« 2017年5月 | トップページ

2017年6月

2017年6月28日 (水)

自衛隊を私物視する愚かな稲田防衛相/アベノポリシーの危うさ(245)

稲田朋美防衛相が大臣の適格性を欠いていることについては、何度も指摘してきた。
⇒2016年10月16日 (日):稲田防衛大臣の資質と適性/人間の理解(18)
⇒2016年11月21日 (月):不適格大臣列伝(3)・稲田朋美防衛相/アベノポリシーの危うさ(107)
2016年12月 4日 (日):不適格大臣列伝(4)・稲田朋美防衛相-2/アベノポリシーの危うさ(111)
⇒2017年1月 5日 (木):不適格大臣列伝(6)・稲田朋美防衛相-3/アベノポリシーの危うさ(120)
⇒2017年2月 8日 (水):不適格大臣列伝(11)稲田朋美防衛相(4)/アベノポリシーの危うさ(130)
⇒2017年2月10日 (金):不適格大臣列伝(13)稲田朋美防衛相(5)/アベノポリシーの危うさ(132)
⇒2017年2月19日 (日):不適格大臣列伝(15)稲田朋美防衛相(6)/アベノポリシーの危うさ(134)

Ws000000_2
稲田氏発言「何を馬鹿なことを…」嘆く自民、攻める他党

早めに更迭しなかったツケが、都議選という大事な時に回ってきた。

 即刻、辞任すべきだ。またトンデモ発言が飛び出した。稲田朋美防衛相(58)が27日、東京・板橋区で行った都議選の自民党候補者の応援演説で「防衛省・自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と訴えた。
 自衛隊法61条は、選挙権行使以外の自衛隊の政治的行為を制限している。稲田大臣の発言は、防衛省・自衛隊が組織を挙げて特定の候補者を応援していると受け止められかねず、自衛隊法に抵触する可能性もある。
 野党は早速、「行政の完全な私物化だ」(小川敏夫・民進党参院議員)、「自衛隊を政治的に利用、選挙で私物化するもので看過できない。即刻辞任すべきだ」(蓮舫・民進党代表)と徹底批判を展開。現職の自衛隊員からも落胆と怒りの声が上がっている。
 そんな状況に慌てた稲田大臣は昨夜に引き続き、28日の朝も「誤解を招きかねない発言だ。撤回したい」と神妙な面持ちで表明したが、最後まで謝罪はせず。大臣辞任も否定した。蓮舫代表はけさ、改めて「自ら引くか、安倍首相が任命責任を痛感して罷免するか、これしか選択肢はない」と指摘。
 さすがに、自民党内からも「あの発言はアウトだ」と批判が噴出している
稲田大臣“違法発言”を慌てて撤回 「自衛隊としてお願い」

稲田氏および首相周辺は、「撤回したから、問題ない」と思っているようだ。
下村博文 ・ 自民党幹事長 代行〈 東京都連会長〉は次のように言った。

  実際に自衛隊とか防衛省に選挙応援をお願 いするわけじゃないし、もちろんそういう 風にはならない。それくらいみんなで応援 しますよ、と漠としたイメージで言われたんだと思う。選挙の応援に来て、サービス 的な発言という風に思われたんじゃないか と思うが、これで辞任となったら続けられ る人は、誰もいなくなるんじゃないか。
稲田氏発言「イメージで言われたんだと」 自民・下村氏

憲法第15条2項は「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と規定する。
公職選挙法は第136条の2で公務員の地位を利用した選挙運動を禁止し、自衛隊員は自衛隊法第61条によって、選挙権の行使を除く政治的行為が制限されている。
稲田氏の発言はこれらの規定に抵触するものである。
当然、任命責任が問われることになろう。

稲田氏擁護が大間違いだということが、間もなく分かるだろう。
有権者をなめるのもいい加減にせよ。
自分のお気に入り(思想・信条が近い)という理由で重用すると、肝心な局面でしくじることになるのだ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年6月27日 (火)

原子力事業で破滅の危機の東芝(8)2部降格と半導体事業の行方/ブランド・企業論(67)

東京証券取引所は23日、経営再建中の東芝の株式について、8月1日付で東証1部から2部に降格させると発表した。
今年3月末時点で、負債が資産を上回る債務超過の状態にあったことを東証が確認したためであり、予測はされていたが、「とうとう」という感慨新たである。

 東芝は23日、2017年3月期の決算内容を記した有価証券報告書(有報)の提出期限の延長を関東財務局に申請し承認を受けたと発表した。新しい期限は8月10日。半導体メモリー事業の売却交渉で官民ファンドの産業革新機構などを優先交渉先に決めたばかりだが、その一方で有報提出は先送りせざるを得ないといった綱渡りの運営が続いている。
 綱川智社長は東芝本社(東京・港)で会見を開いた。冒頭、有報の提出期限の延長などについて説明し「株主など利害関係者に多大な心配をおかけすることをおわびします」と謝罪した。15年春の会計不祥事発覚以降、有報の期限を延期するのは今回で5回目だ。
 提出期限延長の主因は、3月下旬に法的整理に踏み切った米原子力事業会社のウエスチングハウス(WH)。WHは米連邦破産法11条の破綻手続きに入っているが、再生計画が固まるのは7月末がめどとなる。これに伴い決算や監査手続きの完了に時間がかかるほか、米国の原子力発電所建設プロジェクトの工事損失引当金について損失の認識時期が適切だったかどうかの確認も進めている。
 監査法人のPwCあらたとは見解の対立が続いているが、協議を継続し、新しい有報提出期限までに「適正意見」の獲得を目指す。
東芝社長、日米韓連合と基本合意「28日までに可能」 

東芝の失敗は、国策と一体化した原発事業への執着にある。
「週刊エコノミスト」6月20日号に、以下のような図が載っている。
Img_1882

その国策の推進者が現在の政権を支えているのだ。
政権を変えないと、10年後には日本全体が東芝化する蓋然性が高いと言えよう。

半導体メモリーの売却について東芝は革新機構と日本政策投資銀行、米投資ファンドのベインキャピタルの連合を優先交渉先に選んだ。
しかし、協業先の米ウエスタンデジタル(WD)が売却に反対の姿勢で法的手段にも出ており、前途は不透明だ。
1706222_2
東京新聞6月22日

半導体メモリーの売却についても、国を「忖度」するようでは、東芝は所詮、その程度の会社、ということになる。
残念であるが、そんな会社にイノベーションは期待できないだろう。
東芝が上場を維持するとしても、ウリという判断だろう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年6月26日 (月)

加計疑惑(26)獣医学部を全国に??/アベノポリシーの危うさ(244)

安倍首相は24日の神戸市での講演で、学校法人「加計学園」の愛媛県今治市での獣医学部新設計画に関し、「今治市だけに限定する必要はなく、速やかに全国展開を目指したい。意欲のある所にはどんどん獣医師学部の新設を認めていく」と述べた。
1706252
東京新聞6月25日

獣医学部新設が国家戦略特区で今治市に限定されたことにより、「加計学園に利益誘導した」という批判を意識してだろうが、まったく幼児的な発想としか言いようがない。
そもそも国家戦略特区という制度は何のためか?
血迷った挙句、自分の言っていることが分からなくなっているようだ。

全国に認めるならば、特区ではない。
批判をかわそうとする意識が強すぎて、判断力を失っているのであろう。
それで強引に改憲も行おうというのだから危なっかしいことこの上ない。

獣医師の増大が必要なのか?
少なくとも獣医師会はそうは言っていない。
⇒2017年6月24日 (土):加計疑惑(25)安倍虚言を獣医師会が証言/アベノポリシーの危うさ(242)

菅官房長官を動揺させて時の人になった感のある望月衣塑子記者。
⇒2017年6月18日 (日):加計疑惑(22)「焼きが回った?」菅官房長官/アベノポリシーの危うさ(236)
その望月記者は次のようにツイートしている。Ws000009

獣医師会の発言が、既得権益擁護であると言うのならば、獣医師需給の見通しなどの根拠を示さなければなるまい。
「空・雨・傘」のフレームである。
⇒2017年6月20日 (火):加計疑惑(23)萩生田新証拠と文科省の逆襲?/アベノポリシーの危うさ(238)

「空・雨・傘」は、「おでんモデル」と称する下図でも表現されている。
Photo
Ws000008
主張と事実と論拠(おでんモデル)

こんな幼児的な発想の人間が国政のトップになるのは、選挙制度の問題だろうか。
だとしたら見直すことも必要だろう。
私は中選挙区制がベターのように思う。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2017年6月25日 (日)

アベフレンドとアベチルドレン/アベノポリシーの危うさ(243)

朝からテレビが不愉快な女性の金切り声を流している。
豊田由美子という代議士が、秘書に浴びせている声だ。
発売中の「週刊新潮」6月29日号に掲載されている。
Img_1880

豊田氏は、「アベチルドレン」と称される当選2回目の代議士だが、問題を起こす人間が多い。
Photo_2
安倍チルドレンの面々。なぜ、親分に似るのか

揃いも揃って、「ゲスの極み」である。
親分に似るのか、自分に似ている人間を擁立した結果か?
豊田氏は、東大卒の厚労省官僚という履歴だが、どういう志を持って厚労省に入り、政治家になったのだろうか?

