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2018年2月17日 (土)

黒田続投と金融緩和の出口/日本の針路(374)

政府は16日午前、衆参両院の議院運営委員会理事会で、黒田東彦総裁を再任する人事案を提示した。
つまり、金融緩和路線の継続である。
しかしそれは是とすべきであろうか?
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東京新聞2月17日

直近の株式市場等は乱高下が著しいが、その背景に世界的な金余りがある。
⇒2018年2月 7日 (水) 世界を覆うカジノ資本主義現象/日本の針路(368)
⇒2018年2月 9日 (金) 世界を覆うカジノ資本主義現象(2)/日本の針路(369)

そして世界的に政府の債務残高が増大している。

 金融危機後の景気テコ入れを狙い、各国政府は財政のアクセルを強く踏んだ。お金をため込むばかりの企業・家計に代わる最大の使い手として振る舞い、マネーの奔流を勢いづかせた。
 減税や財政出動へ借金を重ねられた底流には中央銀行の金融緩和がある。中銀が大量の国債を買って金利を低く抑え、政府は資金繰りの心配から解放された。
 国際金融協会によると世界の政府部門が抱える負債は昨年9月末時点で63兆ドル(約6800兆円)とこの10年で倍増した。政府部門の負債は金融機関を上回る。世界全体の国内総生産(GDP)に対する政府債務の比率は、金融危機前の6割から9割に上昇した。
 そんな図式は米連邦準備理事会を先頭にした緩和縮小で幕引きに近づく。だが政府は大盤振る舞いをそう簡単にやめられない。自国中心の大衆迎合主義(ポピュリズム)が広がり、国民に不人気な政策を取りにくいからだ。
 「我々の輝く土地に新たな道路や橋、鉄道をつくる」。米国ではトランプ大統領が1月末の演説で1.5兆ドルを投じる「インフラ再興」を宣言した。米与野党幹部は連邦予算の歳出上限引き上げで合意。過去最大の約20兆ドルと、GDP比で100%超に膨らんだ連邦債務はさらに重くなる。
 米金利の先高観を引き金とした世界同時株安は、大盤振る舞いの方程式が崩れる恐れをのぞかせた。大衆人気を追って政府がどんどんカネを使うひずみは限界に近づきつつある。
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世界の政府債務10年で2倍 大規模緩和でひずみ拡大

黒田続投を決めた安倍政権は、「大衆迎合主義(ポピュリズム)」の典型と言えよう。
行きつく先はどうなるか?
真珠湾に始まる東亜・太平洋戦争の教訓を学ぼうとしていない政権は、同じ間違いを切り返すのであろうか。
⇒2017年8月15日 (火) 再び戦争体制に向かう「母國」/永続敗戦の構造(10)
⇒2016年8月15日 (月) 敗戦記念日の雑感/永続敗戦の構造(4)

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