱積し、爆発寸前という。今後、“公明離れ”がさらに加速する可能性が高い。
「今回、公明党は『5歳までの幼児教育を全て無償化する』と公約に掲げました。安倍首相も教育無償化について『全ての子供たち』と言っていたくせに、選挙が終わった途端、認可外保育は対象外にしようとしていると判明。選挙で汗を流した学会婦人部はカンカンです」(ある婦人部会員)
 こうした動きを察知した創価学会は、沈静化のために先手を打とうとしているようだ。例年、学会は創立記念日の11月18日前後に幹部人事を行う。今年は“官邸とのパイプ役”と呼ばれる幹部を要職から外すのではないか、という情報が流れている。
「この幹部は菅官房長官の“盟友”といわれています。今回、安倍首相が解散・総選挙に踏み切ろうとしていることを知ると、足元の改憲反対派の学会員の反発を危惧して『都議選が終わったばかりで準備が間に合わない』『年末にするよう首相を説得して欲しい』などと菅氏に要請したといいます。ところが、やんわりと押し切られて選挙に突入。結果、公明党の議席を大きく減らすことにつながった。創価学会が本当にこの幹部を要職から外すことになれば“懲罰人事”になりますが、同時に“官邸との決別”も意味します」(前出の創価学会関係者)
 こうした公明党の事情を知ってか知らずか、安倍首相は8日夜、「憲法を変えることを支持されたと思っている。できれば早めにしたい」と明言した。解けそうな“下駄の雪”を捨てて、別の改憲勢力と手を組むつもりかもしれない。
菅官房長官の“盟友”を更迭? 公明党に自公連立解消の兆し

安倍首相にとって改憲は至上命題なのか?
普通はそう考えるだろうが、自民党の長老山崎拓氏は次のように見ているという。
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サンデー毎日11月19日号

要するに、自民党が総選挙で勢力を維持し、公明党が微減に終わった結果、巨大与党が改憲問題で割れて行くだろうと言う見立てだ。
果たしてどうなるか?
創価学会の側では内部矛盾が高まっているであろうから、公明党は与党のうま味は捨てがたいにせよ、創価学会の意向に従わざるを得ないだろう。

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2017年11月12日 (日)

希望の党に希望はあるか/日本の針路(352)

希望の党が、10日、国会議員の共同代表として玉木雄一郎衆議院議員を選出した。
小池代表との共同代表体制であるが、失望から絶望へ、などと言われている「希望の党」は、希望を復活させることができるだろうか。

Ws000000
 11月10日に行われた希望の党の共同代表選挙で、玉木雄一郎衆議院議員(48)が選任された。国会議員票53票のうち、39票が玉木氏に投じられた。小池百合子代表に近く、チャーターメンバーが味方に付いた玉木氏の勝利は予想通りだと言える。
 しかしながら勝利の結果はともかく、7割強の得票率は「大勝」と言えるのか。あるチャーターメンバーは投票前に、「玉木氏は4対1以上で勝たなくてはいけない」と語っている。
 その理由は、玉木氏の対抗馬の大串博志衆議院議員(52)が、「憲法9条改正反対」「安保法制反対」の姿勢を明確にしたからだ。さらに大串氏は、新進党や無所属の会、立憲民主党との“連携”まで言及した。
【希望の党】共同代表に玉木氏就任!問われるリーダーシップ。

敗北した大串氏の立場は次のようだ。

これについて大串氏は「憲法改正の議論はあっていいが、9条改正は必要ない」と断言。安保法制についても、「日本の立憲主義を守るという立場から、集団的自衛権を含む安保法制は容認しないという立場を明らかにする」と述べ、他党との連携についても、民進党や無所属の会、立憲民主党との連携及び統一会派を組む可能性にも言及した。
しかしながら希望の党は、保守政党を標ぼうし、安全保障政策について現実視するのではなかったか。そのために政策協定書が作られ、民進党からの参加希望者は振り分けられたのではなかったか。上記のチャーターメンバーは、「安保法制も憲法改正問題も、希望の党に入る時に確認済みの事項だ。それに反するならば、同じ政党としてやっていられない。出て行ってほしい」と述べている。
これについて大串氏は、「当初の政策協定書には『安保法制を容認しない』と書かれていたが、後で修正してその文言は消えた」として、持論が希望の党の基本方針と矛盾しないことを強調。実際に当初作られた「8項目政策協定書」にはその第2項で「限定的な集団的自衛権の行使を含め、安全保障法制を基本的に容認し、現実的な安全保障政策を支援すること」と記載されていたが、後に「現実的な安全保障政策を支持する」に修正されてはいる。
よって「安保法制を容認しない」と主張しても、政策協定書に矛盾するわけではないという論理が成立するというのが大串氏の言い分だ。
希望の党は「玉木共同代表」で何が変わるか

この路線の違いは、戦術的というよりも戦略的だから、早晩希望の党の内部矛盾は顕在化するだろう。
玉木氏は、「さわやかにスポーティにいきたいと思うので、みなさん頑張りましょう」と挨拶したが、そう簡単にはいかないと思われる。
ベクトルの違いを容認すれば民進党を解党したことの意味が問われるし、路線純化をすれば大串氏の支持勢力は離党するだろう。

