加計疑惑(42)特区WGのいかがわしさ/アベノポリシーの危うさ(272)
現役の灘高生と思われるTomoaki Kitaguchi(北口)氏の「加計疑惑は、特区WGが規制緩和の実績作りのために、安倍首相への「忖度」が働くことを見越して、加計学園を押し込んだ」という推測は実に興味深い。
⇒2017年8月 2日 (水):加計疑惑(41)灘高生による特区WG主導説/アベノポリシーわの危うさ(268)
その傍証(?)となる事実が報道されている。
国家戦略特区ワーキンググループ(WG、八田達夫座長)が2015年6月、獣医学部の新設提案について愛媛県と同県今治市からヒアリングした際、内閣府が公表した議事要旨の出席者に記載のない学校法人・加計(かけ)学園の幹部が同席していたことが分かったのだ。
ヒアリングには、加計学園系列の千葉科学大の吉川泰弘教授(現・加計学園新学部設置準備室長)らが出席した。政府側、提案者側双方の出席者が朝日新聞の取材に認めた。
内閣府が今年3月になってホームページで公表した7ページの議事要旨には、ヒアリングの出席者として八田座長ら計12人が記載され、提案者側は愛媛県の地域振興局長、今治市の企画課長ら3人。吉川氏らの名前はない。
複数の出席者によると、吉川氏はヒアリングの場で、既存の大学の獣医学教育では、獣医師の新たなニーズを満たしていないなどと述べたという。政府側の委員からは教員確保の見通しなどの質問があり、吉川氏が答えたという。
特区WGのヒアリングは非公開で、議事内容はまず、会合後速やかに作られる「議事要旨」で公表される。議事要旨は概要版で、すべてのやりとりが記載されたものではない。議事の詳細が分かる「議事録」の公表はヒアリングから4年後と決められている。
加計学園幹部が特区会議に出席していた→議事要旨には記載なし
WGに民間議員である竹中平蔵氏は、学者としての顔と人材派遣のパソナグループの取締役会長としての顔がある。
つまり、規制緩和の利害関係者のど真ん中にいるのである。
Wikipedia
WG会議を巡っては、特定企業の利益になるように議論が誘導されているのではないかとの疑惑が、以前からあった。
「昨年7月、神奈川県の特区で規制緩和された家事支援外国人受入事業について、大手人材派遣会社のパソナが事業者として認定された。諮問会議の民間議員の一人である竹中平蔵氏(東洋大教授)はパソナグループの会長。審査する側が仕事を受注したわけだから、審議の公平性が保てない」(野党議員)
これだけではない。農業分野で特区に指定された兵庫県養父(やぶ)市では、竹中氏が社外取締役を務めるオリックスの子会社「オリックス農業」が参入した。自民党議員からも「学者の肩書を使って特区でビジネスをしている」と批判の声がある。
農林水産委員会などに所属する宮崎岳志衆院議員(民進党)は、竹中氏が主張する農業分野での外国人労働者の受け入れが、人材派遣業界の利益につながりかねないと指摘する。
民間議員・竹中平蔵氏に“退場勧告” 戦略特区に利益誘導批判
もし、最近首相が多用する「李下に冠を正さず」を履行するならば、こういう人物を排除すべきだろう。
⇒2017年3月14日 (火):森友疑惑(21)加計学園の李下の冠/アベノポリシーの危うさ(156)
2015年4月2日、愛媛県今治市の職員2人が「獣医師養成系大学の設置に関する協議」のために首相官邸を訪問している。
面会したのは 経済産業省出身の柳瀬唯夫首相秘書官(当時)だったというが、当の柳瀬氏は「記憶がない」の一点張りである。
「実は、問題となっている訪問には、複数の加計学園幹部が同行していたのです。加計学園側から今治市に連絡が行き、官邸訪問が実現したようだ。当時はまだ国家戦略特区の枠組みがどうなるかもわからない段階。首相秘書官から『準備、計画はどうなのか』『しっかりやってもらわないと困る』という趣旨の話があった。最初から『加計ありき』を疑わせるような訪問で、萩生田(光一前官房副長官)、柳瀬両氏が国会で頑なに資料、記憶がないと言い張ったのは、詳細を明かせば、それが一目瞭然でバレてしまうからではないのか」
・・・・・・
「面会のため一行が官邸内に入ると、下村博文文部科学相(当時)もやってきて言葉を交わしたそうです。『やあ、加計さん。しっかりやってくれよ』というような話も出たと聞いています」
当日の首相動静を確認すると、下村氏は15時35分から57分まで、山中伸一文科事務次官(当時)とともに官邸で安倍首相と面会している。一方、今治市の記録では職員らが官邸を訪問したのは15時から16時半までで、確かに官邸内にいた時間は重なる。
下村氏といえば、後援会の「博友会」が13年と14年に加計学園の山中一郎秘書室長(当時)から計200万円分のパーティー券代を受け取りながら、政治資金収支報告書に記載していなかった疑惑が浮上したのは記憶に新しい(下村氏は違法性を否定)。
速報 安倍政権が隠蔽した加計学園幹部、首相秘書官、今治市の”謀議” 官邸で特区申請前に
政府はこれまで、官邸の入館記録が破棄されたなどとして面会の詳細について答えていないが、都合の悪いことは記録を破棄している。
一点の曇りもないのならば、隠すことはないはずなのに。
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コメント
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投稿: ireneou1 | 2017年8月 8日 (火) 09時10分