平成史の汚点としての森友事件/安部政権の命運(92)
詐欺罪などに問われた学校法人「森友学園」の前理事長籠池泰典被告と妻諄子被告の初公判が大阪地裁で開かれた。
大阪の小さな学校法人の名前が全国的に知られるようになったのは、詐欺罪の容疑者としてではない。
この学校が、校舎新築用地を余りにも不自然な形で入手し、それを国を挙げて隠蔽してきたからである。
大阪の小さな学校法人の名前が全国的に知られるようになったのは、詐欺罪の容疑者としてではない。
この学校が、校舎新築用地を余りにも不自然な形で入手し、それを国を挙げて隠蔽してきたからである。
籠池前理事長夫妻は逮捕され、長期間拘留されていた。
発端は、安倍首相が当該取引に「私や妻が関わっていたら、首相はもちろん国会議員も辞める」と見得を切ったことである。
そのため、財務省は決裁文書を改ざんし、実行者は自殺した。
松本清張の小説のようであるが、現代の実話である。
万死に値するとはこのことであろう。
副次的には、これほど明らかな不祥事があっても、平然として政権の座にいることの弊害である。
社会の倫理観に対する共通認識が崩壊してしまったように感じられる。
毎日新聞3月14日
籠池氏は初公判で国策操作と批判した。
本筋から目を逸らさせるという意味ではそう言われても仕方がない側面がある。
東京新聞3月7日
もちろん私は籠池夫妻が真っ白だとは思わない。
それは公判の過程で明らかにされる。
忘れてはならないのは、疑惑の核心である。
核心は、「小学校を建てるための国有地が、八億円も値引きされたのはなぜか」ということである。
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