坂本龍馬暗殺と近江屋/幕末維新史(14)
NHKの大河ドラマ「西郷どん」の9月16日は坂本龍馬暗殺のシーンだった。
東京新聞9月16日
場所は河原町三条下がるの近江屋で、慶応3(1967)年12月10日であった。
近江屋の向かいに土佐藩邸ががあり、相対的に安全な場所という認識だっただろう。
坂本龍馬暗殺の舞台の近江屋と土佐藩邸はすぐそばと聞きましたが何メートルぐらいですか。
Wikipediaの「近江屋事件」を引用する。
坂本龍馬はそれまで宿舎としていた薩摩藩の定宿であった寺田屋が江戸幕府に目をつけられ急襲(寺田屋事件)されたため、三条河原町近くの材木商鮓屋を京都での拠点にしていたが、慶応3年10月頃には近江屋(醤油屋)へ移った。このことについて薩摩の吉井幸輔は「四条ポント町位ニ居てハ、用心あしく」として土佐藩邸に入れないのであれば薩摩藩邸へ入るよう勧めたが、薩摩藩邸に入る訳にはいかないとして龍馬は近江屋に留まった。
11月15日(12月10日)、夕刻に中岡が近江屋を訪れ、三条制札事件について話し合う。夜になり客が近江屋を訪れ、十津川郷士(今井信郎の証言では松代藩士)を名乗って龍馬に会いたいと願い出た。元力士の山田藤吉は客を龍馬に会わせようとするが後ろから斬られた(1日後に死亡)。大きな物音に対し、龍馬は「ほたえな!(土佐弁で「騒ぐな」の意)」と言い、刺客に自分たちの居場所を教えてしまう。刺客は音もなく階段を駆け上がり、ふすまを開けて部屋に侵入した。そして龍馬は額を斬られた(この他、浪士達が2人を斬る前に名刺を渡してから斬ったという説など諸説ある)。その後、龍馬は後頭部から背中、再度額を深く斬られたところで刺客のひとりが「もうよい、もうよい」と言い、全員立ち去った。龍馬は、ほとんど即死。中岡は全身数十箇所を切られたが、長刀を屏風の後ろに隠していたため、仕方なく身に付けていた脇差しで防戦。鞘から脇差しを抜く暇も与えられずに鞘ぐるみで相手の刃を受けていたが、鞘がささらのようになるまで敵の刃を防ぐが防戦むなしく気絶した。中岡は翌日2日後まで生きており、好物の焼き飯を食べられるまで回復するが出血多量で、その後吐き気をうったえ死亡した。生存中に土佐藩士谷干城に暗殺時の状況を伝えている。
凶行時、騒動に気付いた近江屋店長の井口新助が土佐藩邸へ知らせに駆け込んだ。下横目の嶋田庄作が近江屋の門口で刺客が出て来るのを抜刀して待ち構えていた所へ、龍馬の遣いで軍鶏を買いに出ていた鹿野峰吉が戻り、嶋田と共に部屋を確認したところ刺客は既に去った後で、陸援隊の詰所である白川屋敷へ峰吉が知らせに走った。土佐藩邸から河村盈進と同時に、曽和慎八郎が、続いて谷干城、毛利恭介、薩摩藩の吉井友実、陸援隊士の田中光顕、海援隊隊士の白峰駿馬らが現場に駆けつけた。
なお、近江屋と土佐藩邸の位置関係は、河原町通りを隔てた真向かい(数メートル)であった。
明治維新の見方はさまざまであるが、Restoration(王政復古)であることは重要な側面であろう。
⇒2018年1月30日 (火) 明治維新=the Meiji Restoration/幕末維新史(6)
以下のような解説図がある。
どうして徳川慶喜は大政奉還をしたの?きっかけはあの幕末ヒーロー
安倍首相は鹿児島での総裁選出馬表明に際し、「薩長同盟」などと時代錯誤な発言をした。
⇒2018年9月 2日 (日) 安倍首相の無神経な「薩長同盟」発言/メルトダウン日本(23)
上図のように「薩長同盟」の本質は暴力革命路線と見ることができる。
安倍首相は何を訴求したかったのか?
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