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2018年3月

2018年3月31日 (土)

麻生大臣の軽さと不見識/日本の針路(408)

こんな認識なのか、と再確認させられた麻生財務相の「失言(本音?)」である。

「森友学園」に関する決裁文書改ざん問題を巡る新聞の報道姿勢を批判した。
29日の参院財政金融委員会で、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の新聞報道が少ないと指摘し、「森友の方がTPP11より重大だと考えているのが日本のレベル」と発言した。

文書改竄の舞台となっているのは、他でもない財務省である。
公文書改竄という重大な国家犯罪を軽視するかのごとき発言は、謝罪・取り消しで済む問題ではない。
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東京新聞3月31日

麻生氏は財金委に先立つ記者会見で非を認めず、「不祥事を許した組織のトップとしてのレベルはどのようにお考えか」という皮肉を交えた質問にも、「レベルは自分で判断するもんじゃない」と動じなかった。
この程度のレベルの大臣を戴いているのが現実である。
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もはや絶望的な状況と言うべきであろう。

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2018年3月30日 (金)

佐川証言の問題性/日本の針路(407)

佐川宣寿氏の証人喚問によって、安倍首相夫妻や官邸の今井秘書官が「文書改竄に無関係」ということが言えるだろうか?

仮に、佐川氏が真実を述べていたとしても、佐川氏の「安倍首相夫妻や官邸が関係していない」という証言は、あくまで佐川氏の認識に過ぎないからである。
佐川氏が経緯のすべてを把握し、説明しているのならば未だしも、肝心のことについては証言していないからである。
しかも、佐川証言は、丸川珠代議員の常軌を逸した誘導尋問で得られたものである。
2018年3月29日 (木) 日本の「闇」の核心(13)/日本の針路(406)
2018年3月28日 (水) 日本の「闇」の核心(12)/日本の針路(405)

佐川氏は、一連の応答で何をしようとしたのか?
元外務省主任分析官の佐藤優氏は、「首相官邸、財務省、自分を同時に守る」という連立方程式にチャレンジしたのだという。
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東京新聞3月30日

そのことにより、佐川氏は国家公務員の本来の職責が希薄になった。
それは、テレビを視聴していた者の多くの共通の感想であろう。
佐川証言で「何事かを証明できた」と思う人間は、論理を鍛え直した方がいい。

城山三郎の『官僚たちの夏』の主人公のモデルと言われる佐橋滋氏の次の言葉を、佐川氏はどう感じるのだろうか?

「われわれはその職責において人間の福祉と社会の発展に寄与しなければならない。」
2018年3月 4日 (日) 政権中枢という「権力の腐敗」/日本の針路(385)

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2018年3月29日 (木)

日本の「闇」の核心(13)/日本の針路(406)

佐川喚問の茶番性を象徴したのが丸川珠代議員であろう。
誘導尋問を繰り返し、本人は「してやった」という顔であったが、視聴者からすれば、自民党が文書改竄という重大犯罪を本気で解明する気がないことを示したに過ぎない。
参院予算委での、丸川議員と佐川氏との質疑応答は以下の通りだ。

「理財局に対して、安倍総理からの指示はありませんでしたね?」
「ございませんでした」
「安倍総理夫人からの指示もありませんでしたね?」
「ございませんでした」
その後、官邸の秘書官、大臣、大臣の秘書官からの指示を聞かれて、同様に否定した。
同じ与党でも、衆院予算委での公明党の竹内譲議員の質問は、まだひねりがあった。
「あなたは大変厳しい上司だったと聞いている。決裁文書を見て部下と揉めたのではないか」「あなたの答弁を聞いて部下が忖度したのではないか」などと畳みかけた。厳しく追及しているようにも見えるが、官邸はまったく関係なく、財務省理財局のなかですべて行われたというストーリーに沿ったものと見える。
丸川珠代議員の「安倍擁護」質問が失笑モノ…佐川氏、証人喚問で野党の全追及をかわす

まったくの茶番である。
2018年3月28日 (水) 日本の「闇」の核心(12)/日本の針路(405)

案の定、彼女のツイッターが炎上中らしい。

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 自民党参院議員の丸川珠代氏(47)が、学校法人「森友学園」の問題を巡って、27日に参院予算委員会で行われた佐川宣寿前国税庁長官の証人喚問で質問に立った際、安倍晋三首相や昭恵夫人に有利な回答を引き出すかのように質問を行ったとの批判が集まり、丸川氏のツイッターが炎上している。
 丸川氏のツイッターは13年10月以降は“休止”しているが、27日以降、最直近の投稿に対し「国民が、納得してると思ってるのか?」「本当に最低な茶番」「自民党にゴマする質問」「全容解明も真相究明もする気がまったく感じられない茶番の尋問」と厳しい意見が殺到している。
 丸川氏は「誘導」などの意図はなかった旨の釈明を行ったが、批判投稿は続いている。
 丸川氏は27日の証人喚問で、森友文書改ざん問題に関して佐川氏に対し「総理からの指示はありませんでしたね」「念のために伺いますが、総理夫人からの指示はありませんでしたね」と聞いた。いずれも佐川氏は「ございませんでした」と短く答えた。
 この質問方法が追及になっていないと物議をかもし、この日、TBS系「ビビット」のインタビューに答えた猪瀬直樹氏が「国民に見せるためにやっているわけですよね。追及ではなくて演じる必要があるということ」と指摘するなど、各方面から批判があがっている。
丸川珠代氏が炎上 森友喚問の質問に「茶番」批判…休止SNSにも抗議殺到

こんな幼稚な誘導尋問で、「証明」されたと思うほど、国民はレベルが低くはない。 こんな「その場しのぎ」をやっていることが、どんなに国益を損なっているか、胸に手を当てて考えてみろ、と言っても、考えることが分からないのだろうなあ。

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2018年3月28日 (水)

日本の「闇」の核心(12)/日本の針路(405)

佐川氏の喚問が終わり、何が明らかになったのか?
昨日、「予定調和のような」と書いたが、実際には予定調和そのものであったことが判明し、驚いた。
リアルタイムのはずのNHKの国会中継において、佐川氏の答弁より先に「字幕」が出てしまったのである。
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露骨だったのは、丸川珠代議員の「誘導尋問」であった。
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これを茶番の尋問と言わずして何というのだろう。
こんなことをしていたら、日本政府の評判を落とすだけである。

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佐川氏の証言は、基本的には「証言拒否」であったが、安倍夫妻や官邸の関与だけは明確に否定する。
その論理矛盾に佐川氏自身は気がついているのだろうが、安倍首相の周辺は気がつかないらしい。
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東京新聞3月28日

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まったくもって、自分の関与の有無さえ明言できないのに、他人の関与については明言できる条件とは何だろう。
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安倍首相は「通過儀礼」が終了したかのごとく考えているようだが、佐川氏自身が未解明と言っていることも理解できていないのか?

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佐川氏は、疑惑解明のゴールではなく、スタートである。
佐川氏は、基本的なことは証言拒否したわけだが、証言拒否によって無関係が立証されたわけではないことは、佐川氏自身が最後に語った通りである。
公文書の改ざんという前代未聞の犯罪事実について、疑問だらけのまま幕を引くわけにはいかない。
「証言拒否は分かっていたことだ」という人もいるが、「拒否するであろう」ということと、「実際に拒否した」ことは、質的にまったく異なる。
これから以下の人たちにも証言して頂かければならない。
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東京新聞3月28日

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2018年3月27日 (火)

日本の「闇」の核心(11)/日本の針路(404)

「森友疑惑」に関して、衆参両院の予算委員会で、佐川宣寿・前国税庁長官(前理財局長)への証人喚問が行なわれた。
「刑事訴追の恐れがあるので」と、予定調和のような答弁拒否の連続であり、普通に考えれば疑問は深まった。
〈3分でわかる〉佐川宣寿氏の証人喚問が終わったので、気になるポイントをまとめました」は以下のようにまとめている。

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尋問は衆参合わせて、およそ4時間に及んだ。だが、真相解明には程遠い内容だった。
今回の証人喚問では「誰が、いつ、どのように改ざんしたのか」「誰が改ざんを指示したのか」「佐川氏は改ざんを知っていたのか」など、改ざんの経緯をめぐる真相の解明が求められていた。
しかし、改ざん文書に関わる質問を受けると、佐川氏は「刑事訴追をうける可能性がある」とし、一貫して証言を拒否した。
一方、決裁文書の改ざんや国有地取引に安倍首相や妻の昭恵氏、首相官邸や政治家の関与について問われると、「一切なかった」「不当な働きかけはなかった」と明確に否定した。

自民党の二階幹事長は「疑念は晴れた」と語っているが、本気でそう思っているとはとても思えない。
特に、「誰が、いつ、どのように改ざんした?」については、まったく証言しておらず、疑惑は晴れたというよりも、深まったと言うべきである。
特に安倍昭恵氏の関与について、きっぱりと(!)「ぎざいません」と答弁したのが印象的だった。
日本共産党の小池晃氏や立憲民主党の逢坂誠二氏との質疑において、以下のようなやり取りがあった。

小池氏は「(改ざん前の)決裁文書を見た時、安倍昭恵さんの名前が出てきて、どういう印象を持ったか」と質問。
佐川氏は「見たのか、見ないのかというご質問。私自身が書き換えられた文書をいつ認識したのかという問題そのもの」として、証言を控えた。
立憲民主党の逢坂誠二衆院議員も同様の質問をおこなったが、佐川氏は「見たか、見なかったも含めて、私の捜査の範囲に入っていると思う」と証言を拒否した。

まあ国会での尋問の限界ではあろうが、大真面目でやっている姿は滑稽感さえあった。
佐川氏自身が、「真相が明らかになったと思うか?」と問われ、「さきほどから各委員にお叱りを受けております。実際にどういう経緯で、誰がやったのかについてはお答えできていないので、ご満足できていないだろうと...」答えている。
これではいつまで経っても幕引きはできないだろうなあ。
それにしても、佐川氏は、この期に及んで何に忠義建てをするのだろうか?

