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2017年10月14日 (土)

加計疑惑(55)加戸発言の評価/アベノポリシーの危うさ(306)

10月8日の党首討論会で安倍晋三首相は、加計学園問題を追及されて朝日新聞を例にマスコミ批判を展開した。
首相は「朝日新聞は、加戸守行前愛媛県知事や八田達夫・国家戦略特区ワーキンググループ座長の報道を しておられない」などと発言して、朝日新聞などが推進派の発言を報道していないと指摘したのだ。

さっそく朝日新聞社は、次のように反論した。

 朝日新聞(東京本社発行の最終版)は、閉会中審査での八田氏の発言につい て、7月25日付の朝刊で獣医学部新設の決定プロセスを「一点の曇りもない」 とした答弁や、「不公平な行政が正された」とする見解を掲載した。また、こう した国会での発言も含め、八田氏に単独取材した今年3月下旬以降に10回以 上、八田氏の発言や内閣府のホームページで公表された見解などを掲載してき た。
 加戸氏については、閉会中審査が開かれた翌日の7月11日と25日付の朝刊 で、国会でのやりとりの詳細を伝える記事で見出しを立てて報じたり、総合2面 の「時時刻刻」の中で発言を引用したりしている。
【党首討論】安倍首相の朝日批判、朝日新聞社が反論!「加計学園側の発言を10回以上も紙面掲載」

まあ、取り上げているかいないかと言えば、取り上げているといって良いだろう。
安倍首相の言いたいことは、取り上げ方の問題と思われる。
八田達夫氏らの特区WGが、「すべてオープン」「一点の曇りもない」と胸を張った内実については既に触れた。
⇒2017年8月13日 (日):加計疑惑(45)特区WGのいかがわしさ(2)/アベノポリシーの危うさ(276)

ここでは加戸氏の発言について考えてみよう。
首相の発言はおそらく以下のようなことだろう。

加戸守行前愛媛県知事が国会で重大な証言を行い、ネット上では日本中の国民から納得したという声があがった。しかし一部マスコミは証言を隠蔽し、わざと放送しないようにした。
Photo
加戸守行の重大証言を報じなかった5つの大罪メディア

×印のメディアは、加戸発言を故意に報じなかったと言っているのである。
ちなみに×印が付いているのは、電波ではNHKよテレビ東京、新聞では朝日、毎日、日経である。
いわゆるネトウヨは鬼の首を取ったような勢いで指摘しており、おそらく安倍首相も彼らの発言に力を得ているのではないか。
彼らの主張したい点をピックアップすれば以下のようになるのだろう。

加計学園は12年間、正当に努力していたので選ばれて当たり前。獣医学部新設の必要性に共感し、昔から粘り強く提案していたのは加計学園だけだった。これは贔屓などという話ではなく正当な評価である。だから安倍首相が加計学園をエコ贔屓したというのは難癖に等しい。

そうだろうか?
加戸氏と安倍氏は、愛媛県と国という立場の違いがある。
「(他は拒んだのに)加計学園だけが手を上げてくれた。だから愛媛県が加計学園を選んだのは正当だ。」というのは正しい。
しかし、問われているのは 「国が加計学園を選んだのは正当なのか?」である。
「加計学園だけでなく京都産業大も応募したかったにもかかわらず、加計学園だけ応募できるように、「広域」という条件を付けて、京都産業大を応募資格の点で排除した」のである。
⇒2017年5月28日 (日):加計疑惑(7)京産大排除の論理/アベノポリシーの危うさ(218)

これを、制度を歪め、行政を歪めたと言っているのである。
安倍首相は、「丁寧に説明する」と言いながら、国会を冒頭解散した。
しかも「共産党の小池氏が解散しろと言ったから、解散したのだ」などと開き直っている。
小池氏は「冒頭解散しろ」などとは言っていない。
説明できないし、説明する気もないことは明らかである。

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