辺野古のサンゴは移植されたか?/安部政権の命運(42)
1月6日放送のNHKの日曜討論で、安倍首相が、沖縄・辺野古について、サンゴは移植したと発言した。
これについて、事実ではないと驚きの声が上がっている。
「土砂を投入していくに当たってですね、あそこのサンゴについては、移しております。また、絶滅危惧種が砂浜に存在していたんですが、これは砂をさらってですね、これもしっかりと別の浜に移していくという、環境への負担をなるべく抑える努力もしながら行っているということであります」
玉城デニー沖縄県知事は7日、ウソだとする他ユーザーの投稿をリツイートし、こう疑問を投げかけた。
「安倍総理...。それは誰からのレクチャーでしょうか。現実はそうなっておりません。だから私たちは問題を提起しているのです」
「辺野古のサンゴ」は本当に移植されたのか 安倍首相発言の真偽、地元に聞いた
つまり、埋め立て予定地のすべてでサンゴの移植が終わったわけではない。沖縄県の水産課は1月7日、J-CASTニュースの取材に対し、絶滅危惧種になっているオキナワハマサンゴについては移植の事実はあると答えた。
その説明によると、国の沖縄防衛局が埋め立て予定地で9群体を確認しており、県が2018年7月13日に特別採捕許可を出し、7月末ごろに近隣の同様な環境にある海に移植された。許可の条件とされた週2回のモニタリング調査も行われており、最新となる12月25日の調査では、9群体とも生息しているとする写真などでの報告が県にあった。
埋め立て予定地には、ほかに大小のサンゴ約7万4000群体があると防衛局の調査が出ているが、これらはすべて、現在埋め立てしている辺野古地区ではなく、岬の反対側の大浦湾地区にあるという。
このうち約4万群体について、県は9月3日、埋め立て承認の撤回で必要性がなくなったと国の申請を不許可にしている。これに対し、防衛局が12月6日に再申請して、19年1月7日現在も審査中だ。
「辺野古のサンゴ」は本当に移植されたのか 安倍首相発言の真偽、地元に聞いた
安倍首相がどういうブリーフィングを受けたのか分からないが、現時点で「あそこのサンゴについては、移しております」というのは、間違っていると言うべきだろう。
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