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2018年3月26日 (月)

日本の「闇」の核心(10)/日本の針路(403)

最近のニュースを振り返ってみれば、安倍首相およびその周辺の「存在の耐えられない軽さ」である。
ここでは和田政宗と足立康史という国会議員をを取り上げよう。
念のためWikipediaで人物像を見てみる。

和田 政宗(わだ まさむね、1974年(昭和49年)10月14日 - )は、日本の政治家。自由民主党所属の参議院議員(1期)。元NHKアナウンサー、ジャーナリスト。自由民主党広報副本部長。
森友問題
2018年3月19日の参議院予算委員会において、財務省の決裁文書改竄問題を巡って太田充理財局長に対し、和田は「まさかとは思いますけど」と前置きした後、「太田理財局長は民主党政権時代に野田総理の秘書官も務めていて増税派だからアベノミクスをつぶすために、安倍政権をおとしめるために意図的に変な答弁をしているんじゃないですか」と発言した。
・・・・・・
立憲民主党の福山哲郎は「非常識極まりない、情けない」、民進党の増子輝彦は「こんな質問自体、政治家として恥ずかしくないのか」と続いて、日本共産党の小池晃は「言語道断だ。どう喝的質問だ。」「法治国家の根幹を否定するとんでもない発言だ。自民党、安倍政権の危険な体質が露骨に表れた」と和田の答弁内容について批判した。

足立 康史(あだち やすし、1965年10月14日 - )は、日本の政治家、元通産・経産官僚。日本維新の会所属の衆議院議員(3期)
朝日新聞が2017年11月11日に掲載した加計学園問題に関する社説について、足立は翌11月12日に当該記事を引用し「朝日新聞、死ね」とツイートした。この発言に関する産経新聞の取材に足立は「死ね」という発言について「僕自身は『死ね』という言葉は適切だとは思っていない」としながらも「日本社会が(『保育園落ちた日本死ね』を)流行語大賞に選ぶなど許容している」などと答えた。

和田政宗氏は以下のFacebookのやり取りのように。安倍首相の身内のように親密な議員である。
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今の時点で眺めれば、「哀れ」なのは安倍&和田の側であることは明らかである。
むしろ滑稽でさえある。

足立康史氏は非リベラル議員の代表例として取り上げたことがある。
2017年11月15日 (水) 非リベラルな言動(1)足立康史代議士/リベラルをどう考えるか(5)
2017年11月19日 (日) 非リベラルな言動(2)足立康史代議士(続)/リベラルをどう考えるか(7)
要するに、「非リベラルとは非常識と見つけたり」である。

なお、この2人の結末を示しておこう。
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辻元議員に関してはネット情報をまとめた産経新聞記事を元に、安倍首相も国会答弁をした経緯がある。

森友学園問題で野党から追及を受けた安倍首相は「今日、産経新聞の中に3つの疑惑と出ていますよね!辻元清美議員は真っ向から否定しているわけでありまして、これを証明しなければ行けないというわけです」と述べ、野党に反論します。
これは籠池理事長の妻と安倍昭恵夫人のやり取りに「辻元清美議員」の名前が書いてあった問題で、産経新聞は28日に「民進・辻元清美氏に新たな3つの疑惑 民進党拡散やめて メディアに忖度要求」というようなタイトルで記事を掲載していました。安倍首相はこの記事を参考にして、「産経新聞も報じていた」と発言しています。
安倍晋三首相が国会で辻元清美騒動を言及!「産経に出ていた」産経「ソースはネット」ネット民「ソースは・・・」

産経新聞は直接の取材をしたわけではなく、いずれも2ちゃんねるや右派系のまとめブログに掲載されているような情報をまとめただけと言われる。
そのまとめブログや掲示板は「籠池理事長の妻のメールが情報源(ソース)」と言われる。
産経新聞の記事はネット情報をまとめただけと言うことになるが、それを元に国会で首相が発言したわけである。
首相自身がよく口にする「レッテル貼り」である。
2017年3月31日 (金) 森友疑惑(38)辻元批判と拡大する墓穴/アベノポリシーの危うさ(173)

安倍&周辺の知能の程度が白日に晒されつつある。
喜ぶべきことか、悲しむべきことか?

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2018年3月25日 (日)

日本の「闇」の核心(9)/日本の針路(402)

「モリ・カケ」「スパコン」「リニア」「山口敬之」「前川授業に対する圧力」・・・と安倍首相が追及されるべきテーマは盛りだくさんある。
まさに八方塞がりではないだろうか。
それでも大手メディアの報じる内閣支持率は30%台だそうだ。
私の知友関係には安倍支持者は基本的にゼロだ。
戦闘的な反安倍が多いが、若干のノンポリもいる。

例外的に、朝日新聞が財務省の「改ざん疑惑」を報じた頃、賑やかに「朝日は潰れるのでは?」と話していた安倍信者がいるが、すっかり静かになっている。
ということを考えると、この支持率が不思議である。
この支持率はどういう調査をしたのだろうか?

と考えていたら、Facebookがアンケートした結果が載っていた。
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ちなみに私は体調を崩しアンケートに気が付かなかったが、もちろん「支持しない。」の1票を増やしたはずである。
この結果は、知友たちの見方を考慮しても納得できる。
「日刊ゲンダイ」紙は、いささかファナティックだと思うが、この紙面には全面的に同意する。
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振り返って見れば最初から墓穴の連続であった。
2017年3月28日 (火):森友疑惑(35)連続オウンゴール/アベノポリシーの危うさ(170)
2017年3月31日 (金) 森友疑惑(38)辻元批判と拡大する墓穴/アベノポリシーの危うさ(173)

菅野完氏は森友問題は隠蔽問題だと喝破している。
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「西郷どん」ならもうとっくに「この辺でよか」と口にしていたはずだ。
万死に値するとは思うけど、命を差し出せというわけではない。

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2018年3月24日 (土)

日本の「闇」の核心(8)/日本の針路(401)

27日に、佐川宣寿氏が国会で何を話し、あるいは話さないか?
予想されるのは、「刑事訴追の可能性」を理由にした答弁拒否かも知れないが、「答えられない」という事実が情報になる。

1年以上前のことになるが、安倍首相は「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」と述べた。
勢いで口にしてしまったのであろう。
何故か議事録から削除されているらしいが、ビデオ映像が繰り返し放映されているので、実質的な意味はない。
2017年2月22日 (水) 森友疑惑(2)国有地格安売却/アベノポリシーの危うさ(136)
この辺りが軽率さを表していると思うが、各種世論調査ではいまだに30%台を保っているというのが、いかにも不思議である。

安倍首相は「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」と述べる一方で、森友学園への国有地激安払い下げ疑惑で、8億円を超える値引きは当然と力説してた。
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当然の値引きであれば、何ゆえに「首相も国会議員も辞める」と啖呵を切ったのか?
2017年3月10日 (金) 森友疑惑(18)安倍答弁の矛盾/アベノポリシーの危うさ(152)
当初から近畿財務局の局内では、「安倍事案」と呼ばれていたのだ。
2017年3月10日 (金) 森友疑惑(18)安倍答弁の矛盾/アベノポリシーの危うさ(152)

森友疑惑について、3月8日に以下のように整理した。
2017年3月 8日 (水) 森友疑惑(16)問題の構図の再整理/アベノポリシーの危うさ(150)

1.特異な教育で知られる幼稚園がある。
⇒2017年2月24日 (金):森友疑惑(4)系列幼稚園と日本会議/アベノポリシーの危うさ(138)
⇒2017年3月 2日 (木):森友疑惑(10)幼稚園運動会の園児宣誓/アベノポリシーの危うさ(144)
2.経営者(理事長)は、国政に大きな影響力を持つ「日本会議」の有力メンバーである。
⇒2015年12月26日 (土):日本をダメにする日本会議という存在/日本の針路(268)
⇒2016年8月14日 (日):日本をダメにする日本会議という存在(2)/日本の針路(288)
3.その幼稚園を経営する学校法人が、新たに小学校を作ろうと計画した。
⇒2017年2月23日 (木):森友疑惑(3)小学校用地/アベノポリシーの危うさ(137)
4.校名は当初、「安倍晋三記念小学校」と称し、寄付金を集め、安倍昭恵首相夫人が名誉校長に就任する予定だった。学校用地は国有地の払い下げで取得したが、類例のない破格の好条件だった。
⇒2017年2月21日 (火):森友学園スキャンダル/アベノポリシーの危うさ(135)
5.そのスキームは、一般人には考えられないようなもので、官僚が関与していることを窺わせるが、官僚がボランティアで学園に協力するとは考えにくく、政治家からの圧力を感じさせる。
⇒2017年3月 4日 (土):森友疑惑(12)総理夫人は私人か公人か/アベノポリシーの危うさ(146)

大筋は間違ってはいなかったが、財務省が公文書の改ざんまで行っていたことはさすがに想定外だった。
2018年3月13日 (火) 日本の「闇」の核心/日本の針路(394)

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2018年3月23日 (金)

考える技術・書く技術(2)理科系の作文技術/知的生産の方法(173)

「森友疑惑」は、霞が関官僚の、尻尾を掴まれない話法・修辞法「霞が関文学」の限界を国民の目の前に明らかにした。
霞が関文学の対極に位置するのが「理科系の作文技術」であろう。

通りすがりの書店で、『まんがでわかる 理科系の作文技術』中央公論新社(2018年1月)が平積みされていた。
木下是雄氏のベストセラー『理科系の作文技術』中公新書(1981年9月)をマンガで開設したもので、久間月慧太郎という人がイラストを担当している。
理科系の作文技術』は、発刊当時読んだ記憶がある。
私は大学は工学部だったから、理科系と言えば理科系なのであるが、この書が刊行された当時は技術の現場はとうにサラバして、ベンチャー企業で経営スタッフをしていた。
その業務の一環で、専修学校の開設準備をしていた頃のはずである。