それにしても、安倍首相の取り巻きには、ろくな人間がいない。
その中で王様になっている滑稽さに普通は耐えれないだろう。
佐藤正明さんのマンガが秀逸。
Photo_3
東京新聞政治部

豊田氏は、離党して「けじめ」をつけるそうだが、離党すれば解決するものではないことは言うまでもない。
1706242
東京新聞6月24日

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年6月24日 (土)

加計疑惑(25)安倍虚言を獣医師会が証言/アベノポリシーの危うさ(242)

加計学園の獣医学部開設をめぐる問題で安倍首相の答弁の矛盾、というよりも虚言、が当の獣医師会の証言で明らかになった。
「広域的に獣医学部が存在しない地域(空白地域)に限って新設を認める」とする政府の規制緩和について、首相は「(日本)獣医師会の意見に配慮した」と説明したが、日本獣医師会は次のように言っているのだ。

 内閣府が示した開設の条件について、日本獣 医師会が「加計学園ありきで出てきた文言ではないか」と主張した。
 日本獣医師会・北村直人顧問「ある面では青天の霹靂。加計ありきでこの文言が出てき たなと」
 加計学園の獣医学部開設をめぐっては、内閣府が、「広域的に獣医師系養成大学等のな い地域に限る」ことを開設の条件として付け加えたことが、加計学園側に有利に働いたの ではないかと指摘されている。
 政府は日本獣医師会の要請で、文言を加えたと説明しているが、22日の会見をした蔵 内会長は「この文言が付け加わった11月より前に要請したことはない」と話した。また 日本獣医師会は、「獣医学部の新設はこれまでの国際水準の獣医学教育の充実に向けた取 り組みに逆行するもの」と厳しく指摘した。
Ws000005_2
日本獣医師会「加計ありきで出てきた文言」

獣医学部の新設に対して、獣医師会は2014年に「教員の争奪を激化させ、獣医学教育改善の努力に逆行する」などとして反対を決議した。

 獣医師会の蔵内勇夫会長は今年1月30日付のメールマガジンで、新設が決まってからも政府に要請活動を重ねた経緯を説明。「できれば獣医学部新設決定の撤回、これが不可能な場合でもせめて1校のみとするよう奔走した」と振り返り、新設を認めた結論については「余りにも早すぎる矛盾だらけの決定」と不満を述べている。
安倍首相答弁、目立つ矛盾 獣医師会反論も

しかし、政府の国家戦略特区諮問会議は2016年111月、獣医学部の新設について空白地域に限り新設を認めることを決め、内閣府と文科省は今年1月4日、「1校に限り」認めるとする告示を出した。

加計学園の認可は、岩盤規制に穴を開けるものなのか?
それとも「腹心の友」に対する便宜供与なのか?
政府の説明だけで納得しているのは、安倍同調者だけであろう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年6月23日 (金)

森友疑惑(52)「悪い奴」の真打は誰か?/アベノポリシーの危うさ(241)

19日夜、大阪地検特捜部が学校法人森友学園の強制捜査に乗り出した。
Ws000004
森友学園 強制捜査 「寄付者リスト」入手 昭恵氏からとされる百万円、平沼赳夫議員の名も

果たして、森友疑惑は解明に向けて動き出すのであろうか?
疑惑の本筋は何か?
瑞穂の國記念小学院(旧安倍晋三記念小学校)の用地が、不当に安く払い下げられたのではないか、という疑惑である。
今回の強制捜査の補助金不正受給などは、言ってみれば枝葉である。
やはり国策調査ということになるのだろう。

 それは、強制捜査のタイミングを見ても明らかだ。大阪地検特捜部が籠池泰典前理事長の自宅や塚本幼稚園などを捜索したのは、19日午後7時頃。これは、通常国会閉幕を受けた安倍首相による記者会見が始まってわずか1時間後だ。どう見ても、官邸を忖度、配慮したとしか思えないだろう。
 いや、タイミングよりもっと怪しいのは、その捜索の容疑だ。今回の捜索は、小学校建設費をめぐる補助金適正化法違反容疑と、大阪府が告訴していた幼稚園従業員などをめぐる補助金不正受給の詐欺容疑で行われた。そう。そこには「国有地払い下げ」にかんする容疑がすっぽり抜けおちているのだ。
 財務省近畿財務局が不動産鑑定評価額9億5600万円の国有地をわずか1億3400万円で森友学園に売却し、しかも、条件面でもさまざまな優遇をしていたというこの国有地払い下げ疑惑は森友疑惑の核心部分だ。国民の財産をただ同然で売却した財務省近畿財務局の責任を厳しく問う必要があるのはもちろん、さまざまな政治家、さらには安倍首相や昭恵夫人の関与も指摘されている。ところが、大阪地検はそれを完全にスルーしてしまったのである。
 大阪地検幹部は「今回の捜索は刑事告訴を受けて、粛々と進めただけ」などと言い張っているようだが、刑事告発なら、国有地払い下げ問題に対しても行われている。今年3月、豊中市議の木村真氏ら市民230人が、背任容疑で財務省近畿財務局職員を告発し、検察もこれを受理していた。
 もちろん、財務省近畿財務局は9億5600万円の土地を約8億円も不当に値引きし、国民の財産に損害を与えているのだから、十分「背任罪」の対象となるし、これまでのパターンを考えると、森友学園への強制捜査でこの背任容疑もいっしょに調べるというのが普通のやり方だった。それが一切そういう動きを見せなかったのである。
森友学園強制捜査は疑惑隠しの国策捜査だ! 国有地払い下げを捜査対象から外して安倍夫妻を守った検察の忖度

籠池氏等は、いろいろ法に触れることもやっていると思われる。
何しろ、幼稚園児に「教育勅語」を暗誦させていたのだ。
しかし、その籠池氏等が、相対的に善人に見えてくるのが、政権との関係である。
疑惑を、トカゲのシッポ切りで幕を引こうとすれば、何本のシッポが必要なのだろうか?
⇒2017年6月17日 (土):加計疑惑(21)文科省はトカゲの尻尾になるか?/アベノポリシーの危うさ(235)

昔、「悪い奴ほどよく眠る」という映画があったが、本当に悪い奴は誰なのか?
徐々に明らかにされつつある。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2017年6月22日 (木)

加計疑惑(24)「主犯」は萩生田副長官か?/アベノポリシーの危うさ(240)

松野文科相が、「10/21萩生田副長官ご発言概要」というタイトルの文書の存在を公表した。
⇒2017年6月20日 (火):加計疑惑(23)萩生田新証拠と文科省の逆襲?/アベノポリシーの危うさ(238)

萩生田氏自身は次のようなコメントを出し、真っ向から反論している。
170621
東京新聞6月21日

「誰が何のために作った文章なのか」は別として、メモは存在するわけであり、その証拠能力を多面的に検証すべきだ。
特に萩生田氏は、さまざまな接点がある官邸と加計学園グループの中でも、中核的な位置にいる。
⇒2017年6月11日 (日):加計疑惑(17)官邸と加計グループの多面的な関係/アベノポリシーの危うさ(230)

萩生田氏は、社民党の福島瑞穂議員の「安倍首相と加計孝太郎理事長が「腹心の友」であることを知っていたか」という質問に、およそ誠実さが感じられない姿勢の答弁をした。

Pk2017062202100062_size0 萩生田氏は十六日の参院予算委員会で、首相が加計氏を「どんなことでも打ち明け相談できる仲」という「腹心の友」と呼んでいることを知っていたか問われ、「報道でそう形容されていると知った。確認も承知もしていない」と答えた。
 ただ、萩生田氏は二〇一三年五月十日付のブログで、缶ビールを片手に首相、加計氏と休暇を楽しむ写真を掲載した。ブログに書き込んだ説明によると、山梨県内の首相の別荘でバーベキューをした際の一コマとみられる。
 萩生田氏自身、学園との関係は深い。〇九年の衆院選で落選した翌年から返り咲く一二年まで、学園が運営する千葉科学大学(千葉県銚子市)の客員教授に迎えられ、月額十万円の報酬を得ていたことを明らかにしている。自民党議員は「議員報酬が得られない落選時に安定収入を得られるのは非常にありがたい存在だ」と指摘する。
加計問題 萩生田氏「知らない」と言うけど… 自身ブログに3氏写真

最近どころではないことは明らかで、なめているのか!
⇒2017年6月17日 (土):加計疑惑(21)文科省はトカゲの尻尾になるか?/アベノポリシーの危うさ(235)

だいたい、加計グループの大学に所属すること(現在も名誉客員教授)と、内閣官房副長官の職責が相反すると思わないのだろうか?
Photo
加計問題 萩生田氏「知らない」と言うけど… 自身ブログに3氏写真

安倍首相が記者会見で反省し、「真摯に丁寧な説明をする」と言っているのである。
1枚のコメントだけで済ますわけにはいかないだろう。

| | コメント (17) | トラックバック (0)

2017年6月21日 (水)

アベ友・山口敬之氏の超弩級疑惑(4)/アベノポリシーの危うさ(239)

安倍ヨイショの山口敬之氏のレイプ事件は、この内閣の本質の一面を照射するものであろう。
事件の経緯を、改めて「週刊新潮」6月8日号から引用しておこう。
Photo

この時系列を見ると、事件後、被害者の詩織さんは警察に相談に行き、警察は防犯カメラで確認をした。
その1週間後に、山口氏はTBSワシントン支局長を解任されている。
さらに1週間後、告訴状が受理されたが、約40日後、逮捕状執行が取り消しになっている。