最近の小池百合子氏はすっかりくたびれているように見える。
「鬼道に仕え、よく衆を惑わす。年齢は既に高齢」という『魏志倭人伝』の卑弥呼の描写を思わせる。
いよいよ、「倭国大乱」かも知れない。
⇒2017年9月28日 (木):衆院解散は「倭国大乱」に似ているか?/日本の針路(332)

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2017年11月11日 (土)

加計疑惑(57)韓国人枠の評価/アベノポリシーの危うさ(316)

安倍首相の「腹心の友」加計孝太郎氏が理事長を務める加計学園の獣医学部新設計画に対し、文部科学省の大学設置・学校法人審議会(設置審)がゴーサインを出した。
設置審の答申が10日発表され、文科相が近く認可する。

Ws000000「設置審は外形的な審査をするところで、基準さえ満たせば認可の答申をする。獣医学部の新設を認める答申が出されたが、問題の根っこにある国家戦略特区諮問会議の審議の過程への疑惑は解消されていない」。元文部科学省大臣官房審議官の寺脇研・京都造形芸術大教授はこう語る。
 さらに、「当初、8月の予定だった答申は他大学まで巻き込んで11月にまで先送りされたが、これは異例中の異例。来春の開学を考えると非常に遅く、すでに多くの受験生は志望校を決めてしまっているだろう」と指摘。「せめて疑惑まみれの獣医学部で学生が学ぶことを避けるため、いまだに沈黙を守る加計孝太郎理事長が説明責任を果たすべきだ」と求めた。
 元総務相の片山善博・早稲田大公共経営大学院教授は「愛媛県の長年の悲願が成就することや、特区の狙いだとされる地方創生はこの問題の本質ではない」と強調。「今回の問題で一番の疑惑とされる、時の首相の『おともだち』を優遇したのではないか、官僚がそんたくしたのではないか、という点が解明されていない」と一連の経緯を疑問視した。
 また、設置審の議論についても「最初から認可ありきのストーリーで進められた印象だ」と述べ、「首相をはじめとする政治家や省庁幹部が国会で語った内容に納得した国民が、どれだけいるだろう。ほかに獣医学部を新設したい大学があったにもかかわらず、加計学園だけに認められたプロセスは十分に検証されていない」と断じた。
加計学園 「疑惑」残したまま 決着に疑問の声

設置審の判断と国家戦略特区の判断が別であることで、このままゴーサインを出して良いのか?
良いはずがない。
⇒2017年11月 3日 (金):加計疑惑(56)大学設置審認可へ/アベノポリシーの危うさ(315)

しかも、同学部は、韓国で学生を募集していたことが分かった。
NHKの「あさチャン」が報じた。
獣医学部に関して、定員の7分の1に匹敵する韓国人留学生を集めている。
さすがに、ツイッターなどに多くの批判が湧いている。
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何のために、どのような学部を創るのか?
トランプ大統領のアジア歴訪では韓・中の前座的だと言わざるを得ないし、国家戦略特区の名で友人が韓国からの留学生を、国費で補助しようとしているのだ。
ウヨクが反日的と糾弾しないのが不思議なくらいだ。
国家戦略特区における議論を再検証しなければなるまい.

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2017年11月10日 (金)

トランプ大統領のアジア歴訪/世界史の動向(57)

アジアを歴訪中のアメリカ・トランプ大統領が、韓国、中国訪問を済ませ、ベトナムでAPECの臨んだ。
この長い歴訪は、世界にとってどのような意味を持つのだろうか?
また、日本の外交は成功したのか?

私の周辺の安倍信者は、「やはり安倍ちゃんの外交力はスゴイ」などと言っているが、本当か?
韓国、中国でもそれぞれすくなくとも表面上は「熱烈歓迎」を受けたように見える。
日本では安倍首相の、まるで宗主国の元首を迎えるかのような接遇が印象に残った。
この「ご接待」は成功したのだろうか?
私にはそう見えない。
⇒2017年11月 7日 (火):トランプ大統領にへつらう安倍首相とマスメディア/永続敗戦の構造(12)

外務省OBの天木直人氏は以下のように論評している。

 首脳外交とは、決して首脳間の個人的友好関係を誇示するものではない。
 その国の国民を背負った二国間の首脳の、国家の威信と国益を賭けた凌ぎ合いなのだ。
 ひるがえって、それに先立って行われたトランプ大統領の来日はどうだったか。
 個人的友好関係を強調するあまり、ゴルフと会食パフォーマンスが優先された。
 米国大統領の初来日にもかかわらず国賓としなかったのは、天皇陛下の謁見を避けるためではなく、ゴルフをしたかったからに違いない。
 いまとなってはそう思わざるを得ない。
 トランプ大統領の国会演説よりも、トランプ大統領とのゴルフと会食を優先したかったのだ。
ゴルフと会食を優先した安倍対米首脳外交の歴史的敗北

