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2019年1月23日 (水)

アベノミクス偽装としての統計不正/安部政権の命運(51)

毎月勤労統計の不正問題を調査した特別監察委員会は、初会合からわずか5日で公表した報告書で厚生労働省の組織的隠蔽を「認定できない」と結論付けた。
問題を審議する24日の衆参両院での閉会中審査を前に幕引きを急ぎたい政府の思惑があるのだろうが、簡単に幕を引くわけにはいかない。

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 根本匠厚労相は二十二日の臨時記者会見で、報告書を受け「しっかり調査していただいた」と強調した。
 報告書によると、一七年冬ごろには局長級の政策統括官が担当室長から不正な抽出調査の報告を受け、修正を指示した後、対応を一任したまま放置。室長は一八年から全数調査に近づける補正処理を部下に指示していた。
 監察委は「法令順守意識が欠如している」と指摘する一方で、「意図的な隠蔽とまでは言えない」との評価を下した。
 だが、省内で担当室長以下が不正を認識しながら対応しなかったのは、紛れもない事実。しかも、決裁権を持っていた上司は監察委の聴取に「統計技術的な問題となる復元(修正)は当然行われると思い込んでいた」と、関与について不自然な話をしている。幹部を含めた組織的な「意図」がなかったと断言はしにくい。
 報告書は抽出調査が始まった〇四年から一一年にかけての統計データの存在が一部確認できないことにも触れた。統計法や公文書管理法が定める保存期間に達していないものもあり、監察委は「不適切」と認定した。
 この点では、資料がなくなった当時の詳しい経緯や廃棄の指示の有無などについては、報告書には書かれていない。意図的な資料廃棄などの疑念は残ったままだ。
統計不正 国会審議前、幕引き急ぐ

組織的な隠蔽がないのか?
「統計法や公文書管理法が定める保存期間に達していないもの」を廃棄するのは組織的隠ぺい以外に何と呼ぶのか?
データ改変ソフトまで用意していたというのに、組織的ではないというのか?
隠蔽でなく過失なのか?
2019年1月11日 (金) 勤労統計の怪/安部政権の命運(42)
2019年1月12日 (土) はびこる政府統計のウソ/安部政権の命運(44)
2019年1月20日 (日) 政府統計の信頼性の失墜/安部政権の命運(48)

権力監視をミッションとする田中龍作氏は、次のように書いている。

「賃金上昇、21年ぶり記録的な伸び」。2018年10月7日の夕刊と翌8日の朝刊で新聞各社が一斉に報じた。
 「21年ぶり」などという数字を記者が調べきれるはずがない。各社一斉横並びは、記者クラブメディアが役所の広報を受けて書いた時の常だ。
 きょう国会内であった政府からのヒアリングで官僚出身の野党議員は「厚労省の広報じゃなかったら、各社一斉に同じ内容になるはずがない。(広報した時の)ペーパーが残っているはず」と追及した。
 各社一斉でも報道が正しければよいが、そうではない。拙ジャーナルが21日付けでお伝えしたように、麻生財務大臣が抽出企業のサンプルを変えて賃金が上昇する統計値となるよう暗黙の指示を出していた。
 給料が高い会社を選りすぐって、それほど高くない会社を抽出していた前回の調査と比べる。前年同月比がハネ上がるのは当然だ。
 「21年ぶりの記録的な伸び」という厚労省発表の数字に接した時、記者クラブの記者は変だと思わなかったのか。父ちゃんの給料が記録的に上がっていたら、全国各地に子供食堂が雨後のタケノコのごとくできるか? 母ちゃんがスーパーで第3のビールをまとめ買いするか?
 貧困報道で定評のある西日本新聞はすぐに「この統計はおかしい」と指摘した。
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「賃金上昇、21年ぶり記録的な伸び」。2018年10月7日の夕刊と翌8日の朝刊で新聞各社が一斉に報じた。
 「21年ぶり」などという数字を記者が調べきれるはずがない。各社一斉横並びは、記者クラブメディアが役所の広報を受けて書いた時の常だ。
 きょう国会内であった政府からのヒアリングで官僚出身の野党議員は「厚労省の広報じゃなかったら、各社一斉に同じ内容になるはずがない。(広報した時の)ペーパーが残っているはず」と追及した。
 各社一斉でも報道が正しければよいが、そうではない。拙ジャーナルが21日付けでお伝えしたように、麻生財務大臣が抽出企業のサンプルを変えて賃金が上昇する統計値となるよう暗黙の指示を出していた。
 給料が高い会社を選りすぐって、それほど高くない会社を抽出していた前回の調査と比べる。前年同月比がハネ上がるのは当然だ。
 「21年ぶりの記録的な伸び」という厚労省発表の数字に接した時、記者クラブの記者は変だと思わなかったのか。父ちゃんの給料が記録的に上がっていたら、全国各地に子供食堂が雨後のタケノコのごとくできるか? 母ちゃんがスーパーで第3のビールをまとめ買いするか?

まあ、政府の発表をそのまま垂れ流すメディア(殊にNHK)は、自分のミッションとリテラシーを深く反省すべきであろうが、意図的にフェイクを発表する政権だということを改めて記憶に留めるべきだろう。

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