逮捕状実務に詳しい若狭勝氏は、次のように言う。

この種の犯罪で、所轄警察署が入手した逮捕状につき、警視庁本部刑事部長がその逮捕状の執行をストップすることは通常絶対にあり得ない。
裁判官の判断は何だったのか。そもそも、裁判官は、逮捕する理由も相当ではなく、逮捕の必要もない、ひいては、逮捕するに適さない案件に逮捕状を発付したということなのか。
若狭勝議員(元東京地検特捜部副部長)が断言!「元TBS記者山口敬之氏レイプ疑惑、警視庁本部刑事部長がその逮捕状の執行をストップすることは通常絶対にあり得ない」

あり得ないことの連続である。
いかに法治がないがしろにされているかと言うことであろう。
そして、「通常絶対にあり得ない」逮捕状執行取り消しから約1年後、ヨイショ本『総理』が発売され、さらに半年後に第2弾のヨイショ本が発売されている。
つまり、あたかも逮捕状取り消しの御礼の如くである。

法治がないがしろされていることは、「閣議決定の私物化」でも分かる。
安倍首相の夫人昭惠氏が公人か私人か問題になった。
⇒2017年3月 4日 (土):森友疑惑(12)総理夫人は私人か公人か/アベノポリシーの危うさ(146)

これに対し、政府は3月14日、「公人ではなく私人であると認識している」との答弁書を閣議決定した。
閣議決定してもらう「私人」というのも論理矛盾であるが、その後明らかになりつつあることは、私人の域を遙かに超えていると言わざるを得ない。
⇒2017年4月 9日 (日):森友疑惑(43)昭惠夫人の壮大な勘違い/アベノポリシーの危うさ(180)
⇒2017年4月 5日 (水):加計疑惑(1)昭恵夫人の関与/アベノポリシーの危うさ(177)
⇒2017年3月25日 (土):森友疑惑(32)焦点となった昭惠夫人/アベノポリシーの危うさ(167)
⇒⇒2017年3月24日 (金):森友疑惑(31)「藪の中」は解明されたか?/アベノポリシーの危うさ(166)
⇒2017年3月18日 (土):森友疑惑(25)昭惠夫人の役割/アベノポリシーの危うさ(160)

公人と認めてしまうと、首相との一体性を認めることになると考えたのだろうが、ムリにムリを重ねた結果、「閣議決定」そのものの権威性を地に落とした。
その後、昭恵夫人付の公務員は5人いることが分かった。
その内の2人は首相官邸に常駐しており、森友との連絡を担当した谷査恵子氏もその一人だった。
170411
東京新聞4月11日

このように体制が膨れたのも、安倍首相が「女性が輝く社会」などというスローガンを打ち出し、それに夫人を利用すると共に、夫人もそれに乗ったからである。
空疎なスローガンを打ち上げただけの、後は野となれ山となれ、がこの政権の本質なのは、「魂の殺人」とも言われるレイプ犯を放免させたことに現れている。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2017年6月20日 (火)

加計疑惑(23)萩生田新証拠と文科省の逆襲?/アベノポリシーの危うさ(238)

安倍晋三首相の「腹心の友」が理事長を務める学校法人「加計学園」(岡山市)の獣医学部新設計画を巡り、松野博一文科相は20日、萩生田光一官房副長官に係わる文書を発表した。
Ws000004
総理が18年開学期限…「萩生田氏発言」新文書

この文書は、「10/21萩生田副長官ご発言概要」というタイトルである。
萩生田氏自身は次のようにコメントしている。

萩生田光一官房副長官は20日、学校法人「加計学園」による獣医学部新設計画を巡り、文部科学省が同日発表した同氏の発言概要とされる新たな文書について「このような不正確なものが作成され、意図的に外部に流されたことについて非常に理解に苦しむ。強い憤りを感じている」とのコメントを文書で発表した。
萩生田副長官「強い憤り」 文科省確認の新文書 

私が第一報に接したのはNHKの「クローズアップ現代」であった。
まとめれば以下のようである。
1.萩生田官房副長官が文科省に指示を下している発言録が見つかった
2.官邸は絶対にやると言っている。
3.「総理は平成30年4月に開学とおしりを切っている」との指示だ。
4.「加計学園の事務局長を(文科省へ)会いに行かせる。
5.文科省の職員は「加計学園ありきの指示」と受け止めた。

安倍首相の記者会見の後であり、記者会見がいかに表面的に糊塗するだけのものであったのを鮮やか示した。
どうやら、NHKは真っ当なジャーナリスト(安倍批判を行なう)と権力の番犬とが相克しているようだ。
まさに分水嶺である。

NHKに限らず、文科省にも反安倍の空気が滲んでいる。
京産大外しが萩生田氏の指示であることを示すメールの開示も文科省から出た。
⇒2017年6月16日 (金):加計疑惑(20)京産大外しに官房副長官の指示/アベノポリシーの危うさ(234)
170616
日刊ゲンダイ6月16日

ビジネススキルの一丁目一番地と言われているのがロジカルシンキングである。
俗に「空・雨・傘」のフレームなどと呼ばれている。
Photo
「空と雨と傘と」

萩生田氏は発言を否定しているというが、文書の存否を問題にすることはできない位の学習能力はあるだろう。
つまり、「空:萩生田副長官ご発言概要」という文書の存在事実から出発して、「雨が降るだろう」と解釈するか、「雨は降らないだろう」と解釈するかの問題である。
この際、徹底的に事実関係を解明すべきだろう。

| | コメント (1) | トラックバック (1)

2017年6月19日 (月)

蹂躙された国会と日本の分水嶺/アベノポリシーの危うさ(237)

第193国会が、多くの疑問が残されたまま6月18日に閉会した。
組織的犯罪賞罰法の改正は、277の行為について、計画段階での処罰を可能にするものであり、熟議が必要なことは当然である。
しかし、中間報告という禁じ手を使ってまで、成立させた。
⇒2017年6月15日 (木):共謀罪強行成立という極めて大きな汚点/アベノポリシーの危うさ(233)

なぜ、そんなことになったのか?
もちろん「安倍一強」という状況があるが、その一強が揺らぎ始めたことがある。
⇒2017年6月 2日 (金):内閣支持率の動向が示す潮目の変化/アベノポリシーの危うさ(223)
それは、数を頼みにする強引な安倍政治に、多くの国民が気づき始めたということである。

「加計 (かけ)学園」の獣医学部新設問題や「森友学園」への国有地売却問題で疑いのまな ざしを向けられ、「共謀罪」法の審議で厳 しい追及を受けた政府は、「認めない」 「調べない」「謝らない」答弁を連発し た。会期150日間の答弁に、批判や疑問 を正面から受け止めない姿が浮かぶ。
 三つの「ない」がはっきり表れたのが、 共謀罪法案が審議されていた4月19日の 衆院法務委員会だった。
 民進党の山尾志桜里氏が、法案の処罰対 象になるのは「最初から犯罪を目的として いる集団」に限られるのか、「捜査当局に 犯罪集団に一変したとみなされた団体」も含むのか、安倍晋三首相にたずねた。
 国会冒頭で首相が「(処罰対象は)『そもそも』犯罪を目的としている集団でなければなら ない」と述べたのに、その3週間後、政府が市民団体も「犯罪集団に一変したら対象になる」 と説明を変えたからだ。
 共謀罪法案の要件に関する根源的な問題で、変化を突かれた首相はメモを手に、「『そもそ も』の意味は辞書で調べてみたが、『基本的に』という意味もある。山尾委員はご存じないか もしれないが」と答弁。政府の説明の一貫性を主張しようとした。
 ところがその後、「そもそも」の意味を「基本的に」と説明する国語辞典が存在しないこと が判明。それでも政府は5月12日、「三省堂発行『大辞林』には『そもそも』について 『(物事の)どだい』等と記述され、『どだい』について『基本』等と記述されている」との 答弁書を閣議決定。「そもそも=どだい=基本」の三段論法で、答弁を正当化しようとした。
 誤りを認めず、謝らず――。さらに、首相が大辞林を調べていなかったことも判明した。
 首相や妻昭恵氏の関与の有無が問われた加計学園や森友学園の問題では、国有地売却や国家 戦略特区の指定の行政過程の不透明さを指摘する証言が出ても、証言や証拠の真偽を調べたり しなかった。
Ws000001
「認めない」「調べない」「謝らない」主な答弁

村上誠一郎氏のように、自民党のあり方を心配する自民党議員もいる。
明治150年を迎える日本の分水嶺である。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2017年6月18日 (日)

加計疑惑(22)「焼きが回った?」菅官房長官/アベノポリシーの危うさ(236)

「焼きが回る」という言葉がある。
故事ことわざ辞典』の解説は以下のようである。

意味:年を取るなどして、思考力や腕前が鈍ることのたとえ。
注釈:刃物に焼き入れをするときに、火が回りすぎて焼きが強すぎると、かえって切れ味が悪くなることから。

記者会見に立つ菅官房長官を見ると、この言葉を連想する人も多いのでのではないか。
東京新聞の望月記者の質問に明らかな狼狽ぶりを見せ、結果的に加計文書の再調査をせざるを得なくなったのだ。
「のら猫 寛兵衛」氏はブログで次のように評価している。

