加計疑惑(60)開校してどうなるか?/アベノポリシーの危うさ(319)
文科大臣が認可したので、岡山理科大獣医学部は4月に開校することになる。
しかし、設置審で問題にされてきた施設・設備の問題や外国人をかき集めると言う学生募集の問題以外に、肝心の教育する側についてはどうだろうか?
以下のような報道がある。
大学設置審の専門委員は林大臣に認可答申する直前まで、加計獣医学部の授業カリキュラムや実習の問題点を指摘し、改善を求めていた。
とりわけ深刻なのが、計画通り「教員」を確保できるかだ。獣医学部を持つ全国16大学の代表者でつくる「全国大学獣医学関係代表者協議会」会長の稲葉睦北海道大教授はJNNの取材で、学生80人に対して100人弱の教員がいる北海道大と、学生140人に対して約半分の75人の教員(予定)しかいない加計学園を比較し、〈75人で本当に(講義、実習を)やろうとしたら寝ていられないと思いますよ。先生がた〉と懸念を示していた。
そうしたら、ここにきて教員に就任予定だった帯広畜産大の教授が就任辞退の意向を示していると北海道新聞で報じられた。
加計学園は就業規則の定年を延長するなど必死に教員の頭数をかき集めた様子がうかがえるから、就任辞退が相次いだら大変だ。生徒だって履修どころじゃない。
注目は、この教授が北海道新聞の取材に「(就任意向の)最終確認は受けていない」と答えていることだ。文科省はHPで、大学・学部を新設する場合の「設置認可申請又は届出について」の質問例を公表。そこには「教員組織」について、こう記されているのだ。
早くも教授就任辞退者…加計獣医学部は深刻な先生不足も
林大臣が「問題ない」としているが、文科省は、申請又は届出の時点で教員組織等の計画が全て確定していることが必要だとしている。
形式的に開校したとしても、実質的な内容があるのか疑問である。
特に15日の衆院文部科学委員会の審議でも、閣議決定をしている「石破4条件」が、いつ充足しているち確認されたのか、曖昧なままだった。
加計疑惑は、安倍政治の象徴である。
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