学生時代の専攻を離れ、リサーチファームを体験し、その後の職場だった。
ソフトウエア開発企業だったが、リクルートに苦戦していた。
ならば自前で養成機関を作ったらどうだ、という発想だった。
ソフトウェア需要の拡大とソフトウェアの巨大化が引き起こすソフトウェアの生産性の限界によって、コンピュータ技術の発展が大きく阻害される事態、すなわちソフトウエア・クライシスが叫ばれていた頃である。

その学校のカリキュラムを組んでいた時、「テクニカル・ドキュメンテーション」の必要性を強調した。
当時のソフトウェア技術者というのが、概してドキュメントをまとめる習慣がなかったので、メンテナンスに苦労しているのを知っていた。
一方、リサーチ・ファーム時代には、報告書の書き方について、かなり辛口のコメントをする先輩がいて、文章の書き方について、仲間と研究会をしていたので、自分でも興味のある分野だった。

いわゆる「文章読本」の類は何冊も出版されていた。
しかし、それらは専門学校のテキストには相応しくなかった。
後に、第1回小林秀雄賞(2002年)を受賞した斎藤美奈子さんの力作『文章読本さん江』筑摩書房(文庫版2007年12月)が出て、既存の「文章読本」が、ビジネスには役に立たない理由を明快に論じてくれたが、それは約20年後のことである。

当時、さまざまな資料を参照して、自分なりのテキストを作成してみた。
2年ほど専門学校生を対象に授業をしたが、本業が忙しくなったこともあってそれきりになったが、ゆっくりとまとめてみたい気持ちは残っている。

おおよそ、次のようなことを考えていた。
私たちが「情報」と呼んでいる物には、「情」の側面と「報」の側面がある。
ソフト(ウェア)という言葉にも、広狭あって、コンピュータのソフトウェアを狭、デザインや企画などを広とすれば、以下のような整理ができるであろう。

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そして、[情・報]産業のプロダクツをポジショニングすれば、以下のようになるのではないか。
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理科系の作文技術≒テクニカル・ドキュメンテーションであり、生産財的・報的ではないだろうか。
霞が関官僚にも『理科系の作文技術』を推奨したい。

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2018年3月22日 (木)

日本の「闇」の核心(7)/日本の針路(400)

最初から明白であったことではあるが、「森友疑惑」が官邸主導で仕組まれたものであったことが、誰の目にも明らかにされつつある。
日本共産党の赤旗は、一連の疑惑が「安倍事案」と呼ばれていたことを明らかにした。

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「週刊文春」では「安倍夫妻の犯罪」と呼ばれているし、海外メディアでは「アベゲート」と言われている。
2018年3月18日 (日) 日本の「闇」の核心(5)/日本の針路(397)

何でこんな理不尽がまかり通るのか?
バカな夫妻のせいで日本は取り返しのとかないような奈落に向かっているのだ。

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2018年3月21日 (水)

日本の「闇」の核心(6)/日本の針路(399)

森友学園への国有地売却問題に関する参院予算委員会の集中審議は、茶番を通り越して無惨と言うべきか?
安倍首相は繰り返し、自身及び昭恵氏の関与を否定した。
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東京新聞3月20日

決裁文書書き換えは、自身と妻がこの問題に関与していれば首相も国会議員も辞めるとの首相発言がきっかけでは、との質問に「私の発言がきっかけとの仮設が事実なら、全ての削除された箇所に妻の記述がなければならない」と述べた。
まったく意味不明の答弁と言わざるを得ない。
やっぱりこの人は、「三段論法」という論理のイロハすら分からないような頭脳の持ち主なのだ。

もちろん、必要条件も十分条件も理解していないから、規制委が適合と判断した原発は再稼働すべきだ、ということになる。
⇒2015年2月13日 (金):高浜原発の再稼働を許すな/技術論と文明論(20)
2015年8月14日 (金) 原発再稼働とメディアの姿勢/原発事故の真相(133)

私はバカな独裁者に関するジョークを思い出したが、多くの人が同じ印象を持ったらしい。
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バカな独裁者とは言い換えれば裸の王様である。
安倍首相に「王様は裸だ!」と教える自民党員はいないのだろうか?
2017年4月 8日 (土) 森友疑惑(42)「裸の王様」の末路/アベノポリシーの危うさ(179)
⇒2013年10月17日 (木):安倍首相は裸の王様か?/アベノミクスの危うさ(16)
⇒2014年11月27日 (木):続・安倍首相は裸の王様か?/日本の針路(76)
⇒2015年12月12日 (土):続続・安倍首相は裸の王様か?/アベノミクスの危うさ(64)

自民党の質問者が青山繁晴、和田政宗の2人というのも笑える。
他に安倍首相をサポートする人材はいないのだろうか?
和田政宗氏は、以下のように、ある意味の当事者というべき人物である。
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2018年3月 5日 (月) 安倍VS朝日の最終戦争/日本の針路(386)

しかも和田氏はわざわざ全官僚を敵に回すような質問をして墓穴を深くした。
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2018年3月20日 (火)

浅見光彦シリーズ・内田康夫/追悼(121)

浅見光彦シリーズの推理作家・内田康夫さんが13日午前、敗血症のため東京都内で死去した。
何といっても「浅見光彦」というキャラクターを創造したことが推理作家としてのキー・サクセス・ファクターであろう。
初登場は1982年の『後鳥羽伝説殺人事件』で、プロフィールは以下のようである。
名家の次男坊で、ブルゾン姿でトヨタ・ソアラを乗り回すという「清潔かつスタイリッシュにしてフランク」が特徴。これは「変わり者でアナーキーかつ不潔」(金田一耕助など)や「背広姿でピシッとキマりすぎている社会人として完全無欠なインテリジェンス」(明智小五郎)といった従来の日本の探偵像と一線を画して人気を得る。また、「長身かつ甘いマスクの33歳で独身貴族」といった設定が女性層の人気をつかみ、彼の登場する浅見シリーズはレディースコミックなどにおいて漫画化されているものも多数見受けられる。
内田の執筆作の中でも浅見光彦シリーズは群を抜いて数多く書かれており、名実共に内田康夫作品を代表する名探偵である。軽井沢(内田康夫の居住地)には浅見のファンクラブとクラブハウスが存在しており「浅見光彦倶楽部」と称する。ファンクラブ事務局の住所は長野県北佐久郡軽井沢町長倉504。また、シャーロック・ホームズシリーズにおけるシャーロキアンのように、浅見光彦の研究を行っているファンをアサミストと称する事がある。
浅見光彦

浅見光彦シリーズは、TVドラマや映画になっているので、国広富之、篠田三郎、水谷豊、榎孝明、辰巳琢郎等の俳優が演じている。
いずれも爽やかさをウリにしている俳優である。

Photo 内田さんは毎日新聞に「孤道」を連載中だった2015年7月に脳梗塞で倒れ、リハビリに励んでいた。昨年3月に「書き続けることが難しくなった」として休筆宣言。同作は浅見シリーズ114作目で、未完のまま出版。完結編を公募し、その締め切りが来月末に迫る中で旅立った。
 榎木は「1カ月くらい前にお見舞いに行った際は、私のことを分かってくれていました」と明かし、「まだ大丈夫だと思っていたんですが…」。家族ぐるみで交流が深かっただけにショックが隠せなかった。
 フジテレビ版のドラマや映画「天河伝説殺人事件」(91年)で浅見を演じ、内田さんから「もっとも浅見のイメージに近い」と絶賛されていた。鮮明に思い出されるのは内田さんと初めて会った30代の頃。顔を合わせるなり「あっ、浅見光彦がいた」と声を掛けられ、「自分にそっくりだよ」と大喜び。榎木は「年をとったら(あなたも)こんな顔になるんだ」と言われた。
榎木孝明ショック…浅見光彦シリーズの作家・内田康夫さん死去 

上記のように、内田さんは榎木さんが浅見のイメージに最も近いと考えていたようである。
「新作を書くたび、榎木くんの顔が浮かんで邪魔をする」と言っていたほどだ。
私は熱心な読者ではないが、それでも『中央構造帯』角川文庫(2011年9月)等の何作かは読んでいる。
⇒2014年5月 8日 (木) 金融機関の役割と矜持/ブランド・企業論(24)
⇒2015年1月24日 (土) 将門塚の祟り?/やまとの謎(98)

著書ではなく、榎木孝明さんの絵の展覧会を見に行ったことがある。
武蔵野美大へ入学するほどだったが、芝居に夢中になって中退して劇団四季の研究生になった。
懐かしいような水彩に風景画で、確かに浅見光彦のイメージに重なるような気がした。
新作を読めないのは残念だが、私の持ち時間にとっては十分な量のシリーズである。
合掌。

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2018年3月19日 (月)

「忖度」発生のメカニズム/日本の針路(398)

