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2018年11月14日 (水)

組み合わせの論理(2)ポートフォリオ/知的生産の方法(181)

先日の『ブラタモリ』で有田をやっていた。
有田と言えばもちろん有田焼だが、何といっても柿右衛門であろう。

17世紀前半に、初代が酒井田柿右衛門を名乗り、代々子孫が襲名して当代は15代である。
柿右衛門様式と呼ばれる一目で分かる様式美を生み出した。
花鳥図などを題材として暖色系の色彩で描かれ、非対称で乳白色の余白が豊かな構図である。
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マイセンの磁器に似ているが、影響を受けたのはマイセンの方である。
面白かったというかなるほどと思ったのは、焼き物が市況産業であることから、安定的な売り上げを確保するためにガイシを産業化したという話である。
まさに事業ポートフォリオではなかろうか。

ポートフォリオには、いろいろな意味があるが、金融の世界では、資産(の割合)を一覧化したものを指す。
例えば
Photo

これを会社の事業に応用して
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ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が、キャッシュフローと事業の成長性等を管理する手法としてPPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)を提唱した。
Ppm

各事業は以下のように位置づけられる。
Ws000000

もちろん有田焼の窯元はPPMの概念がない時代に、共通資源を使った事業組み合わせに辿りついたのである。

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