圧巻です
菅がいろいろ高圧的なんだけれども
進行役のおっさんも同じことなんども聞くなというんだけれど
彼女は、ちゃんと答えをもらっている気がしないので
同じこと聞かざるを得ないんだと言って
前川氏のことで食らいつく
加計問題で食い下がる
記者魂を見た
これもあって政府は文科省の再調査を決めたのだと思う
望月記者.jpg
この世をばわが世とぞ思ふ望月の加計たることもなしと思へば

加計文書について、当初、菅官房長官は「怪文書」と切り捨て、文書の内容を検討しようとはしなかった。

 菅義偉官房長官は(5月)17日午後の記者会見で、「全く、怪文書みたいな文書じゃないか。出どころも明確になっていない」と言い切り、記録文書の信頼性自体も否定した。文書は役所の正式な文書ではない、とすることで政権へのダメージを回避し、特区をめぐる判断にも問題がないとの姿勢を維持する狙いがある。森友学園問題で首相が追及を受けても内閣支持率が大きく落ち込むことはなかった経緯も、強気の背景にありそうだ。
・・・・・・3月13日の参院予算委員会では、加計氏から獣医学部新設の計画を聞いていたか問われ、安倍首相は「私がもし働きかけて決めているとあれば、責任を取る」と強く関与を否定した。首相本人が言い切っただけに、政権としても「否定」に躍起。菅氏は17日午前の会見で「首相からも一切指示はない」とした。
 自民党も歩調を合わせる。二階俊博幹事長は首相と会談後、記者団から加計学園問題について質問され、「事態を見守って党としてもしっかり対応したい」と述べた。後ろに控える林幹雄幹事長代理が「官房長官も文部科学相も『こういうことはない』と明確に言っているんだから」と口を挟む一幕があった。
菅氏「全く怪文書みたい」 加計学園巡る文書、強気否定

その後の経過は、菅氏のウソを満天下に明らかにしてきたのである。
⇒2017年5月25日 (木):加計疑惑(4)衝撃の前川前文科事務次官会見/アベノポリシーの危うさ(215)
⇒2017年5月26日 (金):加計疑惑(5)文書の存在確認/アベノポリシーの危うさ(216)

にもかかわらず、官邸は前川氏に関する印象操作まで行って、「怪文書」らしさを維持しようとした。
⇒2017年5月30日 (火):加計疑惑(9)国家の悪事の告発とプライバシー/アベノポリシーの危うさ(220)
「策士、策に溺れた」ということか。
Img_1665large2
「週刊新潮」6月22日号

国会が閉会して官邸はヤレヤレと、一安心しているかも知れない。
しかし、策謀が暴かれるのはこれからであろう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年6月17日 (土)

加計疑惑(21)文科省はトカゲの尻尾になるか?/アベノポリシーの危うさ(235)

加計文書に関する内閣府の調査結果が発表された。

 「課内で飛び交っている話を聞いて確認しないままに書いた」。十六日、山本幸三地方創生担当相は会見で、内閣府側から文科省側に送信された獣医学部新設の条件の修正を求めるメールについて弁明した。
 メールは「藤原審議官曰(いわ)く、官邸の萩生田副長官から」との記述から、官邸が加計学園に有利になるよう便宜を図ったことをうかがわせる内容。十五日に文科省が公表した再調査結果で明らかになった。
 内閣府からのメールにあった「萩生田氏の指示」の通り、獣医学部の設置条件に「広域的な」の文言が追加されたことで、加計学園に事実上絞り込まれた。隣接の大阪府に獣医学部がある京都産業大学は要件を満たせなくなるためだ。
 萩生田氏は指示を否定。内閣府は「加計ありき」ではないと反論する。
 しかし、事業者公募の二カ月前に、加計学園は愛媛県今治市の学校予定地でボーリング調査を始めている。内閣府が文科省に迫っていたとされる「二〇一八年四月」の開学時期は、早くから内閣府と今治市が情報共有していた記録も残っており、加計学園を前提にしたような文書や手続きが散見される。Photo_3
「加計」内閣府調査1日足らず 文科省文書と照合のみ

文科省が新たに公開したメールおよび添付書類によって、「安倍首相の側近中の側近」である萩生田光一官房副長官が、「広域的に」「限定する」という事実上の「京都産業大学外し」を指示していたことが発覚した。
⇒2017年6月16日 (金):加計疑惑(20)京産大外しに官房副長官の指示/アベノポリシーの危うさ(234)

萩生田官房副長官は安倍首相の最側近である。
そのような人物が獣医学部新設の加計学園決定に関与していたという新事実は、「総理のご意向」が働いていたとする決定的証拠にほかならない。
しかし、山本幸三地方創生相は「萩生田官房副長官ではなく自分が指示した」と言い出し、「メールを送った職員は文科省の出向者で、陰に隠れて本省に注進した」などと職員を個人攻撃する下劣さである。

しかし萩生田官房副長官は、閉会前の予算委であからさまな「嘘」をついている。
社民党の福島瑞穂議員が、安倍首相と加計孝太郎理事長が「腹心の友」であることを知っていたか、と質問したのだが、対して萩生田官房副長官はこう答えた。
「最近、盛んに報道されているから承知している」

萩生田官房副長官は加計学園傘下の千葉科学大学で客員教授を務めているのである。
2013年5月5日から6日にかけて、安倍首相の別荘でBBQをやった時に、安倍、萩生田、加計の3人が談笑している写真を萩生田氏自身のブログにアップされているのだ。
Photo_2
はぎうだ光一の永田町見聞録

「天網恢恢疎にして漏らさず」である。
盗人猛々しいとはこのことであろう。
こんな説明で幕引きできると思ったら大間違いである。
森友疑惑では、籠池一家が「トカゲの尻尾切り」の対象になった。
Photo_4
柴田順吉
 @jijinka3

財務省出身の高橋洋一氏は、文科省を三流官庁と呼んでいる。

はっきりいえば、勝負のついた後に、文科省は言い訳を言っているだけにすぎないのだ。「文書」にある「総理の意向」という文言は、文科省側のでっち上げ・口実の可能性さえあると、本コラムでは前から書いている。
いずれにしても、官邸としては文書が発見されたところで何の不都合もないのだ。むしろ文書が見つかれば、これらの経緯が明らかになり、文科省がまともな政策議論ができない「三流官庁」であると分かってしまうことになる。
加計学園問題は、このまま安倍官邸の「圧勝」で終わる

なんという傲慢さだろう。
加計疑惑では文科省が「尻尾切り」されるのか? テレビのCMにも使われている名言に次のようなものがある。

一年の計は穀を樹うるに如くはなし、十年の計は木を樹うるに如くはなし、終身の計は人を樹うるに如くはなし。

非合理が永続できるはずがない。
たとえ圧勝のように見えても、局地戦に過ぎないのだ。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2017年6月16日 (金)

加計疑惑(20)京産大外しに官房副長官の指示/アベノポリシーの危うさ(234)

共謀罪の成立を見届けるかのように、加計文書の存在を松野文科省が認めた。
しかし、既に電子書籍化されている文書を、「実はあった」と言われても、という感じである。
⇒2017年6月12日 (月):加計疑惑(18)最初のボタンの掛け違い/アベノポリシーの危うさ(231)
⇒2017年6月 8日 (木):加計疑惑(15)「あるもの」を「ないことにする」政権/アベノポリシーの危うさ(228)

獣医学部新設には、加計学園の他、京都産業大学も手を挙げていた。
しかし京産大は、安倍首相が主導する国家戦略特区に付けられた条件のため、学部新設を諦めざるを得なかった。
それは既存の学部が「広域的に」存在ているか否かという条件である。
⇒2017年5月28日 (日):加計疑惑(7)京産大排除の論理/アベノポリシーの危うさ(218)

その条件の付加に、萩生田光一官房副長官と内閣府の藤原豊審議官が文科省の担当者に対し、「広域的に」と「限り」の文言を付け加えるよう指示していたことが15日に公表された文科省の資料で分かった。
2
加計有利な要件「官房副長官が指示」 内閣府のメール

 メールや文書によると、藤原氏ら内閣府側と文科省の担当者が諮問会議に提出する文面を内々に打ち合わせた際、藤原氏が「獣医師系養成大学等のない地域において獣医学部の新設を可能とする」という文科省の原案の冒頭に「広域的に」を付け加え、「おいて」を「限り」に変更するよう指示した。メールには「指示は藤原審議官曰(いわ)く、官邸の萩生田副長官からあったようです」と記されていた。
 萩生田氏は記者団に対し「修正の指示を出したことはなく、文科省が公表したメールの内容は事実に反する。違和感を感じている」と語った。
 安倍晋三首相は5日の衆院決算行政監視委員会で「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限る、1校に限るという要件は、獣医師会等の慎重な意見に配慮した。獣医師会から要請があった」と答弁し、「加計ありき」との批判に反論していた。一方で日本獣医師会顧問の北村直人元自民党衆院議員は「獣医師会として空白地域に限るというお願いをした事実はない」と説明している。
「官房副長官が修正指示」新たなメール明らかに

疑惑の解明はこれからが本番である。
やましいことがないのなら、急いで幕引きを図らずに、納得できるように説明すれば良いのだ。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2017年6月15日 (木)

