大阪万博への違和感/安部政権の命運(16)
2025年の大阪万博開催が決まった。
前回の大阪万博は1970年だから55年ぶり、東京五輪は1964年と2020年だから56年ぶりで、何やら似ていると思っていたら、以下のようなtweetがあった。
歴史は繰り返すのか?
それにしても政財界挙げて喜色満面である。
オリンピックの現状を考えるとこんなに手放しで喜んでいいのかと思うのが大人の感覚ではなかろうか。
しかし、なぜ、いまさら、日本で「万博」をやる必要があるのだろうか?
いまや、国を挙げて行うような万博(EXPO)は、発展途上国や権力をアピールしたい強権国家以外は興味を示さない。
何故か?
ネットが進展し、情報も技術も瞬時で共有できる世の中になったのに、わざわざ「展示パビリオン」をつくって観客を集める万博を行う意義がなくなったからで、万博はその使命を終えたのである。
ちなみに、過去何回も万博を開催し、今回も当初エントリーしていたパリは辞退した。
Wikipedia
その理由は、「フランスの納税者がリスクを負わないという保証がない」だ。
大阪・日本は大丈夫なのか?
大阪万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」である。
東京新聞11月25日
大阪万博誘致の根拠は「経済効果」である。
大阪府の試算では直接効果が2兆3000億円、万博に合わせたイベント開催や観光客の増大などの間接的な誘発効果が4兆1000億円、計6兆4000億円の経済波及効果が見込めるという。
しかし、それはあくまで「皮算用」である。
この経済効果のために、会場建設費に約1250億円がつぎ込まれ、さらに会場となる夢洲へのアクセスで、夢舞大橋の整備と大阪メトロの伸長工事などで約540億円がかかるとされている。
費用も「試算」だから、東京オリンピックの例を持ち出すまでもなく、今後次第でどうなるかはわからない。
結局、予算はどんどん膨らみ、最終的に税金が投入されるだろうという見方がある。
そうならないことを願うが、そうなる蓋然性は高い。
見方が甘いからである。
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