しかも、そのゴルフたるやひどいものだったようだ。

 政界で話題になっているのはバンカーにハマった1番ホールでの安倍首相の衝撃映像だ。1回ではバンカーからボールを出せず、2回目のショットで何とかバンカーから脱出。安倍首相は先を歩くトランプと松山英樹に取り残されまいと、バンカーからフェアウエーに一気に駆け上がろうとしたが、バランスを崩して後方にスッテンコロリン1回転。亀みたいに手足をバタつかせて自身がバンカー入りしてしまった。この“珍プレー”をテレビ東京がニュースで放送すると、ユーチューブに映像がアップされ、瞬く間に再生回数が30万回を超えた。
ゴルフで転倒 衝撃映像で露呈した安倍首相の“体調悪化説”

別にミスショットやトランプ大統領との腕の差をあげつらっているのではない。
ゴルフ、豪華会食、プレゼントという一連の発想が、底の浅さを示している。
残念ながら、世界の舞台でリーダーシップを発揮して行けるとは思えない。
しっかり勉強したことがないツケが回ってきているのだ。
加計孝太郎氏とも「留学」という名目で渡米して、実際は遊びまわっていたに違いあるまい。

安倍首相の姿勢と対照的に猛烈な勉強ぶりで知られる佐藤優氏は、以下のように批判している。
171110
東京新聞10月10日

自民党も、本気で安倍降ろしを考えないとマズイだろう。

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2017年11月 8日 (水)

疑惑の仲か、安倍とトランプ/アベノポリシーの危うさ(316)

安倍首相のトランプ大統領の接遇は、異例というよりも以上と言うべきであった。
⇒2017年11月 7日 (火): トランプ大統領にへつらう安倍首相とマスメディア/永続敗戦の構造(12)

トランプ大統領は、「日本へ行って、仲いいアベはんに武器をぎょうさん売ったで」と見も蓋もないツイートをしている(なぜか関西弁風になる)。
Trump_2

安倍首相は、モリカケ疑惑から逃れるために、なりふり構わない姿勢である。
強引に国会を閉じ、臨時国会開催の要求は棚晒しにし、チャンスだと考えれば解散をする。
「勝てば官軍」という意識なのかも知れないが、歴史の評価に耐えるとは思えない。
⇒2017年10月30日 (月): モリカケ疑惑の行方/アベノポリシーの危うさ(313) ⇒2017年10月31日 (火): 国会・ディベート・クリシン/アベノポリシーの危うさ(314)
⇒2017年11月 3日 (金): 加計疑惑(56)大学設置審認可へ/アベノポリシーの危うさ(315)

一方のトランプ大統領も、いよいよ足許まで疑惑が押し寄せている。
タックスヘイブン(租税回避地)の法律事務所から漏洩した「パラダイス文書」が、トランプ政権に新たな「ロシア疑惑」を突き付けている。

Ws000000_2 大富豪で、知日派としても知られるロス氏。多数の企業を束ねる「ロスグループ」は、低迷企業を投資で再生させ、世界各地で巨額の利益を上げてきた。なかでも、ナビ社はかつてロス氏自身が取締役を務め、株価を倍増させた。ロス氏は後にナビ社への投資を「ホームラン」と振り返った。 
ただ今年2月に政権入りする前に保有資産の大半を手放した。商務長官として利益相反がないようにするためだ。グループの主要な役職も退き、ナビ社とも距離を置いたように見えた。
 だがロス氏はナビ社の実質的な株主の立場を続け、ロシアのプーチン大統領と近い企業との取引を続けていたことが、「パラダイス文書」でわかった。
 ロス氏のロシア側との関係の発覚は、トランプ政権のアキレス腱(けん)になっている「ロシア疑惑」の根深さを改めて印象づけるものだ。
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 トランプ氏自身に対する米国民の視線も厳しさを増している。ワシントン・ポスト紙が2日に公表した世論調査では、ロシア疑惑を巡って「大統領自身も罪を犯した可能性が高い」と考える人が49%に上っている。ロス氏ら閣僚の進退問題に発展すれば、既に落ち込んでいる支持率への影響も避けられない。
 トランプ氏はアジア歴訪に出発した3日朝、記者団に「ロシアとの結託はない。何もない。率直に言って(捜査が)継続しているのは侮辱だ」と不満をあらわにした。
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 パラダイス文書に名前が登場したトランプ政権関係者はロス氏だけではない。閣僚や有力支援者など、ロス氏以外にも12人の名前がICIJの取材で判明した。「既得権層による富の独占」を批判して大統領選に勝利したトランプ氏だが、政権はタックスヘイブン(租税回避地)と深く結びついている。
新たなロシア疑惑、トランプ政権に火種 パラダイス文書

日米の政権は異常なほど親密ぶりをアピールしているが、崩壊は意外に早いのではないか。
アメリカの直近の選挙情報である。
Photo

日本が先か、アメリカが先か分からないが、まあ一方だけということはないだろう。

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