改正入管法を可決した「醜い日本」/安部政権の命運(23)
本日未明、改正入管法が、自民党公明党、日本維新の会などの賛成多数で可決成立した。
毎日新聞12月8日
経済界の「人手が足りない。経済成長の足かせになる。」という言葉を鵜呑みにし(たふりをして)、具体的な制度設計は省庁に丸投げである。
毎日新聞12月8日
下村博文氏が、憲法審査会に消極的な野党議員を「職場放棄」と非難して、結果的に陳謝することになったが、これこそ賛成議員は「職務放棄」と言うべきだろう。
特に、技能実習生として来日した外国人が多数死亡しているという事実が明らかになったばかりである。
東京新聞12月6日
劣悪な環境で、実習生の名目で職業選択の自由もないまま過酷な労働を強いられる。
『蟹工船』そのものではないか。
⇒2018年12月 4日 (火) 外国人労働者は現代の「蟹工船」か?/安部政権の命運(17)
しかも法務省は聴取票の原票を改ざんして取りまとめを行っていた。
野党議員は原票をスキャンもコピーも許されず、手書きで書き写さざるを得なかった。
妨害としか思えないが、法務省は裏付けも取っていなかった。
毎日新聞12月5日
経済界でも入管法改正に対し、経団連の中西宏明会長は「歓迎する」だが、経済同友会の小林喜光代表幹事は批判的である。
改正入管法に財界から「議論不足」の声も 労働側も懸念
経団連の方々は「日本資本主義の父」渋沢栄一の『論語と算盤』に立ち戻るべきではないか。
安部首相は自分の国家ビジョンを『美しい国へ』文書新書(2006年7月)に纏めたことがある。
誰がゴーストライターなのか知らないが、「労働力が足りないから、日本で働いてくださ。ただし人間的な生活は保障しません」という国が「美しい」といえるはずがないだろう。
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