安倍VS朝日の最終戦争(4)/日本の針路(389)
財務省が8日午前、決裁文書が書き換えられたとされる疑惑について、参院予算委員会理事会に決裁文書の写しを提出した。
写しは国会議員らに既に開示した文書と同じとみられる。
これを今頃だすとは理解不能と言わざるを得ない。
疑惑は、書き換え前と後の文書が存在するか否かである。
この点を明言せず、民進、共産、立憲民主などの野党は「説明が一ミリも前に進んでいない」と猛反発して、その後の予算委集中審議への出席を拒否した。
当然であろう。
国会議員らに既に開示した文書のコピーを見せられたって意味がないことは小学生でも理解できる。
元の文書は大阪地検へ提出済みであるというが、財務省の担当者は「開示請求の過程で、いろいろなバージョンが存在したかもしれない。我々の手元にあるのは、開示資料と同じ」と釈明した。
「いろいろなバージョン?」
語るに落ちるとはこのことであろう。
「いろいろなバージョン」とは、改変されたものが存在するということである。
面妖な、というしかない。
原本に「バージョン」があるのだろうか?
あるとすれば、それは「別の文書」である。
でなければ、原本という意味がない。
調書は国有地を森友学園に格安で払い下げた経緯を記したものだが、財務省は安倍首相とその周辺に都合の悪い部分を削除するなどして、国会に提出していた。
決裁文書のうち「調書部分」だけにチェックマークが入っていないことを、小西洋之議員(希望)が見抜き、きのうの聴取で財務官僚を追及した。小西議員は総務官僚出身だけに役所の事務作業に詳しい。
森ゆうこ議員によれば、昨日入手したのは、「改ざん前(before)の調書」ではない。いわば「バージョン2」だ。国会に提出されたのが「バージョン3」となる。
だが、エイズ、自衛隊日報、加計問題で政府が「ない」「破棄した」としていた文書は、ある日忽然と姿を現した。つい最近では厚労省の労働実態調査がそうだった。
森友学園への国有地叩き売りを記録した改ざん前の文書「バージョン1」が出てきたら、安倍政権は「万事休す」だ。
【続報】森友・改ざん公文書 今度は「バージョン2」登場
財務省がカラーコピーを拒んでいるというのもはそのためか?
ささやかなウソを糊塗するために、より大きなウソをつかなければならなくなる。
そして最後には身動きできなくなって、自爆するのだ。
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