「忖度」という言葉が昨年の流行語大賞になった。
辞書には次のように書いてある。

[名](スル)他人の心をおしはかること。また、おしはかって相手に配慮すること。
デジタル大辞泉

流行のきっかけは「森友疑惑」であった。
その全体像が明らかになりつつある。
確かに「忖度」という言葉を使いたくなる要素がある。

今回の事件も、安倍首相夫人の森友学園への関わりを察知して、財務省の方で(上からの指示なく)忖度し、大幅な値引き等の優遇を行ったとされている。
また佐川氏の国会答弁やそれにあわせた文書書き換えについても、安倍首相が「もし自分や妻が関わっていたら、総理大臣も議員も辞める」といったことへの配慮から、誤解されそうな事実の記載を公文書から一切省いておこうと、そういう忖度が働いたのだと、説明されている。
すべてこの事件は、下のものが、上のもののために、先走った配慮=忖度を行ったことによるのであり、政治には問題はなく、行政の側の暴走が事件の本質だということだ。
だが、そんな説明でよいのだろうか。
・・・・・・
これは官僚側の忖度ではない。
目に見えない「圧」。その「圧」に官僚が屈した結果なのだ。
この「圧」は、表だった実際の政治家の行動によるものではないので、どうやってできているのかその具体的なカラクリはとらえようがない。
ある種の集団心理だ。だが、それが実際の現実として霞ヶ関を押さえ込んでいるので、その「圧」がある方向を指し示すと、予期せぬ行動を次々と官僚たちに引き起こす――そういうことが現実に起きているようだ。
「圧」は、山本七平の「空気」にも似ている。
が、互いを読みあうことから作られる「空気」とは違って、「圧」はもっと上から浴びせられる重苦しいものであり、だから「忖度」の語に含まれるような相手への配慮でもなく、もう、そうせざるをえないような、有無を言わさぬ強い力なのである。
しかもそこには実際に「力」を及ぼすものの正体がはっきりとは見えないので、力そのものがどこから来ているのかわからず、ただ「圧」としかとらえようのないもの――これが人々を思わぬ行動へと駆り立てたのではないか。
森友文書改ざん問題、財務省を暴走させた「圧力」の正体

山本七平の唱えた「空気」は今回の事態をうまく説明するように思える。
2008年4月28日 (月) 山本七平の『「空気」の研究』
「空気」とは同調圧力であり、自律的な判断の対極である。
また、「忖度」と「KY=空気読めない」は裏表である。
KYの代表は昭恵夫人であろう。Ky

「週刊新潮」3月22日

自殺する人までいるというのに、SNSに余念がないのは無神経というほかない。
2018年3月15日 (木) 日本の「闇」の核心(3)/日本の針路(395)
まあ、今に始まったことではないのであるが。
この人の問題は、感受性も知的能力も特に優れているわけではないのに、首相夫人という立場に対する配慮を、自分個人への配慮だと思っていることである。
2017年4月 9日 (日) 森友疑惑(43)昭惠夫人の壮大な勘違い/アベノポリシーの危うさ(180)

森友文書改竄問題が日本中を席巻している最中に、なぜ「過剰な忖度」が発生するかを分かりやすく説明する事例が報道されている。
「加計疑惑」で官邸の意向に逆らって怪文書とされた文書を文科省在任中に「見た」と証言した前川喜平氏の出前授業に対して、文科省が問い合わせをした。1803172
東京新聞3月17日

文科省官僚が官邸に対して忠勤に励むのは、内閣人事局が人事権を持つためである。Photo_5
「週刊新潮」3月22日号

そして、文科省に対して自民党の議員が前川氏の授業について、しつこく照会していたことも分かった。
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対する現場の中学校および教育委員会の対応が立派だった。
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気が滅入るようなことが多い中で、現場の健全性が示されたわけで、救われる思いのするニュースだ。

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2018年3月18日 (日)

日本の「闇」の核心(5)/日本の針路(397)

自民党は、「森友文書改竄」を「佐川事件」と命名したそうである。
安倍首相の飼い犬と呼ばれる西田昌司議員は、「財務省による、財務省の、財務省のための」事件などと呼び、麻生財務相は「佐川が、佐川が」と呼び捨てにして印象操作に躍起である。
しかし、そう吠えれば吠えるほど、「巨悪」が照らし出される構造になっているのに気が付かないのであろうか。

ここのところ冴えなかった官のある「文春砲」が久しぶりにズバリと書いているPhoto_2
「週刊文春」3月22日号

実際、「安倍夫妻の犯罪性」は明らかである。
普通に考えれば、もはや内閣総辞職は必至だろう。
「森友ゲート」の本質は、極右的な教育を行っていた学校法人をめぐる、余りにも異常な事件である。
海外では「Abegate=アベゲート」と呼ばれているという。Ws000001

発端は、豊中市議の違和感であった。1803182
東京新聞3月18日

そして異例の土地売買である。
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東京新聞3月18日

この「異例」の背景には「日本会議」の存在があったことは、関係者の共通の理解であろう。
だからこそ、日本会議の名前が削除されていたのだ。
2015年12月26日 (土) 日本をダメにする日本会議という存在/日本の針路(268)
2015年12月26日 (土) 日本をダメにする日本会議という存在/日本の針路(268)
2017年1月 9日 (月) 「日本会議の研究」の出版差止/アベノポリシーの危うさ(122)
日本会議とその力によって政権の座に就いた安倍晋三氏こそ、瀬畑源『公文書問題 日本の「闇」の核心集英社新書(2018年2月)に違いない。
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「週刊SPA!」2018年3月20・27日号

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2018年3月17日 (土)

「はじまり」の謎・ホーキング博士/追悼(120)

「宇宙のはじまり」について、大きな業績を上げたスティーヴン・ウィリアム・ホーキング博士が亡くなった。
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追悼:ホーキング博士、その賭けと発言を振り返る

1942年1月8日に生まれ、2018年3月14日が命日である。
3月14日は、円周率の日であり、数学の日である。
と考えれば、ホーキング博士の命日に相応しい日のように思う。
そして奇しくも、1879年のこの日、アルベルト・アインシュタインが生まれている。
アインシュタインの業績は多岐にわたるが、最も有名なものは一般相対性理論であろう。
1916年に発表され、重力によって光が曲げられることを予言した。
一般相対性理論と関わる分野で理論的研究を前進させたのがホーキング博士である。
1963年にブラックホールのブラックホールの特異点定理を発表し、1971年には「宇宙創成直後に小さなブラックホールが多数発生する」とする理論を提唱した。
1974年には「ブラックホールは素粒子を放出することによってその勢力を弱め、やがて爆発により消滅する」とする理論(ホーキング放射)を発表して、量子宇宙論という分野を形作ることになった。

もちろん、私に解説する知見はないが、宇宙の起源というテーマにワクワク感を覚える。
人の一生ははかない。
私も、最近は「来し方行く末」を考えるようになった。
個体としての私は、あと何年生きられるか分からない。
確かなことは、いつかは死ぬということだ。

個体としての生死を繰り返しながら、類・種として継続する。
それが生命体のしくみであるが、ダーウィンの『種の起源』が物語るように、新しい種が誕生した結果、地球上には多種多様な生命体が存在する。
新しい種、言い換えれば「質」は、いつ、どのように誕生するか?
池内了『「はじまり」を探る』東京大学出版会(2014年10月)は、「宇宙、生命、人類、言語、複雑性、…」の「はじまり」を、各分野のエキスパートが解説した書である。Photo
現代宇宙論に多大な影響を与えた人物である。

ホーキング博士は、「車椅子の物理学者」としても知られた。
学生のころに筋萎縮性側索硬化症(ALS)を発症したと言われる。
ALSは発症から5年程度で死に至る病であると考えられていたが、ホーキング博士は発症から50年以上にわたり研究活動を続けた。
晩年は重度障害者用意思伝達装置を使っており、その姿は良く知られていた。
身障者にとっては希望を与えてくれた存在だった。
合掌。

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2018年3月16日 (金)

日本の「闇」の核心(4)/日本の針路(396)

「森友疑惑」の公文書改竄問題は、日本の「闇」のありかを照らし出しているようである。
一連の流れを整理した表を引用する。180323
「週刊朝日」3月23日号

きっかけとなった国有地の査定について、大阪地検の事情聴取に、ゴミを試掘した業者が虚偽報告をさせられたと供述していると報じられている。
今日の毎日新聞1面のトップ記事である。

 学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却問題で、約8億円の値引きにつながった地中ごみを試掘した業者が、ごみは実際より深くにあると見せかけた虚偽の報告書を作成した、と大阪地検特捜部の調べに証言していることがわかった。学園や財務省近畿財務局側から促された、という趣旨の説明もしているという。値引きの根拠が揺らぐ可能性があり、特捜部は証言について慎重に事実確認を進めている模様だ。
「ごみ報告書は虚偽」 業者が証言「書かされた」

佐川喚問の焦点になるのであろうが、最初から価格ありきのストーリーがあったことになる。
Ws000006

すべてが虚偽であったのだ。
そして安倍首相が「私や妻が関係しているなら、総理大臣も国会議員も辞める」と大見えを切ったことで、隠蔽せざるを得なくなった。
虚しい隠蔽作業を行わざるを得なかった官僚たちの無念はいかばかりであったことか!
財務省が削除したワードは、現時点では、以下の通りだとされている。Photo_2

何となく浮かんでくるものがあるが、不審なのは、昭恵夫人付の谷査恵子政府職員に係わる事項についての情報がないことである。Photo_2
2017年3月26日 (日) 森友疑惑(33)Faxの林査恵子氏は南アメリカへ?/アベノポリシーの危うさ(168)

これだけ精緻な記述があって、まったく触れられていないとは考えられない。
まだ全部開示していないのではないかと疑うのが合理的ではなかろうか。
昭惠氏および林氏の肉声による説明は不可欠である。

安倍首相&官邸はこの期に及んでも、ウソをついている。1803162
東京新聞3月16日

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2018年3月15日 (木)

日本の「闇」の核心(3)/日本の針路(395)

佐川国税庁長官の辞任を転換点として、状況は一気に核心に入ってきた。
日本という国の統治システムが、安倍夫妻という「稀に見るおバカなカップル」によって、メチャクチャな状態になってしまったことを、劇的に明らかにしようとしている。
「森友疑惑」の構図はは発覚当初から明らかであった。
2018年3月11日 (日) 安倍VS朝日の最終戦争(7)/日本の針路(392)

一貫して疑惑追及の先鋒に立っていた菅野完氏は、当初から「内閣が2つ分飛ぶような問題と言っていた。
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「日刊ゲンダイ」3月6日

朝日新聞のスクープを受けて、巷には「朝日VS財務省」という構図で捉えようという向きもあった。
特に「朝日誤報願望」が強い人たちであり、「朝日が先に文書を出せ」と言っていた人たちである。もちろん、その代表は安倍首相本人だったであろう。Aa
「週刊文春」3月15日号

