改造内閣(2)辞めれば当事者ではないのか?/アベノポリシーの危うさ(273)
陸自日報隠蔽問題の主役・稲田朋美元防衛相は、野党の閉会中審査への出席要求に応えなかった。
野党は稲田元防衛相の参考人招致が与党の反対によって実現しなかったことに関し、「安倍政権による事実上の説明拒否だ」と一斉に批判を強めた。
さらなる閉会中審査開催に加え、臨時国会の早期召集を引き続き要求し、追及を強める構えだ。
閉会中審査の焦点は、陸自内に残っていた日報を非公表とした経緯に、稲田元防衛相が関与していたかである。
小野寺五典防衛相は9日、省内で日報問題について「防衛省・自衛隊のガバナンスに対する信頼を損ない、隊員の士気を低下させかねない点で極めて重大で深刻だ」と改めて強調した。
稲田氏は自身の関与について、今年2月13日と15日に岡部俊哉前陸上幕僚長ら陸自幹部と会議で同席したことは認めているが、陸自の日報について報告を受けたことは否定している。特別防衛監察の結果は「日報データの存在について何らかの発言があった可能性は否定できない」とする。
稲田氏が非公表方針を決定・了承した事実については「なかった」と明記したが、文民統制の点からも重要な「関与の有無」は解明されていない。
仮に稲田氏が報告を受けていなければ、非開示決定という重要判断に関与していないことになり、省内を統率できていない証しとなる。報告を受けていれば、隠蔽(いんぺい)を主導したことにもなる。陸自からは稲田氏の関与を指摘する証言が相次ぎ、自衛隊という実力組織に対する文民統制が機能していないことが露呈した。
稲田氏の関与焦点 10日に閉会中審査
誰が見ても心証は限りなく「不透明に近いブラック」である。
稲田氏が自分の言動に「一点の曇りもない」のならば、出席して丁寧な説明を行う絶好のチャンスであるはずだ。
それを積極的に説明するのではなく、逃げているということは、黒の濃度を増すだけである。
自民党の国会対策委員長だった竹下亘総務会長は先月末、「稲田氏は辞任という一番重い責任の取り方をした。辞任した大臣を国会に呼び出すことはやってはいけないと判断した」と拒んだ。
訳の分からない説明だ。
「一番重い責任の取り方をした」というのは、非を認めたという意味か?
「辞任した大臣を国会に呼び出すことはやってはいけない」というのならば、議員や民間人ならば可ということか?
こんな理由で招致を拒否していたら、失われた防衛省・自衛隊のガバナンスに対する信頼を回復はできない。
いくら人心一新と言ってみても、不信感が募るだけである。
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