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2018年9月11日 (火)

「9・11」とサウジアラビア/世界史の動向(64)

21世紀の冒頭を象徴するような「9・11」のWTCビルの航空機突入のから17年が過ぎた。
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9.11の犠牲者の遺族がサウジアラビアを提訴

この事件については謎が多く「陰謀論」めいた話も多い。
例えばJ.コールマン、太田龍訳『9・11陰謀は魔法のように世界を変えた』成甲書房(2003年8月)は、この事件を、アメリカが連邦制共和国から、独裁的支配者をもつ強大な帝国に移行するために、「仕組まれた」ものだという。

まあ、にわかには信じがたいことではあるが、不可思議な要素が多いのも事実である。
例えば、萩谷良氏は次のような疑問にどう答えるか、と提起している。

1.ペンタゴンに開いた穴は飛行機の胴体の断面程度で、翼が衝突して突き抜けたにしては小さすぎます。
2.WTC7も崩壊したのに伏せられています。
3.WTC崩壊は、米国でよく土建屋が大規模建築を取り壊す際にする爆破に酷似しています。つまり、建物全体に爆薬を仕掛けたのと同じ壊れ方です。かつ、飛行機は上の階に突っ込んだのに、なぜか建物は下の方から崩れていて、上階には爆発の様子がなく、また、通説のように飛行機の積んでいたケロシンが燃えたなら当然見られるはずの炎が見えません。
4.FBIは、犯人を1年間も怪しみもせず米国内で教育していました。
5.米国政府はあのとき、ボーイング機が本来のコースをそれて、人口が密集するニューヨークに向かっているのに、気づかなかったのでしょうか? 本来なら、米空軍機が追跡して、よそで撃ち落とすはずです。
6.マイケル・ムーアがあの事件を取り上げたドキュメント映画「華氏911」でも見られるように、爆破事件の直後、なにより怪しいはずのサウジアラビアのビンラディン一家が米国を脱出し、ほかの罪もない中東の人たちが足止めされ、差別的な扱いを受けているのです。
アンチ陰謀論ヒステリーへの疑問

ツインタワー崩壊の原因は、公式にはビル内部の鋼鉄製の梁が過度に熱せられて構造が破たんしたためとされている。

 しかし、ノルウェー産業科学技術研究所(SINTEF)のクリスチャン・シメンセン(Christian Simensen)氏はこの公式見解に異を唱え、「大量の溶融アルミニウムがビルを流れ落ち、数百リットルもの水と接したため」とする論を展開した。
 シメンセン氏によると、アルミニウム産業では1980年以来、アルミニウムと水の接触による爆発事故が250件以上報告されている。また、米アルミニウム製品メーカーのアルコア(Alcoa Aluminium)による実験では、融解アルミニウム20キロ分を少量のさびを含んだ水20リットルと反応させたところ、大爆発が起きて研究施設は完全に破壊され、地面には直径30メートルの穴が開いたという。
 シメンセン氏の試算では、航空機が激突した世界貿易センタービルの北棟と南棟には、それぞれ30トンずつの溶融アルミニウムが流れ込んだとみられる。この分量が水と反応した場合、爆発の威力はビルの大部分を吹き飛ばすのに十分だったと考えられるという。この結果、重量のあるビル上部が下部を押しつぶして、ビル全体が砂上の楼閣のように崩れ落ちたと同氏は論じている。
 このシナリオに沿えば、ビルの崩壊直前になぜ内部で爆発が起きたのかも説明できる。この内部爆発は、「爆弾があらかじめ仕掛けられていた」とする政府陰謀説の源となっている。
9.11ツインタワー崩壊、原因は溶融アルミニウムの水蒸気爆発?

2016年9月、アメリカ議会は、テロ支援者制裁法を可決した。

アメリカ国外で起こった事件に関しても、テロについて他国を提訴することができるようになり、提訴はこの法に基づいて行われている。
昨年、アメリカ同時多発テロ事件で死亡した850人の遺族と1500人の負傷者が、ニューヨーク南部のマンハッタン連邦地裁に対して訴えを起こした。
訴状では、この攻撃の前の1年6ヶ月の間に、ロサンゼルス、サンディエゴ、サラソタ、ワシントン、バージニアでのハイジャック犯と関係を持っていたサウジアラビア政府関係者の名前が挙げられている。

事件後、アメリカ議会は、この問題に関する調査委員会を設置し、報告を発表したが、10年が経った後も、サウジアラビアに関する情報は明らかにされてない。

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