共謀罪強行成立という極めて大きな汚点/アベノポリシーの危うさ(233)

共謀罪が、委員会審議を飛ばす中間報告という奇策を使って、今朝、参議院で可決した。
奇しくも6月15日は、60年安保で樺美智子さんが亡くなった日でもある。
⇒2012年10月22日 (月):60年安保と岸信介/戦後史断章(3)
⇒2007年10月 9日 (火):60年安保…③6月15日
57年後に、岸信介の孫の安倍晋三によって、再び歴史的な暴挙が行われたのだ。

なぜ、多くの検討課題を積み残し、成立を急いだのか?
1706152
東京新聞6月15日

やはり、加計疑惑隠しと見ざるを得ないだろう。

 国会では学校法人「加計学園」の獣医学部新設に、安倍晋三首相の意向が働いていたか否かをめぐり、野党側が追及を強めている。
 内閣府が「官邸の最高レベルが言っていること」「総理の意向だと聞いている」と働き掛けたとされる文書が明らかになり、文部科学省は再調査を余儀なくされた。
 短期間でも国会を延長すれば、野党に疑惑追及の機会を与える。強行してでも早めに同法案を成立させて国会を閉じ、野党の追及機会を封じた方が得策と、与党側が考えても不思議ではない。
 しかし、それは疑惑隠し以外の何ものでもない。
 この法案は拡大解釈され、冤罪を生む可能性は消えていない。官憲が内心に踏み込んで処罰し、人権を著しく侵害した治安維持法の復活との懸念は、審議を通じて解消されるどころか、むしろ深まった。国民が懸念を抱く法案の成立を政府与党は急ぐべきではない。安倍政権に猛省を促したい。
「共謀罪」法案 成立強行は疑惑隠しか

共謀罪を成立させ、加計疑惑にフタをして、「政権の圧勝」だろうか?
例えば、財務省出身の高橋洋一氏は、政権のコールド勝ちという。

民進党は、6月18日までの国会会期内のできるだけ早期に再調査結果を出せというだろう。国会は1週間程度の小幅延長のようである。
となると、再調査結果をいつ公表するかどうかは、政府のさじ加減次第である。再調査結果が出てくれば、野党は前川氏の証人喚問などを言うかもしれないが、国会会期後の閉会中審査で、という手もあるので、それだと野党の追及は困難になるだろう。
結局、無理筋であるはずの「総理の意向」という点にこだわり、思い込みで間違えてしまった民進党は、森友学園問題のときと同じように、何も影響を与えられないまま、またしても空回りして終わるだろう。
加計学園問題は、このまま安倍官邸の「圧勝」で終わる

私は森友学園問題も「何も影響を与えられないまま」とは思わないし、政権が追い詰められた果ての強行突破だと考える。
元外交官で、原田武夫国際戦略情報研究所代表の原田武夫氏は次のように言う。

私は今回、前川喜平・前文部科学事務次官の「糾弾」によって露呈した我が国政治の本当の病巣はここにあると見ている。「安倍一強」と言われているが、全く持ってそれはそれはハリボテなのであって、その実、「性悪説から逃れられない地方議員上がりの小心者」による恐怖政治と「娑婆のマネー・フローを全く知らず、出来ることといえば虚栄心に基づく利権づくりだけである経済産業官僚たち」による”霞が関の常識“の破壊でしかそれはないのだ。「全ての存在するものは合理的であり、合理的なものは存在する」とはかのヘーゲルの名言だが、そうした冷静なチェックが一切行われることなく、しかも「最高責任者そのものが全く引責しようとしない」という異常な体制が続いているという意味で安倍晋三体制とは、かつての「民主党体制」よりも筋が悪く、唾棄すべきものだというべきなのである。
ハウス・アフェアーについては実質的に菅義偉官房長官が取り仕切る首相官邸は、このことについて声を大にして叫び始めた前川喜平・前文部科学事務次官に対して、実に卑劣な個人攻撃を始めた。「新宿・歌舞伎町の出会い系バーに通っていた前歴を持ち、そこで買春していた嫌疑すらある」と騒ぎ立てたのである。その背後には、「またか」とその実、あきれ顔で首相官邸の”主人“たちに面従腹背をする公安警察の面々の影を感じ取ることができる。
だが、事態は全くもってこれら”主人“たちの意のままにはなっていないのである。
私は「前川喜平」を断然支持する。

「”主人“たちの意のままにはなっていない」ことは、前川氏の証人喚問すらできないことが示している。
⇒2017年5月30日 (火):加計疑惑(9)国家の悪事の告発とプライバシー/アベノポリシーの危うさ(220)
⇒2017年5月31日 (水):加計疑惑(10)証人喚問の二重基準/アベノポリシーの危うさ(221)

国会が閉会したからと言って、すべてが終わったわけではない。
疑惑の真相追究の過程で、志のある人、品性下劣な人間などの識別もできてきた。
民進党の拙劣な戦術にいささかガッカリはしたが、内閣不信任案を審議する衆議院における金田法務相と山本地方創生相の姿を見れば、任せておくわけにはいかないだろう。
Photo
与党、「共謀罪」成立強行へ 野党、内閣不信任案は否決


この国の明日のためにも、さらに追究を続けて行かなければならない。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2017年6月14日 (水)

加計疑惑(19)唖然とする義家副大臣の暴言/アベノポリシーの危うさ(232)

義家弘介副大臣と言えば、ヤンキーが更正して熱血先生になったというイメージがあった。
しかし、加計疑惑に関する文科省の調査に関する発言を聞いていて、それは単なる伝説に過ぎないことがハッキリした。

あることがハッキリしている「総理の意向」文書について、文科省が「追加調査することになった。
⇒2017年5月25日 (木):加計疑惑(4)衝撃の前川前文科事務次官会見/アベノポリシーの危うさ(215)
⇒2017年6月 7日 (水):加計疑惑(14)送受信者が実在しても怪文書?/アベノポリシーの危うさ(227)
⇒2017年6月 8日 (木):加計疑惑(15)「あるもの」を「ないことにする」政権/アベノポリシーの危うさ(228)
⇒2017年6月10日 (土):加計疑惑(16)文書の有無も総理の意向を忖度?/アベノポリシーの危うさ(229)

その文書に関して、義家氏は自由党の森ゆう子氏の質問に対して、次のように答弁した。

Ws000001 自由党の森ゆうこ氏は、「文科省の文書再調査は(文書の存在をあると告発した)犯人捜しのためにやっているという話も出ている。今回告発した人は公益通報者にあたると思うが、権利を守る意識はあるか」と尋ねた。
 これに対し、義家氏は「文科省の現職職員が公益通報制度の対象になるには、告発の内容が具体的にどのような法令違反に該当するのか明らかにすることが必要だ」と説明。さらに森氏が「『(告発者を)守る』と言えないのか。勇気を持って告発した人たちの権利を守ると言って欲しい」と求めると、義家氏は「一般論」と断った上で、「告発内容が法令違反に該当しない場合、非公知の行政運営上のプロセスを上司の許可無く外部に流出されることは、国家公務員法(違反)になる可能性がある」と述べた。
 森氏は「残念な発言だ。この件に関して報復の動きがあったら許さない」と述べた。
加計問題の内部告発者、処分の可能性 義家副大臣が示唆

これが偶々の発言でないことは、再調査せざるを得なくなる前には次のように言っていたことでも分かる。

この文書をめぐっては、文科省の前川喜平・前事務次官は朝日新聞の取材に対し「自分が昨年秋に、担当の専門教育課から説明を受けた際、示された」と、存在を認める証言をしたが、政府・文科省は「(5月の)調査で存在を確認できなかった」とし、再調査をしない方針だ。
一方、民進党など野党側は、文科省の調査について「個人のパソコンを調べておらず不十分」「説明責任を果たしていない」と、再調査を要求。前川氏の証人喚問も求めている。
7日の衆院内閣委員会では、民進党の緒方林太郎氏が「(文書を)“確認できない“というのは、“ない”ということを確約する表現ではない」「共有フォルダに(文書が)なかっただけでは意味がない」と、再調査を要求した。
これに対し義家弘介・文科副大臣は、「通例であれば、出どころ不明の文書を一つ一つ確認することはない。違法や法廷調査が必要でないものについて、一つ一つ検討する必要なものではない」とした上で、「私が確認していない文書、副大臣が確認していない文書がどうして行政文書になるのか。私には理解できない」と発言した。
義家弘介・文科副大臣「私が確認していないものは行政文書じゃない」 加計問題めぐる再調査拒否

まったくヤンキーのまま、と言うか、ヤンキーには反権力という姿勢があるが、権力を笠に着ているとしか言いようがない。
さすがに斎藤美奈子さんは次のように指摘している。
170614
東京新聞6月14日

文科省は「イジメ問題」を主管する官庁である。
内部告発者を脅迫するようなものではないか。
こんな副大臣がいるようでは、100年経っても「イジメ」はなくならない。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2017年6月13日 (火)

獄死した牧口常三郎と公明党・共謀罪/日本の針路(317)

今国会は18日に会期末を迎える。
「共謀罪」の成立要件を改め「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案の採決日程を巡り、与野党の折衝が続いていたが、秋野公造委員長(公明党)が職権で13日の委員会開催を決定した。
Photo_2
会期末控え攻防 委員長職権で13日、参院法務委