そして、首相の盟友の百田尚樹、上念司、和田正宗等々の面々である。
2018年3月11日 (日) 安倍VS朝日の最終戦争(7)/日本の針路(392)
2018年3月10日 (土) 安倍VS朝日の最終戦争(6)/日本の針路(391)
2018年3月 9日 (金) 安倍VS朝日の最終戦争(5)/日本の針路(390)

ところが、問題は「安倍VS朝日」であり、「安倍VS朝日、毎日」であり、「安倍VS国会」であり、要するに「安倍VS国民」であった。
なかには、手のひらを返したように財務省バッシングに走る人もいるが、財務省叩きに走れば間違いの上塗りであろう。
来週には佐川喚問が実現するようだ。
しかし佐川氏を問い詰めても余り本質に迫れない気がする。
もちろん、佐川氏も重要な役割を果たしたわけだが、所詮は自発的には動かないという意味でコマであったに過ぎない。
もちろん、近財職員よりは大きな裁量を持ったコマであることは確かである。

やはり、安倍・麻生を矢面に立たせるべきだ。
麻生財務相のように、謝罪会見だというのに尊大な態度を取っているのは反感を招くだけであり、昭恵夫人喚問となれば、内閣総辞職であろうが、総辞職で終わる問題でもない。
それにしても、安倍首相が「妻に確認したら、否定した」と堂々と言っているのには驚いた。
泥棒に確認したけれど、盗っていないと言っていた、に等しい。Photo_2

ペーストするのも気が進まないが、安倍昭恵というおバカのために、「常識が覆された」と言って自ら命を絶った近畿財務局の職員がいる(不審なことはあるにしても、現時点では自殺と報じられている)というのに、当人は無頓着にFacebookを更新しているのである。Ws000005

私などには到底理解しかねる神経&感性である。
確かに大川小学校に行けば胸が締め付けられるような思いに駆られる。
しかし、3月11日は財務省が書き換え(改竄)を認めた当日である。
2018年3月11日 (日) 安倍VS朝日の最終戦争(7)/日本の針路(392)

あるいは、3月9日には、毎日新聞が朝日新聞報じたのとは別の改竄があることを報じている。
018年3月 9日 (金) 安倍VS朝日の最終戦争(5)/日本の針路(390)
私は、大川小学校行きをキャンセルしてしかるべきだったと思う。
上記投稿には、もちろんファンクラブ的な(彼らのよく使う用語で言えば「お花畑」的な)人たちのコメントも多いが、辛辣な批判も多く投稿されている。
こういうコメントには目を通さないのであろう。
まったく無自覚なのが恐ろしい。
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「安倍昭恵夫人」自殺者出した自覚まったくなし!週刊文春に「私も真実知りたい」とメール

「アッキード疑惑」という言葉は、本件の本質の一部であることは間違いない。
結局、下記の平野啓一郎氏のつぶやきのように言うしかないのかも知れないが、「なってはいけない」人には、降りて貰うしかないのである。Photo_7

佐川辞任によって、一般的に考えれば財務省のピンチという状況であることは間違いないが、次のように考える人もいる。
室伏謙一:室伏政策研究室代表・政策コンサルタント『森友問題・佐川氏辞任で財務省は官邸と経産省に「反撃」を始める』から引用する。

 かくして財務省は野党のみならず“世論の批判”の標的にまでなってしまったわけであるが、この状態が続けば、森友問題は財務省の現場、つまり近畿財務局の担当職員による不正であると結論付けることができ、そうした担当職員や関係幹部職員に責任を取らせれば問題を収束させることが可能となる。
 しかし、そうなれば財務省にとっては組織を揺るがす一大事であり、地位の低下、影響力の低下は避けられない。
 しかも、それを望むのは他でもない官邸であり、その背後にいる経済産業省であろう。これまでも財務省と経済産業省は消費税増税をはじめとするさまざまな政策で対立してきた。
 無駄な歳出の削減や税制の適正化を志向する財務省に対し、経済産業省はあの手この手で対抗、政務秘書官をはじめとする官邸の主要ポストや、安倍政権の重要政策を担当する内閣官房や内閣府のポストに経済産業省からの出向者等を次々と送り込んできた。重要ポストを奪われたのは財務省に限られない。また、安倍昭恵夫人付という不思議なポストにも経産省は出向者を送り込み、森友学園等との中継ぎ役を担っていた疑惑が持たれたことは記憶に新しい。
 安倍政権の重要政策の中身を書いているのも経済産業省出身者である。
 要するに経済産業省は官邸を使って自分たちの政策を実現、というより各府省に押し付けてきたわけであるが、それは経済産業省と官邸、安倍政権が一蓮托生であることを意味する。
 従って、現官邸に矛先が向かうように仕向けられれば、経済産業省をその地位から引きずり降ろすことができる。
 森友問題をめぐる反転攻勢はその絶好の機会というわけである。

そういう側面もあるであろうし、官邸に巣くう経産省閥を何とかすべきであることは同意である。
しかし問題は役人の閥の争いを超えている。
ことはもっと大きいと考えるべきである。
問われているのは日本の「知のあり方」であり、さらに言えば統治システムなのである。

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2018年3月14日 (水)

日本の「闇」の核心(2)/日本の針路(395)・幕末維新史(9)

瀬畑源『公文書問題 日本の「闇」の核心』集英社新書(2018年2月)は、まさに現下の日本の最大の問題点である。
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明治150年という節目の年に「公文書問題」がクローズアップされるというのも因縁を感じる。
というのは、幕末から維新への動きにおいて、重要なターニングポイントになったのは、「討幕の密勅」が下されたからだ、というのは定説であろう。1812

これが討幕の大義名分になって、戊辰戦争まで一気に情勢が動いていく。
ところが、この「密勅」が怪しいのだ。
東京新聞等で連載中の中村彰彦氏の連載「幕末明治の残照」は、明治維新の実情を活写していて面白い。
2017年10月1日の『86 密勅は偽造文書』は、「討幕の密勅」が岩倉具視らの策謀による偽造文書だったことを書いている。
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つまり、明治維新は捏造文書の果てに成ったということである。
もちろん、政局に陰謀や裏切りはつきものではあり、「勝てば官軍」ではあるが、教科書では殆ど触れられていないのではないだろうか。

映画『日本のいちばん長い日』で、敗戦の決まった後、公文書を焼却するシーンがあったのを記憶している人もいるだろう。
1945年8月14日に出された通達で、閣議や軍事機構の資料を燃やすシーンがあるが、権力者が自己に都合の悪いものの証拠隠滅をしているのだ。
⇒2015年8月25日 (火) 『日本のいちばん長い日』と現在/日本の針路(219)

「文書は廃棄しました」という佐川答弁、防衛省日報問題、文科省内の文書を「怪文書」と切り捨てた等々も、同じ精神構造と言えよう。

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2018年3月13日 (火)

日本の「闇」の核心/日本の針路(394)

「森友疑惑」は図らずも、瀬畑源『公文書問題 日本の「闇」の核心』集英社新書(2018年2月)の生々しい姿を垣間見せることになった。
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誰が、どのような方法・手段で、日本をダメにしつつあるかを白日に晒そうとしているのだ。
2015年12月26日 (土) 日本をダメにする日本会議という存在/日本の針路(268)
2016年8月14日 (日) 日本をダメにする日本会議という存在(2)/日本の針路(288)

余りにも長い時間であったと言えよう。
本来ならば、総選挙の結果だって変わっていた蓋然性は高い。
言い換えれば、政権の正統性が問われることになるのだ。

「森友疑惑」を当初から先導していた菅野完氏は、既に「月刊日本」の2017年4月号に『森友問題の闇を暴く』という一文を寄稿している。

 私はこうした「お互い顔色を伺い、強いものに諂い、空気を読んで物事を推し進めていく」構造を「全自動忖度機」と呼んでいます。この構造は官僚組織のみならず、日本の組織の宿痾のようなものですが、官邸が小選挙区制によって公認権を独占し、内閣人事局によって幹部官僚の人事権を独占したことで、霞ヶ関と永田町ではさらに強くなったと思います。私自身は、この問題に、政治家の介入があったかどうか、あるいは安倍政権が森友問題によって倒れるかどうかよりも、こちらの方がずっと重大な問題だと思っています。たとえ安倍政権が倒れたとしても、「全自動忖度機」という構造が残る限り、同じような問題は再び起こります。
 これこそ森友問題の核心です。森友問題とは、日本の国家組織は戦争に突入していった当時から何も進歩していないのではないか、我々はあの失敗を繰り返さないために努力してきたはずなのに、その努力は無駄だったのではないかという問題なのです。……

原稿を書いたのは2月であろうか?
国会で「森友疑惑」が取り上げられるのと余り時差はないと思われる。
⇒2017年2月21日 (火):森友学園スキャンダル/アベノポリシーの危うさ(135)
つまり当初から分かる人には分かっていたのであり、虚心に情報に接する人たちには共有されていたのである。

いま、麻生財務相が「近畿財務局の一部の職員が行い」「佐川が最高責任者」などと言っているのは、とんでもないことである。180313_2
東京新聞3月13日

何故、閣議決定までして「私人」だと言いつのった安倍昭恵の名前が、特例的措置に対する決裁文書に登場し、それを削除しなければならなかったのか?
「政治家の関与は一切なく、理財局の独断だ」といかにも秀才そうな人(富山一成理財局次長)が、この時だけ、即座に明確に応答したのも印象的であった。
この期に及んでも庇うのは、何なのか?180313_3
東京新聞3月13日

百歩譲って「理財局の独断」だとしたら、余計恐ろしいことであることにまで頭が回らないのだろうか?
仮に防衛省に置き換えて考えれば良い。
まったくシビリアンコントロールが効いていないということだ。
麻生大臣は本当に蚊帳の外だったのかもしれない、という声もある。
「ミゾユウ」「ユウム」を連発するような人に言ってもムダと思う気持ちも分からぬでもないが、「それを言っちゃあ、おしめえよ」。

