安倍政権「羊頭狗肉」の5年/日本の針路(359)
第二次安倍内閣の発足は、2012年12月だった。
つまり満5年の長きにわたり政権を維持していたことは事実である。
首相自身は企業の業績改善や株価上昇といったプラス面を強調しているが、高株価は日銀の“異次元緩和”政策の中で進めるETF(上場投資信託)購入によって支えられていることは周知のことである。
その結果、下図のように日銀が実質的に上場企業の「大株主」となってしまっている。
日銀が「大株主」になる企業100社ランキング!
安定株主という見方もできようが、果たして資本主義の健全な姿と言えるだろうか?
一方、華々しく「すべての女性が輝く社会」を掲げて、女性活躍に力を入れてきたが、そちらの成果はどうか?
安倍政権にとって、がっかりさせられるような数字が先月、発表された。
ダボス会議で知られるスイスの財団「世界経 済フォーラム」が毎年公表している「男女平等度評価」のランキングだ。政治、経済、教育、 健康の4分野での女性の地位を分析、数値化し たもので、日本は144カ国中114位。前年 よりも順位を三つ下げ、主要7カ国(G7)で は最下位。1位アイスランド、2位ノルウェ ー、3位フィンランドで米国は49位、中国は 100位だった。
男女平等度評価 2013年 105位
14年 104位
15年 101位
16年 111位
17年 114位
(「世界経済フォーラム」調べ)
安倍政権の5年、厳しい国際評価 目先の「成果」強調するが…将来考えてる?
振り返ってみれば、選挙のスローガンと選挙後の施策の乖離が目立つ政権だった。
「秘密法」「安保法」「共謀罪」等、多くの国民の反対を押し切って強行してきた。
東京新聞12月26日
まるで、選挙に「勝てば官軍」であるかのようだ。
明治150年を機会に、「勝てば官軍」の発祥と帰結を検証すべきであろう。
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