加計疑惑(31)忖度が首相を追い込む皮肉/アベノポリシーの危うさ(252)
前川前文科事務次官の参考人招致があった。
疑惑の中核と目される人物が出席しないのだから、当然のことながら、霧は立ちこめたままである。
東京新聞7月11日
日経新聞社説も「与野党は関係者をさらに国会に招致し、事実の解明に向けた努⼒
を続けるべきだ。」と書いているが、上図に載っている人たちは、疑惑解明のためにも自ら進んで国会の審議に出席するべきだ。
問題の本質の一端は、首相周辺の過剰な忖度にある。
「総理のご意向」と記された文書が、意向に反するのか?
もし、意向に反するものならば、間違った「忖度」だったのだから、首相はやり直しを指示すればいいのだ。
やり直しの指示がないということは、意向通りだということである。
竹下自民党国対委員長は、都議選の前に、閉会中審査について、「都議選の結果を見て考える」と言っていた。
意味不明ではあるが、都議選の結果の自民党の惨敗を受けて閉会中審査に応じたことを見れば、勝っていれば、あるいはそこそこの敗北であれば、閉会中審査に応じないつもりだったのだろう。
その竹下氏は、閉会中審査を踏まえ、民進党など野党が求める安倍晋三首相出席の予算委員会開催に否定的な考えを示した。
「野党の質問は『言った』『言わなかった』というレベルにとどまり、何も新しいことは出てこなかった。これで予算委を開く必要があるのか。このレベルの議論だったら国会ではなく、別のところでやればいいだけの話だ」と述べた。国会内で記者団に語った。
自民・竹下亘国対委員長、加計問題めぐる安倍晋三首相入りの予算委員会開催に否定的
もはや喜劇的と言うしかない。
首相の外遊中に日程を設定し、疑惑の中核を呼ばないで、「何も新しいことは出てこなかった」とは、語るに落ちている。
新しいことが出ないように必死であるのは、夫子自身なのは明らかである。
「関係者をさらに国会に招致し、事実の解明に向けた努⼒を続けるべき」と思っているのが、日経新聞だけでなく、国民の大勢だと言うことがまだ理解できないのであろうか。
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コメント
世論調査の「安倍内閣を支持しない」率が高まるほどに、このブログの存在意義がなくなっていく皮肉(笑)
投稿: | 2017年7月13日 (木) 22時15分