13日に開催すると、参院での審議時間は20時間になり、与党側が採決のめどとしていた衆院の審議時間(30時間)の約7割になる。
与党の立場とはいえ、創価学会を支持母体とする公明党が共謀罪の成立の執着するのは不思議なような気がする。
というのは、創価学会を設立した初代会長牧口常三郎は、治安維持法違反および不敬罪で検挙され、獄死しているからだ。
治安維持法の再来と言われる「共謀罪」の成立に加担するのは、如何なものだろうかと思う。

治安維持法の犠牲になったのは、牧口などの宗教者を始め幅広く厚い。
牧口の生涯の概要を、牧口常三郎:Wikipediaで拾ってみよう。

1871年7月23日〈明治4年6月6日〉 - 1944年〈昭和19年〉11月18日。
1891年、札幌の北海道尋常師範学校(現:北海道教育大学)第一学部3学年に編入、1893年3月に卒業し、母校の付属小学校の教師となる。
1902年、国粋主義で知られる地理学者の志賀重昂の門を叩き、1903年、人間の生活と地理との関係を論じた『人生地理学』を32歳で発刊。
1828年、日蓮正宗に入信。
1930年11月18日、『創価教育学体系』第1巻を刊行する。創価学会はこの日を創価教育学会設立の日としている。
1941年、機関誌『価値創造』を発刊するが、翌年廃刊。戦時下の特別高等警察による監視が続けられる。
1943年7月6日、伊豆下田での座談会開催直後、伊勢神宮の神札を祭ることを拒否したために、治安維持法違反並びに不敬罪の容疑で下田警察署に連行、検挙。獄中においても転向を拒否し、1944年11月18日、東京拘置所内の病監で栄養失調と老衰のため死去。

牧口の獄死が、治安維持法の直接の被害であることは疑えない。
「テロ等準備罪」の担当大臣である金田勝年法務相は、治安維持法は適法であったと答弁している。
しかし、凄惨なリンチ・拷問は、当時といえども不法行為であった。
そしてひとたび法律が成立すると、その拡大解釈が行われることは歴史が示すところである。
21706092
東京新聞6月9日

公明党は、初期創価学会の苦難に学ぶべきではないか。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2017年6月12日 (月)

加計疑惑(18)最初のボタンの掛け違い/アベノポリシーの危うさ(231)

加計疑惑が国会の場で質問が始まったのは、3月8日の福島伸亭議員の質問に始まり、13日の福島みずほ議員の質問で世間の耳目を集めた。
その時点では、疑惑の全体像は明らかではなく、私も安倍首相と加計理事長の親交の深さに注目しただけであった。
⇒⇒2017年3月14日 (火):森友疑惑(21)加計学園の李下の冠/アベノポリシーの危うさ(156)

しかし、この時点で、安倍首相が過剰とも思える不自然な反応をしたことが引っ掛かった。
渡辺輝人弁護士は次のように書いている。

今国会で、加計学園が今治市に獣医学部を新設する件についの最初の質問は3月13日の参院予算委員会での福島みずほ議員のものと思われ、安倍首相が直接答弁に立っていますが、現在まで、議事録が公開されていません。そこで該当部分を文字起こしして、分析しました。以下、パートごとに区切って文字起こしした後、筆者の考えを記します。なお、該当部分は、参議院インターネット中継のホームページの3月13日予算委員会の動画のうち、6:35:24~で確認することができます。
加計学園問題の原点:安倍首相の3月13日の参院予算委での答弁を分析する

渡辺氏が上記記事を書いたのは6月5日であるが、議事録の公開がなされていないのは、ここでも何らかの「忖度」が働いているのを窺わせる。
渡辺氏の分析は上記サイトで読むことができるが、結論部分の「今日から見た意義」の箇所を抜粋する。

まずは、国会審議から2ヶ月半も経つのに、議事録がホームページに掲載されていないこと自体、非常に不当でしょう。安倍政権がこの国会質問について、何かを隠したがっていると疑念を持たれても仕方ないのではないでしょうか。
そして、3月13日の段階では、安倍首相は、確証もなしに国会質問をすべきでない、などと述べていました。しかし、その後、この件について「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」等と書かれた文部科学省の内部文書が流出しました。それが本物であり、また、2016年9月から11月にかけてその旨の報告があったことや、安倍政権の首相補佐官の和泉洋人氏や、内閣官房参で、同時に加計学園理事でもあった木曽功氏から繰り返し働きかけがあった旨、前川喜平・前文部科学次官(1月18日に天下り問題で引責辞任)が何度も証言しています。前川氏は和泉氏が「総理は自分の口からは言えないから私が代わりに言う」と言ったとまで証言しています。
・・・・・・
ところが、これだけ証拠が揃った今日、松野文部科学大臣は、今度は「入手経路が明らかにされておらず、改めて調査を行うことは考えていない」と答弁したようです。具体的な証拠があるのに、入手経路を明らかでなければ答えない、というのは、違法・不当な業務執行を内部者が曝露する、公益通報や、ジャーナリズムを全否定するものであり、また、国民の疑問に対して全く答えになっていないでしょう。
加計学園問題の原点:安倍首相の3月13日の参院予算委での答弁を分析する

「総理の意向」文書についての不誠実な態度は世論の反発を受け、文科省も「追加調査」をすることにした。
⇒2017年6月10日 (土):加計疑惑(16)文書の有無も総理の意向を忖度?/アベノポリシーの危うさ(229)
しかし、働きかけを行った側の内閣府等の調査はしないらしい。
「いじめ問題」に例えれば、いじめた側は不問に付すとしているようなものである。
いかに「本気ではない」ことを表しているようなものでじゃないだろうか。

いまさら調査もない。
件の文書は、電子書籍化されて市販されているのである。
Photo

本来は、この文書の証拠能力を吟味すべきであったが、「あるものを、ない」としたために時間をムダにしたのである。
⇒2017年6月 8日 (木):加計疑惑(15)「あるもの」を「ないことにする」政権/アベノポリシーの危うさ(228)
こんな国会で「共謀罪」成立を図ろうとすることこそ、テロ行為である。
客観的に見れば、「もはや勝負あった」と見なければなるまい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年6月11日 (日)

加計疑惑(17)官邸と加計グループの多面的な関係/アベノポリシーの危うさ(230)

加計学園グループの加計孝太郎理事長と、安倍首相が長年の友人関係、首相自身の言葉によれば「腹心の友」であることは公知の事実である。
「週刊朝日」6月16日号に、安部首相の人脈と加計学園グループの関係を表した以下の図が載っている。
Photo

まさに「ズブズブ」というに相応しい関係である。
⇒2017年6月 5日 (月):加計疑惑(12)底なし沼のようなズブズブの関係/アベノポリシーの危うさ(225)

このような親しい関係にある場合は、特に疑われないような心構えが必要である。
いわゆる「李下に冠を正さず」であり、「瓜田に履を納れず」である。
⇒2017年3月14日 (火):森友疑惑(21)加計学園の李下の冠/アベノポリシーの危うさ(156)
ところが、安倍官邸は、千葉科学大学学長に「天下り」している木曽功元内閣官房参与が典型であるが、余りにもしばしば「李下に冠を正し」、「瓜田に履を納れ」ている。

獣医学部開設計画が急進展したのは、昨年の内閣改造後である。
1706092
東京新聞6月9日

内閣改造では、地方創生担当相が石破茂氏から山本幸三氏に、文科相が下村博文氏から松野博一氏に交代した。
時を同じくして、今治市では、決定前にもかかわらず開学を前提としたスケジュールが共有されていた。
1706092_2
東京新聞6月9日

学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)が愛媛県今治市で獣医学部を新設する計画を巡り、京都産業大(京都市)も学部新設を希望していたにもかかわらず、内閣府が加計学園側の開学時期についてだけ協議していた疑いが浮上している。政府が「2018年4月開学」とする要件を公式に公表したのは昨年11月だが、毎日新聞が入手した今治市議会の資料からは、公表前から市と内閣府が連携して来春開学を目指していた様子がうかがえる。
「18年開学」内閣府が協議の疑い 公表前に

さあ、これだけの状況証拠が出揃いつつある。
「関与は明白」であろう。
さすがに自民党の中にも危機感が生まれつつあり、「安倍下ろし」の予感もする。
「恋々としがみついている」のは誰なのか?
「国家百年の計」を考えるならば、一刻も早く辞任すべきではないか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年6月10日 (土)

加計疑惑(16)文書の有無も総理の意向を忖度?/アベノポリシーの危うさ(229)

文科省は「確認できなかった」としていた「総理の意向文書」について、世論の反発から再調査をすることになった。
もはや握り潰すのはムリということだ。

安倍晋三首相の友人が理事長を務める学校法人「加計(かけ)学園」(岡山市)の獣医学部新設計画を巡り、内閣府が文部科学省に早期開学を促したとされる文書について、松野博一文科相は9日、文書が存在するか再調査することを明らかにした。これまで野党が求める再調査を「文書は出所不明」として拒んできたが、松野氏は閣議後の記者会見で「追加調査すべきだという国民の声を総合的に判断した」と述べた。
「総理の意向」文書再調査へ 世論受け一転

