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2018年11月 4日 (日)

サウジ記者殺害と皇太子/世界史の動向(68)

サウジアラビア政府に批判的な米国在住のサウジ人ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏がイスタンブールのサウジ総領事館を訪問中に殺害された。
サウジ政府は当初、
「カショギ氏が総領事館で偶発的な事件で死亡した」という立場をとっていた。
2018年10月21日 (日) サウジアラビア反体制記者抹消/世界史の動向(65)

その後、計画的に殺害されたことを認めざるを得なくなったが、皇太子の関与は否定し続けている。
皇太子が関与していることは、サウジとしては認めるわけにはいかないだろう。
しかし国際社会の目は厳しい。
21世紀に、総領事館で計画的に殺害されたこと自体、あってはならないことである。

しかしサウジはアラブの強国であり、各国の立場は微妙である。
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静岡新聞11月2日

特に我が国は原油輸入の約36%を依存しており、サウジ情勢は大きな影響を及ぼすことを避けられない。
Photo
日本の原油輸入元をさぐる(石油統計版)

トルコのエルドアン大統領はワシントンポスト紙への寄稿の中で「サウジ政府の最高レベルの指示だ」とした。
サウジ当局の説明は二転三転しており、ムハンマド皇太子の権威は大きく棄損された。
王位継承さえ危うくなってくるという見方がある。
民主主義でないことの脆弱性の現れであるが、他山の石とすべきであろう。

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