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2017年12月19日 (火)

リニア不正は大疑獄に発展するか?/日本の針路(358)

リニア中央新幹線の建設工事をめぐる入札談合事件で、大林組が大手ゼネコン4社による受注調整を認めていることが19日、関係者への取材で分かった。
⇒2017年12月17日 (日): リニア建設工事利権と受発注疑惑(2)/アベノポリシーの危うさ(330)
⇒2017年12月11日 (月): リニア建設工事利権と受発注疑惑/アベノポリシーの危うさ(329)

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 ゼネコン業界関係者によると、業界では各社の受注希望工事が噂に上り、おおむねその通り受注しているという。
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 また「(発注者の)JR東海と近く、大阪で創業した会社だから西側の工事は取って当然と思われていた」(スーパーゼネコン幹部)とされる大林組は、品川駅南工区や西側の名古屋駅中央西工区、名城非常口を受注している。
 鹿島の幹部は「この程度の話で、なぜ特捜部が出てきて、こんなに大きな話になっているのか分からない」とも吐露する。
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 独禁法は談合といった不当な取引制限を禁じており、市場の競争を阻害していると判断された場合に適用される。発注者がJR東海のような民間企業であっても同じだ。リニア建設には、早期の全線開業のため約3兆円の財政投融資も投入されている。民間発注の事業ながら巨額の公的資金が入っていることも、特捜部は重視している。
リニア不正 「この程度でなぜ特捜」 甘い認識、談合決別宣言後も

関係者によると、大林組は特捜部などの調べに対し、JR東海が発注したリニア関連工事について、事前に他の大手ゼネコンと受注調整をしていたと談合を認める説明をしているという。

 4社の担当者が会合の場などで、受注を希望する工事を伝え合っていた。各工事の受注予定企業などをまとめた一覧表をもとに話し合いで受注を調整し、実質的に競争を制限したとみられる。
 JR東海が2015年以降発注したリニア関連工事22件のうち、7割近くにあたる15件を4社がほぼ均等に受注していた。難工事で工事費が1千億~数千億円規模と巨額になる品川駅(東京・港)や名古屋駅(名古屋市)、南アルプストンネル(山梨県―長野県)は4社がほぼ独占していた。
 4社のうち鹿島と清水建設については、特捜部が18日、公取委と連携して独禁法違反容疑で捜索している。大林組も偽計業務妨害容疑で捜索を受けている。
大林組がリニア談合認める 特捜部、大成建設も捜索

談合を最初に認めると罰が軽減されるという。
一種の司法取引と言えよう。
大手建設会社の「脱談合宣言」から10年余り経って、市場環境は当時と様変わりしている
。建設投資が急像する一方で、人手不足が深刻化しており、各社は合理化に苦慮しているが、談合が認められるべくもない。
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リニア「談合復活」は必然?

もちろん、未だ疑惑の全容は不明であるが、大きな疑獄に発展するような予感がする。
疑獄は、本来は、疑わしくて有罪か無罪か判決しにくい裁判事件をいうが、以下のような説明がある。

 昭和期から平成期に移る1980年代末から90年代初頭にかけて、財政政策の失政によるいわゆるバブル経済崩壊以降、日本社会は大きく変貌(へんぼう)、変質し、中国の古典に由来するいかめしく古い語感をもつ「疑獄」ということばはむしろ死語に近くなった。このことは、かならずしも疑獄の実質がなくなったという意味ではない。むしろそれは、半世紀もの間における、実質的な政権交代が絶無という日本の国家組織全体の制度疲労の結果として、構造汚職体制の定着とともに、政治、行政腐敗の日常化が進行し、大掛りな贈収賄事件でさえ政治問題化せず、疑獄という認識すらない「モラル・ハザード」(道徳観の欠如)の風潮が瀰漫(びまん)する堕落退廃した社会に陥っているのではないかとの危惧(きぐ)も指摘されるのである。
 その一例が、1999年(平成11)ころから全国的に続発する本来国家権力の行政作用と司法作用の第一線であるべき警察官の、驚くべき士気退廃や汚職、不正行為である。また、国家防衛の重責を担う防衛庁(現防衛省)による防衛庁背任汚職事件(1998)では、防衛施設庁トップの背任汚職を防衛庁自身が組織的な証拠隠しを行い、防衛庁長官の引責辞任にまで発展し、モラル・ハザードもここに極まったという事件を起こしている。
日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

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