既に電子書籍化もされている文書の有無を、いまさら「追加調査」もないだろう。
どのような調査結果になるのか予断はできないが「あるものを、ないという」のは明らかなウソであり、国家百年の計を司る文科省が、そんなことをして良いはずがない。
⇒2017年6月 8日 (木):加計疑惑(15)「あるもの」を「ないことにする」政権/アベノポリシーの危うさ(228)

Ws000001
加計 文科省職員から批判も

笑ってしまうのは、この「追加調査」をするにあたっても、松野文科相が「総理の意向」と説明していたことだ。
菅官房長官が、「文科省の問題」と言っているのだから、なぜ「私が必要と判断した」と言えないのだろうか。
そもそもの間違いは、「首相の進退発言」にある。
それで次々と墓穴を掘るようなことになっているのだ。
⇒2017年5月31日 (水):加計疑惑(10)証人喚問の二重基準/アベノポリシーの危うさ(221)
⇒2017年6月 6日 (火):加計疑惑(13)前川氏に対する印象操作という墓穴/アベノポリシーの危うさ(226)
⇒2017年6月 7日 (水):加計疑惑(14)送受信者が実在しても怪文書?/アベノポリシーの危うさ(227)
⇒2017年6月 8日 (木):加計疑惑(15)「あるもの」を「ないことにする」政権/アベノポリシーの危うさ(228)21706102_2
東京新聞6月10日

風向きが変わって、慌てて方針転換したのだろうが、遅きに失している。
⇒2017年6月 2日 (金):内閣支持率の動向が示す潮目の変化/アベノポリシーの危うさ(223)
「あるものをない」と言い張ったツケは、国民の真っ黒な心証である。
もはや危機管理能力を疑わなければならないレベルではないか。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2017年6月 9日 (金)

日本原子力研究開発機構で被曝事故/原発事故の真相(156)

日本原子力研究開発機構の大洗研究開発センター(茨城県大洗町)で放射性物質が飛散して作業員5人が被ばくした。

 原子力機構によると、今回の事故は、最も被ばく量の多い50代男性が点検のため、ボルト留めされた金属製容器のふたを開封したところ、中のビニール袋が破裂して、ウランとプルトニウムを含む粉末が飛散した。他に男性2人がそばで点検の補助をしていた。
 この粉末は、敷地内にある高速実験炉「常陽」(1977年に初臨界)で実験する燃料の試料を作った際に出たくずで、約300グラムあった。粉末はまずポリエチレン製の容器に入れられ、二重のビニール袋で密閉したうえで、金属製容器に入れて91年から26年間保管していた。開封した記録は確認できないという。
 今回の点検は、原子力機構の別の施設で原子力規制委員会から核燃料物質の不適切な管理を指摘されたのを受けて、実施していた。同機構は今回と同様にウランとプルトニウムを含む粉末を保管した金属製容器計21個を点検する計画で、事故が起きたのは最初の1個の点検中だった。
 なぜビニール袋が破裂したのか。出光一哉・九州大教授(核燃料工学)は「ウランやプルトニウムなどは時間がたつと原子核が崩壊し、ヘリウムの原子核(アルファ線)が飛び出す。長期間保管してヘリウムガスがたまり、容器の内圧が高まって破裂した可能性はある」と指摘する。
 原子力機構の関係者もこの可能性を認め「破損の可能性があるポリエチレン製容器を長期保管で使うのはよくなかったかもしれない」と明かした。
Ws000000
2.2万ベクレル 保管26年、ガス発生か 点検最初の袋破裂

男性職員の肺の被ばく値から、血液や骨、臓器など体全体に取り込まれた放射性物資の総量を算出すると36万ベクレルと推定されるという。
1年間で1.2シーベルト、50年間で12シーベルトの内部被ばくである。
国の基準では、放射性物質を取り扱う作業員の被ばく線量限度を、1年間で0.05シーベルトもしくは5年間で0.1シーベルトと定めている。
年間の被曝量は、国の基準の24倍に相当する。

原研と言えば、一般には最高レベルの研究開発集団だと考える。
それがこのような初歩的ミスを犯すとは、という感じである。
1706093_3
東京新聞6月9日

再稼働に盲進する前に、安全施策を積み重ねるべきだろう。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2017年6月 8日 (木)

加計疑惑(15)「あるもの」を「ないことにする」政権/アベノポリシーの危うさ(228)

内閣府が文科省に早期の新設を働きかけたとされる文書は、存在したのか存在しないのか?
野党の質問に対し、菅官房長官は「出所のはっきりしない怪文書」だと切り捨てた。
⇒2017年5月26日 (金):加計疑惑(5)文書の存在確認/アベノポリシーの危うさ(216)

しかし、前事務次官前川氏は、文科省内で共有されていたことと証言し、文科省内にも認める声が出始めている。
⇒2017年5月25日 (木):加計疑惑(4)衝撃の前川前文科事務次官会見/アベノポリシーの危うさ(215)
⇒2017年6月 7日 (水):加計疑惑(14)送受信者が実在しても怪文書?/アベノポリシーの危うさ(227)

文部科学省の義本博司総括審議官は、7日の衆院内閣委員会で、「『確認できない』のは『存在しなかった』との答えとは異なる」と答弁した。
さすがに、「存在しない」と断言できなくなってきたと言えよう。
しかし再調査は拒否するという。
Photo_4
東京新聞6月8日

「怪文書」であるか否か、つまり書かれていることが真正か否か、は存在の有無とは別問題である。
とうとう「ゴマブックス」が、解説を付して電子書籍化し、Amazon等で配信を始めた。
Photo

一部を引用しよう。
Photo_2

まさに、「単なる偶然という事象ではなく」国民に納得させるのは、安倍首相側である。
「印象操作」などと言っている場合ではない。
「あるものをないことにする」のはウソである。
教育を司る官庁を舞台にして、ウソが罷り通っては、この国の未来は危うい。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2017年6月 7日 (水)

加計疑惑(14)送受信者が実在しても怪文書?/アベノポリシーの危うさ(227)

政府・与党は、前川氏を証人喚問することも、加計学園の獣医学部新設をめぐり、文部科学省が内閣府から「官邸の最高レベルが言っている」などと言われたと記録された文書について、再調査することも拒否している。
普通に考えれば、疑惑とされていることは事実だと認めているようなものである。
もし、自分の主張が正しいと考えているなら、それを明らかにすることに積極的であるはずだからだ。

1706063
東京新聞6月6日

文科省は「存在を確認できなかった」としているが、複数の現職員が「存在する」と発言しているのである。

Ws000002
 現役職員が証言した文書は、「藤原内閣府審議官との打合せ概要(獣医学部新設)」という題名で、昨年9月26日の日付と時間が記載されている。出席者として内閣府の藤原豊審議官と参事官、文科省専門教育課長、同課長補佐の4人の名前が書かれ、内閣府側が文科省に対し、「平成30(2018)年4月開学を大前提に、逆算して最短のスケジュールを作成し、共有いただきたい」「これは官邸の最高レベルが言っていること」などと言ったと書かれている。
加計文書「省内で共有」 文科省現役職員が証言

官邸側が死んでも認められないのは、最初に首相が「関係していれば辞める」と見得を切ったからであり、官房長官が「怪文書」と切り捨てたからである。
これこそをブーメランと言うのではなかろうか。
官邸に批判が強いのは、官邸と一体のように見える読売新聞に対する反発が強いことでも理解できる。
読者センターに「購読を止める」という声が寄せられているという。
下図は、明日発売される「週刊文春」の中吊りである。
170615
週刊文春の中吊り広告が凄い件!文春「驕るな!安倍!不満を持っている人は大勢いる」

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2017年6月 6日 (火)

加計疑惑(13)前川氏に対する印象操作という墓穴/アベノポリシーの危うさ(226)

安倍首相が、「印象操作」という言葉で、質問を遮ろうとすることが多い。
以下のような記事がある。

Ws000001_2 5月30日の参院法務委員会。友人の加計孝太郎氏が理事長を務める加計学園との関係を野党議員に問われ、首相が反論した。「1年間に14万円の報酬を受けたことはございます。しかしこれは印象操作であって、まるで私が友人のために便宜を図ったかのごとく議論をしておりますが恣意(しい)的な議論だと思います」
 首相は「印象操作」を今国会でたびたび使う。「忖度(そんたく)した事実がないのに、まるで事実があるかとのことを言うのは典型的な印象操作なんですよ」「我々がまるでうそをついているかのごとく、そういう印象操作をするのはやめていただきたい」
 インターネットの国会の会議録で「印象操作」という言葉で検索をかけると、初登場は2015年3月。同年は4回、16年は8回使われた。今国会(2日夕時点の公開分)、首相は16回発言している。
 「印象操作」と言われた共産党の小池晃書記局長は取材に「事実関係を確認しようと質問しているのに、それに答えず『印象操作だ』と応じるのでは議論にならない。聞く耳を持たないという意志の表れだ。あんな言葉、どこで覚えたんですかね?」と話した。
「印象操作」首相が連呼 野党「どこで覚えたのか」

どこで覚えたのかは知らないが、首相サイドでよく理解していることは、衝撃の証言をした前川前文科事務次官に対して、個人情報をチークしてまで、「怪しい人間像」という印象を植え付けようとしたことでも明らかであろう。
⇒2017年5月25日 (木):加計疑惑(4)衝撃の前川前文科事務次官会見/アベノポリシーの危うさ(215)
⇒2017年5月29日 (月):加計疑惑(8)「王様は裸だ」と言った前川前事務次官/アベノポリシーの危うさ(219)
⇒2017年5月30日 (火):加計疑惑(9)国家の悪事の告発とプライバシー/アベノポリシーの危うさ(220)