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2018年3月12日 (月)

政府の「働き方改革」の馬脚/日本の針路(393)

「森友疑惑」は新たな段階へ移行した。
文書改竄&隠蔽をした財務省は、国家公務員のエリートである(はずである)。
しかし、彼らの「働き」にいろいろ考えさせられる。

役人として栄達した佐川氏は、麻生大臣から責任者と名指しされている。
彼が必死で庇ったのは、改竄までして隠そうとした安倍夫妻であることが明らかになった。
また上司の指示で実行せざるを得なかった近畿財務局職員(赤木氏?)は、憔悴の果てに自ら死を選んだ(自殺とは断定されていないが)。

公務員の「働き方」って何なのか?
佐橋滋氏の次の言葉を改めて考える。

「われわれはその職責において人間の福祉と社会の発展に寄与しなければならない。」

きっと佐川氏や赤木氏も、そういう心で入省したであろう。
しかし、財務省内に在職している間に、不本意な(?)仕事をせざるを得なくなった。
財務省ではリーク(内部告発?)の犯人捜しに躍起だったようだが、さすがに死者が出ては……。
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結局、財務省には、佐橋氏も前川氏もいなかったということだ。

安倍、麻生両大臣は、任命責任に頬かむりしてやり過ごすつもりのようである。
両人とも佐川人事について「適材適所」を強調していた。
確かに佐川長官は、「権力犯罪の隠蔽」の適材適所であった。
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安倍首相は、裁量労働制は断念したようだが、「高プロ制」は死守したい意向という。⇒2018年3月 2日 (金)  何のための「働き方改革」なのか(9)/日本の針路(384)それが経済界の要望を受けてのものであり、働くものの側に立ったものではないことは明らかである。
「高プロ」の実態はイメージしにくいが、以下のような記事があった。

1803032
東京新聞3月3日

まあ、少しでも安く労働力を買い叩きたいというのは世の常であろう。
しかし買い叩いてトクをするのだろうか?
短期的には良いのかも知れないが、中長期的になしっぺ返しに見舞われることは必定であろう。

大手不動産業の野村不動産の社員が過労自殺した。
政府は、裁量労働制の指導例として取り上げていたが、自殺してからでは遅すぎる。
何の担保にもならないことは明らかだ。
1803052
東京新聞3月5日

人の命の重さ、働くことの意味を考えないから、過労死遺族の前でヘラヘラ笑っていられるのだろう。
⇒2018年3月 2日 (金)  何のための「働き方改革」なのか(9)/日本の針路(384)
この様子を見て怒りを覚えない人はもはや「安倍教」に帰依した信者と考えるべきだ。

国民の怒りの圧は高まっている。
特に、佐川理財局長の国税庁長官への昇格人事を「適材適所」と嘯いた安倍首相、麻生財務相に対しては、周辺も含めて納税者一揆が起きている。
三悪人と名指しされているのは、川宣寿、安倍昭恵、加計孝太郎氏の3人である。

 モリカケ疑惑解明の“カギ”を握っている3人に対する市民の怒りがピークに達している。その矛先は、野党が証人喚問を要求している、佐川宣寿国税庁長官、安倍首相の妻・昭恵夫人、安倍首相の“腹心の友”の加計孝太郎理事長だ。
 3日行われた「第2弾 モリ・カケ追及!緊急デモ!」、いわゆる「納税者一揆」で、先月16日の参加者(約1100人)を上回る約1500人の市民が霞が関の財務省・国税庁前で怒りの声をあげた。
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追い詰められるモリカケ3悪人 納税者の一揆はさらに拡大

佐川氏は陥落した。
あとの二人ももう少しだろう。

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2018年3月11日 (日)

安倍VS朝日の最終戦争(7)/日本の針路(392)

今日の各紙は、「何を1面にするか」迷ったであろう。
毎日新聞も「東日本大震災7周年」を予定したが、やはり財務省は外せなかったという。
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「朝日誤報願望」を抱いていた人たちはお気の毒さまでした。
とは言え、未だ状況が良く分かっていない人もいる。
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もちろん、朝日にとっては当たり前のことであって、既に続報でとどめを刺していたのだから、ニュース性がないのだ。
2018年3月10日 (土) 安倍VS朝日の最終戦争(6)/日本の針路(391)

首相の盟友百田尚樹氏は、次のような書き込みをした。
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どうしてこんなリテラシーで作家業をやっているのだ?

「月刊HANADA]という雑誌の4月号の表紙は以下のようである。Hanada
「赤っ恥」というなら、この雑誌そのものと寄稿者であろう。
どんな弁解をするのだろうか?
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安倍首相の書き込みを真似れば「哀れですね、〇〇らしい惨めな言い訳。予想通りでした。」と言ったところか。
2018年3月 5日 (月) 安倍VS朝日の最終戦争/日本の針路(386)

毎日の構成では、「佐川氏が指示」と目に入るが、佐川氏の答弁に沿うように改竄されたのは事実としても、彼がなんのためにそのような答弁をしたかを問わなければ問題の本質を逃す。
「森友疑惑」の出発点は、特異な教育に賛同し、名誉校長に就任までしていた首相夫人と、首相が「森友学園の土地取引に自分も妻も一切係わりを持っていない。もし「私や妻が関係していたということになれば、首相も国会議員も辞める」とまで言ったことである。
⇒2017年2月25日 (土)  森友疑惑(5)特異な法人への破格の優遇/アベノポリシーの危うさ(139)
⇒2017年2月26日 (日)  森友疑惑(6)名誉校長・安倍昭惠総理夫人/アベノポリシーの危うさ(140)
⇒2017年3月10日 (金)  森友疑惑(18)安倍答弁の矛盾/アベノポリシーの危うさ(152)

安倍夫妻のために、命を失った人、職を失った人、長期間劣悪な環境に収監されている人がいる。
それだけではなく、無駄に費消された費用と工数はカウントできない。

それにしても、日本では8月に「鎮魂」のイメージが強いが、3月もまた鎮魂の月であると言えよう。
1945年(昭和20年)3月10日の深夜0時08分、約300機のB29爆撃機が東京上空に飛来し、約2時間で100万発以上の焼夷弾を投下した。
「東京大空襲」である。
当時、「防空法」という法律があった。

<防空法> 
軍でなく官、民での防空について定めた法律。1937年に施行され、灯火管制や防空演習への参加協力を義務付け、国民を防空態勢に組み込んでいった。41年の改正で都市からの退去禁止や空襲時の応急消火義務が加わった。罰則も強化され、退去禁止に違反した場合、6月以下の懲役または500円以下の罰金が科された。終戦後の46年に廃止。
防空法で犠牲拡大 空襲時「逃げずに消火」

要は「逃げたらアカン」と法律で縛られていたのである。
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10万人死亡「東京大空襲」の翌朝、政府が何と言ったかご存じですか

遵法的な国民は身を挺して防火活動に従事した。
それが被害を拡大したというのは事実であろう。
下町の大部分が焼き尽くされ、約10万人の人が亡くなった。
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東京新聞3月10日

今から考えると、犬死という言葉も浮かぶ。
国家指導者が、出口戦略など意識になく、最後は「神風が吹く」という非科学的な思考で、無謀な戦いに突っ込んだことが根本原因である。
その末裔が今また同じことをしつつある。

そして「3月11日」である。
この震災の特殊性は、原発災害を伴ったことである。
東日本大震災直後の「復興構想会議」の議長代理を務めた御厨貴氏は、震災直後に「『戦後』が終わり、『災後』が始まる」という評論を書き、後に『戦後」が終わり、「災後」が始まる。千倉書房(2011年11月)という単行本としてまとめた。
⇒2016年8月 1日 (月)  『シン・ゴジラ』と福島原発事故/技術論と文明論(60) 

しかし、フクシマは未だ災害の進行中であって「災後」ではないだろう。
「美しい村」と知られた飯館村はそのシンボルである。
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東京新聞3月7日

原発事故に関しても、大きな責任を負うべきなのは安倍首相なのである。
2006年12月22日、第1次安倍政権当時の第165回国会における吉井英勝衆議院議員(京大工学部原子核工学科卒)の質問に対して、「原子炉の冷却ができない事態は想定していない」答弁したのだ。
2016年8月29日 (月) 『東京ブラックアウト』と国会質疑/原発事故の真相(147)

まったく「国難」というべきなのはこの人であろう。

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2018年3月10日 (土)

安倍VS朝日の最終戦争(6)/日本の針路(391)

「森友疑惑」が報じられてから1年以上になる。
⇒2017年2月21日 (火)  森友学園スキャンダル/アベノポリシーの危うさ(135)
ようやく、新たなステージを迎えつつある。
一貫して疑惑の中核にいながら沈黙してきた佐川宣寿国税庁長官が辞任することになった。
もちろん疑惑をそのままにして幕引きというわけにはいかない。

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東京新聞3月10日

「松本清張の小説ならば、財務省の課長補佐(?)クラスが自殺するところかも知れない。」とおそれていたことも現実になったようだ。
⇒2018年3月 8日 (木)  安倍VS朝日の最終戦争(4)/日本の針路(389)

疑獄事件になると、こういう不審な死が起きる。
それなのに、上念司という評論家(?)は次のように、問題を「朝日VS財務省」に置き換え、はしゃいでいるようにも見える。
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問題はそこにはない。
佐川氏が何を守ろうとしていて、自爆せざるを得なくなったのか、を明らかにすることでなくてはならない。
奇しくも、朝日新聞が続報を出した。
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朝日新聞3月9日

折しも確定申告のシーズンである。
安倍夫妻、麻生財務相は、いつ年貢を納めるのだろうか?

