サン=テグジュベリ『星の王子さま』/私撰アンソロジー(49)
サハラ砂漠に不時着した飛行機の操縦士が、砂漠で一人の男の子(星の王子さま)に出会う。
王子さまは操縦士に、自分が生まれた星のことや、色々な星を旅したときの話をする。
2人は8日間一緒に過ごし、絆を深める。
Wikipedia:サン=テグジュベリから引用する。
1926年、26歳で作家として本格的にデビューし、寡作ながら以後、自分の飛行士としての体験に基づいた作品を発表。著作は世界中で読まれ、有名パイロットの仲間入りをしたが、仲間のパイロットの間では反感も強かったという。後に敵となるドイツ空軍にも信奉者はおり、サン=テグジュペリが所属する部隊とは戦いたくないと語った兵士もいたという。1939年9月4日、第二次世界大戦で召集され、トゥールーズで飛行教官を務めた。前線への転属を希望したサン=テグジュペリは、伝手を頼り、周囲の反対を押し切る形で転属を実現させる。
・・・・・・
大戦中、亡命先のニューヨークから、自ら志願して再度の実戦勤務で北アフリカ戦線へ赴き、1943年6月に原隊である II/33 部隊(偵察飛行隊)に着任する。新鋭機に対する訓練期間を経て実戦配置されたが、その直後に着陸失敗による機体破損事故を起こし、1943年8月に飛行禁止処分(事実上の除隊処分)を受けてしまう。必死の尽力により復帰を果たすと、爆撃機副操縦士としての着任命令(I/22部隊)を無視する形で、1944年5月、サルデーニャ島アルゲーロ基地に進出していたII/33部隊に戻った。部隊は後にコルシカ島に進出。1944年7月31日、フランス内陸部グルノーブル、シャンベリー、アヌシーを写真偵察のため、ロッキード F-5B(P-38の偵察型)を駆ってボルゴ飛行場から単機で出撃後、地中海上空で行方不明となる。
掲出部分は、「大切なことは、目に見えない……」というフレーズで有名である。
「見える化」という奇妙な言葉が使われているが、人間の情報伝達のほとんどが視覚情報であるから、「目に見えない」ものも、それを「見える」ようにすることも重要だということだろう。
『星の王子さま』は1943年4月に出版された。
子供にも大人にも、それぞれの読み方が可能だろう。
読者に応じた読み方をされるものが古典になる。
また、「使った時間が長ければ長いほど、大切な存在」は、経済学の労働価値説の表現であろうか。
Wikipedia:労働価値説は以下のように説明している。
労働価値説(ろうどうかちせつ、labour theory of value)とは、人間の労働が価値を生み、労働が商品の価値を決めるという理論。アダム・スミス、デヴィッド・リカードを中心とする古典派経済学の基本理論として発展し、カール・マルクスに受け継がれた。
図で示せば以下のようである。
人間機械と失業 第三次産業革命からみた社会・経済論
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