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2017年6月21日 (水)

アベ友・山口敬之氏の超弩級疑惑(4)/アベノポリシーの危うさ(239)

安倍ヨイショの山口敬之氏のレイプ事件は、この内閣の本質の一面を照射するものであろう。
事件の経緯を、改めて「週刊新潮」6月8日号から引用しておこう。
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この時系列を見ると、事件後、被害者の詩織さんは警察に相談に行き、警察は防犯カメラで確認をした。
その1週間後に、山口氏はTBSワシントン支局長を解任されている。
さらに1週間後、告訴状が受理されたが、約40日後、逮捕状執行が取り消しになっている。

逮捕状実務に詳しい若狭勝氏は、次のように言う。

この種の犯罪で、所轄警察署が入手した逮捕状につき、警視庁本部刑事部長がその逮捕状の執行をストップすることは通常絶対にあり得ない。
裁判官の判断は何だったのか。そもそも、裁判官は、逮捕する理由も相当ではなく、逮捕の必要もない、ひいては、逮捕するに適さない案件に逮捕状を発付したということなのか。
若狭勝議員(元東京地検特捜部副部長)が断言!「元TBS記者山口敬之氏レイプ疑惑、警視庁本部刑事部長がその逮捕状の執行をストップすることは通常絶対にあり得ない」

あり得ないことの連続である。
いかに法治がないがしろにされているかと言うことであろう。
そして、「通常絶対にあり得ない」逮捕状執行取り消しから約1年後、ヨイショ本『総理』が発売され、さらに半年後に第2弾のヨイショ本が発売されている。
つまり、あたかも逮捕状取り消しの御礼の如くである。

法治がないがしろされていることは、「閣議決定の私物化」でも分かる。
安倍首相の夫人昭惠氏が公人か私人か問題になった。
⇒2017年3月 4日 (土):森友疑惑(12)総理夫人は私人か公人か/アベノポリシーの危うさ(146)

これに対し、政府は3月14日、「公人ではなく私人であると認識している」との答弁書を閣議決定した。
閣議決定してもらう「私人」というのも論理矛盾であるが、その後明らかになりつつあることは、私人の域を遙かに超えていると言わざるを得ない。
⇒2017年4月 9日 (日):森友疑惑(43)昭惠夫人の壮大な勘違い/アベノポリシーの危うさ(180)
⇒2017年4月 5日 (水):加計疑惑(1)昭恵夫人の関与/アベノポリシーの危うさ(177)
⇒2017年3月25日 (土):森友疑惑(32)焦点となった昭惠夫人/アベノポリシーの危うさ(167)
⇒⇒2017年3月24日 (金):森友疑惑(31)「藪の中」は解明されたか?/アベノポリシーの危うさ(166)
⇒2017年3月18日 (土):森友疑惑(25)昭惠夫人の役割/アベノポリシーの危うさ(160)

公人と認めてしまうと、首相との一体性を認めることになると考えたのだろうが、ムリにムリを重ねた結果、「閣議決定」そのものの権威性を地に落とした。
その後、昭恵夫人付の公務員は5人いることが分かった。
その内の2人は首相官邸に常駐しており、森友との連絡を担当した谷査恵子氏もその一人だった。
170411
東京新聞4月11日

このように体制が膨れたのも、安倍首相が「女性が輝く社会」などというスローガンを打ち出し、それに夫人を利用すると共に、夫人もそれに乗ったからである。
空疎なスローガンを打ち上げただけの、後は野となれ山となれ、がこの政権の本質なのは、「魂の殺人」とも言われるレイプ犯を放免させたことに現れている。

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投稿: wadeul1 | 2017年6月22日 (木) 03時21分

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