不気味な日本列島の地殻変動/日本の針路(410)
長さ数十キロ・メートルの「有馬―高槻槻断層帯」の東端付近である。
震度6弱の地域付近、長さ数十キロの「断層帯」
昨日も群馬県渋川付近で震度5弱の地震があった。
群馬 渋川で震度5弱 津波の心配なし
不気味な地殻変動の連鎖である。
そう言えば、4月に250年ぶりに噴火した硫黄山や活発な火山活動が続く新燃岳などでつくる霧島連山(宮崎・鹿児島県)の地下に、巨大なマグマだまりがあることがわかった。
気象研と東京大、京都大のチームは、地震波や海岸の波で生じた地面の揺れがマグマを通過する際にわずかに遅くなる性質を利用した、新しい調査手法を霧島連山では初めて実施。37カ所にある地震計の2011年4月から2年9カ月分のデータを精査し、地中の詳細な構造を分析した。その結果、マグマだまりは幅10~15キロ、深さ7~十数キロの広範囲に及ぶとみられることがわかったという。えびの高原付近の深さ8キロほどにマグマだまりがあることは知られていたが、詳しい大きさや広がりはわかっていなかった。この結果は5月、千葉市で開かれた地球惑星科学連合大会で発表された。ログイン前の続きマグマだまりから熱の供給を受けているとみられる硫黄山は4月19日と26日に噴火し、その後も噴気活動が続いている。同じマグマだまりにつながるとみられる新燃岳でも昨年10月以降、噴火が繰り返されている。今回の研究では、今年2月に一時、火山活動が高まった御鉢(おはち)の地下まで広がりを持つことが判明し、同じマグマだまりからマグマや熱の供給を受けている可能性も示された。
石黒耀『死都日本』を彷彿とさせる調査結果である。
⇒2016年4月15日 (金) 熊本の地震と『死都日本』のメッセージ/技術論と文明論(48)
⇒2016年4月27日 (水) 石黒耀『死都日本』/私撰アンソロジー(43)
『死都日本』の舞台は、加久藤カルデラを始めとするカルデラの密集地帯である。
死都日本
これらの地殻変動の相互作用はあるのだろうか。
専門家は「直接の関係はない」と言っているようだが、まだまだ未知の世界と言うべきであろう。
2011年3月11日の東日本大震災以降、全国の火山が活発化している印象を受けるのは、筆者だけではないだろう。実際、2013年から継続する西之島の噴火に始まり、14年9月には御嶽山、同年8月および15年5月口永良部島、6月浅間山と箱根山、8月桜島、そして9月には阿蘇山が噴火した。加えて草津白根山、蔵王山、吾妻山でも火山活動が見られる。東日本大震災のマグニチュード9という巨大地震を受けて、全国各地の火山が活発化しているとは考えられないだろうか。
巨大地震は火山噴火のトリガー(引き金)か? —研究者らの議論より—
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