子どもの自殺を防ぎたい/日本の針路(327)
昔は9月1日から一斉に2学期が始まったが、最近は前期・後期の二学期制などにする学校も増えて、8月中に学校が始まるところも多いようだ。
しかし長い夏休みが明けると、いじめや友人とのトラブルなどに悩む生徒の自殺が多いと言われる。
子どもたちに「死なないで」などと呼びかける団体や著名人のメッセージが、8月31日から9月1日にかけて、ネット上で広がった。
8月30日から、夏休み明けの「駆け込み居場所」を開いたフリースクール「東京シューレ」(東京都)は1日午前1時前、ツイッターで「〈このまま夏休みだったらいいのにな、学校のことを考えるとつらくなってしまうあなたへ〉学校はつらいけど、行かないのも不安になる。どうしたらいいのかわからない気持ちを教えて下さい」と呼びかけた。
昨夏は「学校に行くことは義務じゃない」という動画を動画投稿サイト「ユーチューブ」にアップ。今夏は、動画製作にかかわった仲間たちの言葉を改めて発信した。「学校へ行かないという選択をしている、または考えているあなたはおかしくない。なぜなら学校に行くことは義務じゃないから」などとしている。
また31日夜、10代の悩みを特集したNHKの番組「ハートネットTV+ 生きるためのテレビ #8月31日の夜に。」に出演したタレントの中川翔子さんは番組前、「絶対に、死なないで。生きて。」などとツイートで発信。憲法学者の木村草太さんも31日、こうツイートした。「『学校が嫌で家が逃げ場になる子』と『家が嫌で学校が逃げ場になる子』と『学校も家も嫌で町を徘徊(はいかい)する子』のことを考えて、すべての人にもう一つ、二つ、安全な逃げ場がほしいと思う」
林芳正・文部科学相は1日の会見で、子どもたちに向けて「もし悩み苦しんでいたとしても、決してあなたはひとりぼっちではない。誰にでもいいので悩みを話してほしい。誰かがきっと助けてくれます」と述べ、文科省による24時間対応の電話相談(0120・0・78310)などの利用を呼びかけた。
「絶対に死なないで」 自殺多い9月1日、著名人ら訴え
また、上野動物園は、「逃げ場がないのなら、動物園へいらっしゃい」とツイートした。
東京新聞9月1日
東京新聞は、朝刊コラム「筆洗」でも、辻征夫さんの詩を引いて「行きたくない」という不登校が「生きたくない」にならないようにしようと書いている。
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