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2018年7月 9日 (月)

モリカケ症候群・東京医科大のブランディング/ABEXIT(69)

公的な権限を私物化する「モリカケ症候群」が蔓延している。
文部科学省科学技術・学術政策局長だった佐野太氏が受託収賄容疑で逮捕された。
現職の本省局長が逮捕されるのは異例のことで、財務省と扱いが異なるような気もするが、容疑の内容は以下のようである。

佐野容疑者は1985年に旧科学技術庁に入庁。2005年に高等教育局私学部参事官、2012年に官房総務課長、2014年に官房審議官、2016年に官房長を務め、2017年に科学技術・学術政策局長に就任した。いわば私学行政のプロでもある。
そもそも「私立大学研究ブランディング事業」の選定は納谷廣美(公財)大学基準協会特別顧問を委員長とする同事業委員会が行うが、それは事実上の具申にすぎず、実際に最終的な裁可を下すのは旧文部系の文科省高等教育局長になる。
旧科技系の佐野容疑者はこのラインにはなく、直接の決裁権を持っているわけではなかったが、東京地検特捜部はその経歴から佐野容疑者が私立大学関連の監督行政などに通じていたと判断し、収賄罪成立に必要な「職務権限」内と見なしたようだ。
文科省エリート局長「受託収賄事件」の不可解

東京医大側で関与していたと言われる臼井正彦理事長と鈴木衛学長は共に辞職した。
大学の2トップである。

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「理事長は『オレに任せとけ』という親分肌の人」。臼井氏を、ある大学関係者はそう明かす。「よく言えば決断力はあるが、周りの声を聞かずに何でも自分で決める。ワンマン体質だ」と批判する。一方、学長の鈴木氏については「穏やかな印象。その分、学内での存在感は薄かった。そんな不正をするとは思えない」と驚いた様子。
東京医科大「ワンマン」学内から批判も

こういう関係は「あるある」の一種だろう。
臼井理事長は資金集めに長けていたようだ。

東京医科大学はここ最近は科研費の獲得に意欲的に取り組んでいた。
たとえば2013年度には140件だった科研費の採択件数(新規・継続)は2016年度は191件となり、2017年度には213件まで急伸した。科研費の金額も2013年度は2億6052万円だったが、2017年度には4億6436万円と急増している。
中でも「学長のリーダーシップの下、優先課題として全学的な独自性を大きく打ち出す研究に取り組む私立大学に対し、施設費・装置費・設備費と経常費を一体的に支援」する「私立大学研究ブランディング事業」については、東京医科大学は非常に重要なことと位置づけていたに違いない。
もっとも2016年度は申請校数が198校で、選定されたのは40校のみ。非常に厳しい競争率の中で、東京医科大学は落選した。一方で新設された獣医学部が問題になっている加計学園は、岡山理科大学と千葉科学大学で選定されている。
岡山理科大学は「恐竜研究の国際的な拠点形成」として、また同学園の千葉科学大学は「『大学発ブランド水産種』の生産」研究で選定されており、初年度の交付金額はそれぞれ4221万円と3752万円にも上る。
金額は単年度ごとに見直されるものの給付は5年間続き、合計で1億5000万円支給される。7月5日夕方に国会内で行われた本件に関する野党ヒアリングで文科省の職員の口から加計学園の名前と交付された金額が出ると、出席していた野党議員から軽いどよめきが起こった。
文科省エリート局長「受託収賄事件」の不可解

事件の背景や全容は徐々に明らかにされていくであろうが、モリカケ症候群蔓延に第一に責を負っているのは安倍首相に他ならない。
「膿を出し切るために」どうすべきか、誰が考えても明らかである。

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