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2018年7月27日 (金)

世界的な猛暑の原因/技術論と文明論(103)

7月23日に埼玉県熊谷市で観測史上最高となる41.1度の気温を記録するなど、7月中旬以降、東日本から西日本までの広い範囲で、平年値に比べて3度以上も高い気温が続いている。
2018年7月25日 (水) 災害としての酷暑/技術論と文明論(101)
しかし、このような記録的猛暑は日本だけにとどまらない。
米国では、7月8日にカリフォルニア州デスバレー国立公園で最高気温52度を記録するなど、世界各地で記録的猛暑が起きている。

また、ヨーロッパでは、アイルランド、イングランドの東部および南部、スカンジナビア半島南部、バルト諸国などを中心に、平年値より3度から6度ほど高い気温が継続している。
北極圏に位置するノルウェーのテュスフィヨール市ドラッグ村で7月18日に最高気温33.7度を記録した。
スウェーデンでは、記録的な猛暑と乾燥により、北西部のイェムトランド、中部のイェヴレボリやダーラナなど、これまでに50地点以上で森林火災が発生している。
20182807263
東京新聞7月26日

熱波や猛暑の原因が何であるかは軽々に結論を出すべきではないだろうが、異常気象が人間の活動に起因している可能性は大きいであろう。
米エネルギー省(DOE)傘下ローレンス・バリモア国立研究所の研究チームは、7月20日、米学術雑誌「サイエンス」で「人間が対流圏温度における季節循環に影響を及ぼしている」との研究論文を発表した。

衛星が実際に観測した温度データと、気候モデルに基づきシミュレーションした人為的要因のフットプリント(痕跡)を分析し、対流圏温度の季節循環において、人間活動に起因するフットプリントを、自然変動によるものから分離して示すことに成功した。対流圏温度の季節変動幅は、とりわけ中緯度において大きくなっており、水陸分布の違いにより南半球よりも北半球でより大きくなっているという。
・・・・・・
また、海洋の循環流が地球温暖化に影響を及ぼしているとの指摘もある。米ワシントン大学と中国海洋大学との共同研究プロジェクトは、7月18日、学術雑誌「ネイチャー」において「大西洋循環の弱体化が地表温度の上昇を招く」との研究論文を公開した。
これによると、大西洋循環の減速化は、地球温暖化によるものではなく、数十年規模の自然変動サイクルによるものだが、これによって、今後、気温が上昇する可能性があるという。
海流のスピードは海洋表層の熱が深層にどれだけ多く移動するかによって決まり、早く循環するほど多くの熱を深層に送り込むことができる。裏を返せば、海流が遅くなると海洋での熱の蓄積量が少なくなり、大気の温度が上昇しやすくなるというわけだ。

地球温暖化についても結論が出ているわけではない。
しかし「かけがえのない惑星」であることだけは間違いがない。
私たちが「文明のあり方」を再考すべき時期に来ているのは間違いないのではないか。

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