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2018年3月 9日 (金)

安倍VS朝日の最終戦争(5)/日本の針路(390)

財務省の文書書き換え疑惑に関して毎日新聞が新たな報道をした。

 学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書が書き換えられたとされる疑惑で、同省が国会に開示した文書とは別の決裁文書に、「本件の特殊性に鑑み」「学園に価格提示を行う」などの表現があることがわかった。毎日新聞が同省近畿財務局への情報公開請求で入手した。これらの表現は国会に昨年提出された売買に関する開示文書にはなく、文書作成の経緯や疑惑との関連性が議論になりそうだ。
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別文書に「特殊性」の表現 国会開示にはなし

財務省の文書で疑いがもたれているのは、次のような箇所である。
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「森友」文書問題 新たな虚偽答弁の疑い

どれも佐川前理財局長の答弁等に沿うようになっているのだ。
朝日のスクープに対し、当初、安倍首相は次のような反応だったという。
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週刊文春3月15日号

安倍シンパには、「朝日誤報願望」が強いようだが、これで「安倍VS朝日」は、少なくとも「安倍VS朝日&毎日」になったわけでステージが変わった。
それを「朝日の誤報の可能性が高まった」とトンチンカンな解釈をする人たちがいる。
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別の文書でも文言が変わっているとしたら、財務省が書き換えを行っていた蓋然性が高まるわけなのに、和田議員は心配にならないのだろうか?
もし和田議員の指摘するようなことだったら、財務省が、朝日新聞の報道は「別の決裁文書」の比較であると言えば良いだけである。
にも拘わらず、姑息な時間稼ぎをしているようにしか見えない。

和田議員は安倍首相の対朝日の盟友である。
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⇒2018年3月 5日 (月)  安倍VS朝日の最終戦争/日本の針路(386)

もし朝日のネタ元が内部からであるとすればあ、タイミングを見て毎日にも出したということだろう。
であれば、安倍シンパは「ヤバい」と思うだろう。
それを和田議員のように読解するのは、よほど度の強いメガネをかけているか、リテラシーが欠けているか、あるいはその両方であろう。

驚くことには、この和田議員に乗る言論人がいることである。
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バカなのはどちらなのか?

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朝日の誤報願望が強いとこういう対応になる。
俯瞰的に見れば、毎日新聞の記事で、佐川氏の虚偽答弁が明らかになったわけであるのに。
ちなみに、「本件の特殊性」は確かにあったのである。
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私は「安倍VS朝日」は、勝負あったと見る。

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2018年3月 8日 (木)

安倍VS朝日の最終戦争(4)/日本の針路(389)

財務省が8日午前、決裁文書が書き換えられたとされる疑惑について、参院予算委員会理事会に決裁文書の写しを提出した。
写しは国会議員らに既に開示した文書と同じとみられる。
これを今頃だすとは理解不能と言わざるを得ない。
疑惑は、書き換え前と後の文書が存在するか否かである。
この点を明言せず、民進、共産、立憲民主などの野党は「説明が一ミリも前に進んでいない」と猛反発して、その後の予算委集中審議への出席を拒否した。

当然であろう。
国会議員らに既に開示した文書のコピーを見せられたって意味がないことは小学生でも理解できる。
元の文書は大阪地検へ提出済みであるというが、財務省の担当者は「開示請求の過程で、いろいろなバージョンが存在したかもしれない。我々の手元にあるのは、開示資料と同じ」と釈明した。
「いろいろなバージョン?」
語るに落ちるとはこのことであろう。

「いろいろなバージョン」とは、改変されたものが存在するということである。
面妖な、というしかない。
原本に「バージョン」があるのだろうか?
あるとすれば、それは「別の文書」である。
でなければ、原本という意味がない。

調書は国有地を森友学園に格安で払い下げた経緯を記したものだが、財務省は安倍首相とその周辺に都合の悪い部分を削除するなどして、国会に提出していた。
決裁文書のうち「調書部分」だけにチェックマークが入っていないことを、小西洋之議員(希望)が見抜き、きのうの聴取で財務官僚を追及した。小西議員は総務官僚出身だけに役所の事務作業に詳しい。
森ゆうこ議員によれば、昨日入手したのは、「改ざん前(before)の調書」ではない。いわば「バージョン2」だ。国会に提出されたのが「バージョン3」となる。
だが、エイズ、自衛隊日報、加計問題で政府が「ない」「破棄した」としていた文書は、ある日忽然と姿を現した。つい最近では厚労省の労働実態調査がそうだった。
森友学園への国有地叩き売りを記録した改ざん前の文書「バージョン1」が出てきたら、安倍政権は「万事休す」だ。
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【続報】森友・改ざん公文書 今度は「バージョン2」登場

上記文書のチェックマーク青鉛筆で付けられたものだという。
財務省がカラーコピーを拒んでいるというのもはそのためか?
松本清張の小説ならば、財務省の課長補佐(?)クラスが自殺するところかも知れない。
しかし、悪いのはその上であることは言うまでもない。
上と言っても佐川長官のレベルではない。
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日刊ゲンダイ3月6日号

ささやかなウソを糊塗するために、より大きなウソをつかなければならなくなる。
そして最後には身動きできなくなって、自爆するのだ。

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2018年3月 7日 (水)

安倍VS朝日の最終戦争(3)/日本の針路(388)

安倍首相は、よほどヤバイという自覚があるようだ。
でなければ、籠池前理事長の長期未決勾留の理由が分からない。
劣悪な環境下に留置することによって精神状態に異常を来すのを待っているという説が流れている。
小林多喜二を拷問死させた治安維持法と同じである。
法治国家と言えるのだろうか?
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東京新聞3月7日

財務省も、改竄が疑われる文書についての国会の要請に対して、捜査中を理由にゼロ回答である。
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東京新聞3月7日

大阪の近畿財務局に出向いた国会議員団に対しても、けんもほろろの対応だったようだ。
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公文書改竄だとすれば、それこそ共謀罪の適用であろう。
最初の適用が、首相自身というのは余りにもブラックである。
仮定・想定の質問には答えられないと木で鼻を括ったような答弁をしていたが、立法の過程で、仮定・想定の質問はつきものではないのか。
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2018年3月 6日 (火)

安倍VS朝日の最終戦争(2)/日本の針路(387)

いよいよ安倍政権が追い詰められてきた。
品格に書ける朝日新聞攻撃を繰り返してきた安倍首相に対し、朝日新聞が宣戦布告したのだ。
⇒2018年3月 5日 (月) 安倍VS朝日の最終戦争/日本の針路(387)

当の安倍首相は、今まで「設置趣意書に安倍晋三記念小学校と記されていた」と報じた朝日新聞の去年の記事を、フェイクニュースとして鬼の首を取ったように言い張ってきた。
しかし、寄付を募った振り込み用紙に、「安倍晋三記念小学校」と印刷されていたのは事実である。
⇒2017年2月21日 (火)  森友学園スキャンダル/アベノポリシーの危うさ(135)

しかし、今回の朝日報道に対しては「朝日新聞がフェイクニュースをまた出した!」とは騒がない。
核心から逃げ回り、曖昧な答弁を繰り返すだけである。
麻生太郎財務大臣も「捜査にどのような影響を与えるか予見しがたい」と文書提出を拒否し、改ざん文書の存否すら明らかにしない。
これは誘いのスキなのか、答えるのに窮しているのか?
いずれ明らかになるだろうが、現時点で考えれば、どう見ても窮しているように感じられる。

安倍政権の「駆け付け擁護」要員の高橋洋一氏さえも、次のように言っている。

 仮に財務省が書き換えを主導したならば、開示文書をもとに国会で経緯を説明してきた安倍政権は窮地に陥りかねない。
 朝日によると、契約当時の文書では、取引について「特例的な内容」「本件の特殊性」「学園の提案に応じて鑑定評価」などと記されていたが、開示文書にはこうした文言はない。 野党は森友学園問題で、安倍首相や昭恵夫人の「関与」や役所サイドによる「忖度(そんたく)」を疑ってきた。書き換えられたとされる内容は、いずれも野党の主張を後押しするものといえる。
 自民党関係者は最悪の場合として「省ぐるみの意図的な犯行なら、逮捕者が出かねない。麻生太郎副総理兼財務相の辞任もありうる」と語る。首相の盟友で内閣の屋台骨である麻生氏が揺らげば、政権のダメージは計り知れない。
 近畿財務局が独自に書き換えを行い、財務省本省が関知していなかったケースも想定される。それでも、昨年野党の国会議員に文書を開示した財務省の責任は避けられない。
近畿財務局決裁文書、書き換え事実なら麻生太郎財務相辞任も 高橋洋一氏「政権か朝日が倒れる究極の戦い」

勘繰れば、これも作戦の内かも知れない。
しかし「改竄」を最初に指摘したのは官僚出身議員だということである。

総務官僚出身の小西議員は、自らも決裁文書を作成していた経験から次のように説明する―
 チェック済みであることを示すため、役人は文末にマーカーで丸印をつける。慎重な仕事ぶりで鳴る官吏らしい作業だ。
 決裁文書が改ざんされていなければ、全てのページに丸印が付いているはずだ。
 ところが、改ざんがあったと報道されている「調書」の部分は丸印がない。格安で売却した経緯などを記した部分などである。朝日新聞の報道と符合する。小西議員は「これだけの大掛かりな改ざんは組織的でなければできない」と見る。
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これが「森友の改ざん公文書」だ 避けられない内閣総辞職

普通の神経があれば、とっくに投了だろう。

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2018年3月 5日 (月)

安倍VS朝日の最終戦争/日本の針路(386)

安倍首相が先月末から国会の答弁等で、異様な執念を以て、学校法人「森友学園」問題に絡んで朝日新聞批判を展開している。
自民党の和田政宗参院議員のフェイスブックにも次のように書き込んだ。
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これに対し、朝日新聞は特大級のスクープで応戦した。
財務省が国会に提出された文書を書き換えたという疑惑である。
⇒2018年3月 3日 (土)  森友疑惑(68)財務省が文書改竄?/アベノポリシーの危うさ(337)
社説でも取り上げ、野党も巻き込んだ一大政局化を図っているようだ。
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日刊ゲンダイ3月6日号

「森友疑惑」に関して、特に安倍首相が感情的になるのは、昭恵夫人という個人的な問題も絡んでいるからであろう。
朝日の報道通りなら、「森友疑惑」の火付け役(?)の菅野完氏が予言したように、内閣が2つ位飛ぶような案件である。

しかし、それにしてもこれが一国の総理の言動か?
私は朝日新聞を擁護するわけではないが、一国の首相がSNSに特定の報道機関のバッシングを書き込むことを異様だと思う。
私には「哀れ」なのは、このような書き込みをする安倍首相の心情のように思われる。
以下のような見方が常識的ではなかろうか。
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特に朝日新聞は、1987年5月3日に「赤報隊」を名乗る目出し帽をかぶり眼鏡をかけた男が散弾銃を持って忍び込み、当直だった小尻記者と犬飼記者に散弾を打ち込んだ。
阪神支局襲撃事件であり、警察庁は、「赤報隊」が犯行声明を出した一連の事件を広域重要指定事件に指定したが、未解決事件となっている。
先日、NHKの組『未解決事件』でも取り上げられた。
そういう履歴の報道機関を名指しで上記のような書き込みをするのは、「赤報隊」と同様の精神構造であると言わざるを得ないだろう。

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2018年3月 4日 (日)

政権中枢という「権力の腐敗」/日本の針路(385)

安倍政権の腐敗が異臭を放っている。
「森友疑惑」「加計疑惑」「スパコン疑惑」「準強姦疑惑もみ消し疑惑」・・・・・・、まさにオンパレードである。
「リニア中央新幹線工事を巡る談合事件」も安倍政権の性格の表れである。
スーパーゼネコン2社の幹部2人が逮捕された。
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東京新聞3月3日

 関係者によると、大沢部長は2014年当時、リニア工事の営業を担当。同年10月にJR東海(名古屋市)のリニア工事実施計画が国に認可されると、発注される工事情報を得ようと、JR東海の東京本社に頻繁に出向いていたという。
 当時の大沢部長の手帳には、複数回「大川ほか」との記載があり、JR側に対する営業後などに開かれた会合に出席していたことをうかがわせるという。鹿島の関係者によると、この会合にはリニア工事の受注調整に関与したとされる「大林組」の前副社長やJR東海の担当者も参加することがあったが、「清水建設」の担当者は来ていなかったという。特捜部は大手4社のうち当初は大成建設、鹿島、大林組が受注調整を行い、後になって清水建設が加わったとみている模様だ。
 大沢部長は特捜部の任意の聴取に対し「名古屋駅や品川駅の工事を辞退すると他社に伝えたかもしれないが、記憶がはっきりしない」などと話し、談合を否定しているとみられる。また、3社やJRが参加する会合の支払いは「割り勘」で、鹿島宛ての領収書も残されているという。
 特捜部は2日、大川元常務と大沢部長を逮捕。2人の逮捕容疑は、大林組と清水建設のリニア担当者と共謀し、14~15年ごろ、リニア中央新幹線の名古屋駅と品川駅の新設工事について、受注予定企業を決めたり、その企業が受注できる価格で見積もったりすることに合意したとしている。
手帳に大成元常務の名 鹿島部長、度々会合か

私も昔、この業界の末端に掠った程度に係わったことがある。
その経験からすれば、「膿を出し切る」などというのは至難である。
少なくとも、企画に係わった会社や明らかに技術的優位性のある会社が、入札の金額だけを基準に判断されては堪らない面があることは承知している。
量的な基準だけでは決定的に不十分であり、「働き方」の問題と共通する。

大林組と清水建設は容疑を認め、鹿島と大成建設は「受注調整はしていない」と争う姿勢だ。
談合を認めれば、課徴金の減免と刑事告発をも免れうる課徴金減免制度の適用があり得る。
今回逮捕されたのは、争う姿勢の2社の元幹部らである。
それがどういう意味を持つのか。
見せしめ説もあるが、成行に待ちたい。

たまたまバブル期に関連する内部告発本2冊を読んでいる。
國重惇史『住友銀行秘史』 講談社 (2016年10月)と大塚將司『日経新聞の黒い霧』講談社 (2005年6月)である。

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住友銀行は勤務先の取引行の1つであり、「天皇」と呼ばれた磯田一郎氏体制が、バブル期にイトマンによって崩壊して行くことに関しては興味を持っていた。
國重氏はその崩壊の引き金を引き、トドメ迄実行した人であり、その回顧録である。
4半世紀前の出来事を、著者のメモを元に精細に再現している。

そして『住友銀行秘史』 に登場するのが大塚將司記者である。
かすかに毀誉褒貶の記憶があったが、國重氏の本に登場するので、併せて読んでみた。
大塚氏の方が10年ほど早い出版であるが、読んだのは逆だ。
大塚氏も、絶対的な権力を持っていた鶴田卓彦社長の解任決議案を株主総会で上程した記者である。
いずれも、緻密な計画を立て、大胆に実行した結果、成功裡に為し終えた。
しかし、結果的には虚しい感じが残るのは、「祭り」と同様だろうか?

両書を読み終えて改めて思うのは「働き方」の問題である。
時間と賃金いう「量」だけで議論するのは限界があり「質」を問わない「働き方」論議は殆ど意味がない。
「一強」と言われる安倍政権は強烈な異臭を放っている。
この異臭に鼻を塞いで過ごすのか?1802152
東京新聞「筆洗」

ようやく、行政に内部告発的な情報が出てきた。
⇒2018年3月 3日 (土) 森友疑惑(68)財務省が文書改竄?/アベノポリシーの危うさ(337)
城山三郎の『官僚たちの夏』の主人公のモデルと言われる佐橋滋氏に次の言葉がある。

「われわれはその職責において人間の福祉と社会の発展に寄与しなければならない。」

まさに「日本の針路」が問われる局面である。
佐橋の言葉を実行できるか否か、それが問題だ。

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2018年3月 3日 (土)

森友疑惑(68)財務省が文書改竄?/アベノポリシーの危うさ(337)

学校法人・森友学園(大阪市)との国有地取引の際に財務省が作成した決裁文書について、契約当時の文書の内容と、昨年2月の問題発覚後に国会議員らに開示した文書の内容に違いがあることがわかった、と報道されている。

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 学園側との交渉についての記載や、「特例」などの文言が複数箇所でなくなったり、変わったりしている。複数の関係者によると、問題発覚後に書き換えられた疑いがあるという。
 内容が変わっているのは、2015~16年に学園と土地取引した際、同省近畿財務局の管財部門が局内の決裁を受けるために作った文書。1枚目に決裁の完了日や局幹部の決裁印が押され、2枚目以降に交渉経緯や取引の内容などが記されている。 朝日新聞は文書を確認。契約当時の文書と、国会議員らに開示した文書は起案日、決裁完了日、番号が同じで、ともに決裁印が押されている。契約当時の文書には学園とどのようなやり取りをしてきたのかを時系列で書いた部分や、学園の要請にどう対応したかを記述した部分があるが、開示文書ではそれらが項目ごとなくなったり、一部消えたりしている。
森友文書、問題発覚後に書き換えられた疑い 財務省の文書から「特例」などの文言消える

それにしても、闇に隠れていたことが次々と表面化している。
ひょっとすると、行政からの内部告発なのか?
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以下のような推測もある。
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元経産省の古賀茂明氏に『日本中枢の狂謀』講談社 (2017年5月)がある。
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まさにそんな雰囲気である。
権力は腐敗する、絶対的権力は絶対に腐敗する=Power tends to corrupt and absolute power corrupts absolutely.」というアクトン卿の言葉を連想する。

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2018年3月 2日 (金)

何のための「働き方改革」なのか(9)/日本の針路(384)

安倍首相が裁量労働制の今国会での審議を断念したことを受けて、経団連等の経済界からは「残念だ」という声が相次いだ。
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何のための「働き方改革」かが分かるというものだろう。
しかも、安倍首相は、過労死の遺族が審議を見守る中で、玉木雄一郎議員に質問の最中にヘラヘラ笑っていた。
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確かに、満州国を支配した岸信介の血だろう。
⇒2012年12月24日 (月)  エリート官僚としての岸信介/満州「国」論(13)

裁量労働制は断念に追い込んだが、次は高度プロフェッショナル制である。
⇒2018年3月 1日 (木)  何のための「働き方改革」なのか(8)/日本の針路(383)
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東京新聞3月2日

俗に「定額働かせ放題」制度とも言われる。
働く人間に焦点を合わせないと、制度改変がトンデモない悪い形で運用される可能性がある。

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2018年3月 1日 (木)

何のための「働き方改革」なのか(8)/日本の針路(383)

安倍首相が「働き方法案」の裁量労働制の部分を削除することにしたようだ。
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東京新聞3月1日

当たり前である。
しかい「高度プロフェッショナル制度」の創設は維持する方針だという。
「高度プロフェッショナル制度」とは何か?

専門職で年収の高い人を労働時間の規制の対象から外す新たな仕組み。年収1075万円以上のアナリストなどの専門職が対象。労働基準法は法定労働時間を超えて働かせる場合、割増賃金の支払いを義務づけているが、対象となる働き手は残業や深夜・休日労働をしても割増賃金が一切支払われなくなる。
高度プロフェッショナル制度

一見、結構な制度のようにも思える。
年収が高ければ、という気がする。
しかし、政府追及の支柱になっている上西充子法政大学教授は次のように警告している。Photo

安倍政権はあくまで企業の視点にたって、つまり「働き方」ではなく「働かせ方」であり、産業競争力重視ということだろう。
短期的には企業のメリットになっても長期的にはデメリットになって跳ね返ることは歴史の教訓である。
経済界も長期的視点を持つべきであろう。

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