しかしその悪だくみも、相手の女性の証言等で覆されつつある。
52
「週刊文春」6月8日号

ここでも政権は自ら墓穴を掘っているのだ。
⇒2017年3月28日 (火):森友疑惑(35)連続オウンゴール/アベノポリシーの危うさ(170)
⇒2017年3月30日 (木):森友疑惑(37)ゼロ回答と満額回答/アベノポリシーの危うさ(172)
⇒2017年3月29日 (水):森友疑惑(36)辻元疑惑(?)と対比する愚/アベノポリシーの危うさ(171)
⇒2017年3月31日 (金):森友疑惑(38)辻元批判と拡大する墓穴/アベノポリシーの危うさ(173)

以下のツイッターの感覚に同感する。
Photo
「出会い系バー=買春」と決めつけた発言をした菅官房長官をはじめとする人たちは、自身のゲス性を恥じるべきだ。
籠池前森友学園理事長で成功した「印象操作」であるが、柳の下に何匹もドジョウはいないようだ。
Photo_2

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2017年6月 5日 (月)

加計疑惑(12)底なし沼のようなズブズブの関係/アベノポリシーの危うさ(225)

安倍首相は5月8日、衆院予算委員会集中審議で、学校法人「森友学園」問題に絡み、一時名誉校長に就任した昭恵夫人と学園側が「ずぶずぶの関係」にあったと指摘した民進党の福島伸享議員に、対して次のように言った。

「ずぶずぶの関係」とか、そんな品の悪い言葉を使うのはやめた方がいい。それが、民進党の支持率に出ている。
安倍首相、民進党議員の「ずぶずぶの関係」に不快感

民進党の支持率に言及するのは余計なお世話だろうが、確かに余り上品な語感ではない。
しかし、「ずぶずぶの関係」と言わざるを得ないような実態があるのだ。
「ズブズブの関係って、どんな関係ですか?」というYahoo知恵袋の質問に対し、ベストアンサーに選ばれた回答は以下のようである。

許認可する行政機関と業者が癒着している状態を言います。
国会議員と業者の癒着も言います。
ほとんどは贈収賄や献金がらみで自分の処が儲かるようにしてもらう事です。
解りやすい例が韓国の沈没船セウォル号の過積載を行政が見て見ぬふりをした事や運行ルートを20年間独占させた事など政府機関、政治家、海洋警察、地方自治体も含め韓国社会の闇は深いのでしょう。
まさに国ぐるみで「ズブズブ」の関係です。
ズブズブの関係って、どんな関係ですか?

2014年5月の回答であるが、今なら、森友や加計を例にした方が分かりやすいだろう。
安倍首相の「腹心の友」が理事長を務める加計学園には、首相の周りの人間が深く係わってきた(いる)。
170603
東京新聞6月3日

これ以上「ズブズブ」を説明するに好適な例は簡単に見つからないだろう。
未だに、「加計も森友も違法性はない」という人もいる。
例えば、経済評論家だという渡邉哲也氏は次のように言う。

 国会で籠池問題に次いで、加計学園問題が話題になっている。この二つの問題の共通点は、その違法性が見いだせないことに加えて、重要な憲法違反であり、国民の権利を侵していることにある。
 日本国憲法では第16条で「何人も、損害の救済、公務員の罷免、法律、命令又は規則の制定、廃止又は改正その他の事項に関し、平穏に請願する権利を有し、何人も、かかる請願をしたためにいかなる差別待遇も受けない」と請願権を認めており、請願をしたからといって、差別待遇をしてはいけないと規定している。
民進党よ、加計学園問題を追及しても時間のムダである

つまり加計学園側の行為は、「憲法で保障されている請願行為であり、何ら違法性がない」と言っているのである。
問題になっているのは加計学園の行為そのものではなく、行政判断を政権のごり押しによって歪められたか否かである。
渡邉氏は、意識的にか無意識的にか、論点をすり替えている。

前川氏の証言その他により、内閣府が文科省に圧力を加えていた実態が明らかになりつつある。
1706022_2
東京新聞6月2日

違法でないことは、必要条件ではあるが、十分条件ではない。
政策決定には、公平性や透明性なども必要である。
加計事件は、前川氏の個人攻撃までして、「あるものを、ないことにする」権力犯罪の性格が加わった。
文科省内には前川擁護の動きが見られ、NHKまで、文科省内で件の文書の共有を示すメールの存在を報じている。
官邸はどにような手を打ってくるか。
しかし、「驕る平家は久しからず」で、大きな動きは止められまい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年6月 4日 (日)

宝暦治水を描いた『孤愁の岸』・杉本苑子/追悼(105)

『孤愁の岸』の作家・杉本苑子さんが、5月31日、老衰のため死去した。
91歳だった。

Photo_4 東京生まれ。文化学院卒業後、サンデー毎日の懸賞小説に応募したのを機に、選考委員だった吉川英治氏に師事。ほぼ10年間吉川氏のもとで文学修業を積み、昭和38年、幕府から治水工事を命じられた薩摩藩士の苦悩を描いた「孤愁の岸」で直木賞を受賞した。豊富な歴史知識をもとに、古代から近世まで幅広く描いた。
 53年に「滝沢馬琴」で吉川英治文学賞、61年に「穢土荘厳(えどしょうごん)」で女流文学賞。平成14年には文化勲章と菊池寛賞を受けた。生涯独身を貫き、著作権を含む全財産を静岡県熱海市に寄贈すると表明していた。
作家の杉本苑子さんが死去 91歳 「孤愁の岸」「滝沢馬琴」など歴史小説

『孤愁の岸』は、江戸時代に美濃国の揖斐川、長良川、木曽川の3川の治水難工事を成し遂げた薩摩藩士(薩摩義士)を描く。
いわゆる木曽三川が乱流する地帯は、輪中という治水・水防のしくみで有名である。
記憶しているのは、1976年(昭和51年)9月12日に、岐阜県安八郡安八町で長良川が決壊して大被害を生じた「安八水害」がある。
輪之内町などの地名が、輪中を彷彿とさせる。
Ws000000
この辺り一帯を視察旅行したことがあるが、天気の良い日だったので、水害の様子をイメージすることが難しかった。

杉本さんは、吉川英治の唯一の弟子と言われるが、『孤愁の岸』は直木賞受賞作。
雄藩を消耗させるという狙いもあったと言われる「お手伝い普請」であるが、中心人物は薩摩藩の工事責任者である家老平田靭負である。
昔、鹿児島の仕事に携わっていた時があり、何代目かの末裔と会ったことがある。

1753年(宝暦3年)12月25日江戸幕府老中・西尾忠尚は薩摩藩に命じて濃尾地方の木曽川、長良川、揖斐川の3河川の治水事業にあたらせた。これは幕府の、雄藩をあまり富裕ならしめないための政策手段でもあったが、この3河川は、その流域が今日の長野、岐阜、愛知、三重、滋賀の五県にわたり、とりわけそのうち南北15里、東西2里では、多くの本支流が交錯し、容易ならざる難事業であった。そのうえ寛保年間以後、11年間にわたって洪水が頻発し、惨状を呈していた。
そのために幕府の厳命、督促は猶予がなく、薩摩藩は死力をつくしてこれにあたった。藩主島津重年の命によって家老平田靱負正輔、大目付伊集院十蔵久東らが工事を担当し、留守居山沢小左衛門盛福、普請奉行川上彦九郎親英らとともに、美濃国大牧村を本陣として、1754年(宝暦4年)2月5日から工事に着手し、5月22日ひとまず工事を中止し、同年9月21日さらに勘定頭倉橋武右衛門が参加し、翌1755年(宝暦5年)3月28日ついに工事を完成し、幕府目付牧野織部、勘定吟味役細井九郎助らあらたに江戸からくだった検使は、地元の検使とともに、同年4月16日から5月22日まで、一ヶ月余にわたって本検分をすませた。
薩摩藩はこの工事で、数十万両もの莫大な経費を負担した。幕府側の妨害工作などによる過労のため病となり生命を落としたり、あるいは横暴な幕府側への抗議のために切腹して果てる者を多数出した。総奉行平田靱負は工事完遂を見届け、この難事業の責任を取る形で切腹した。藩主重年も後を追う様に病没した。
1938年(昭和13年)に、平田靱負ら85名の「薩摩義士」を、「祭神」に『治水神社』(岐阜県海津市海津町油島)が建立された。
Wikipedia・薩摩義士

近年、治水工事の実相や義士の顕彰運動を見直す動きもあるようだ。
治水は、右岸と左岸、上流と下流で、利害が相反するので、単純な見方はできず、多くの人の関心を引き起こし、層の厚い研究が求められる。
『孤愁の岸』は、治水に対する関心の喚起という意味でも重要である。
91歳は大往生と言えよう。
合掌。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年6月 3日 (土)

アベ友・山口敬之氏の超弩級疑惑(3)/アベノポリシーの危うさ(224)

幻冬舎から、安倍首相のヨイショ本『総理』(2016年6月)や、『暗闘』(2017年1月)を出した腰巾着・山口敬之氏が追い詰められつつある。
レイプ事件の被害者が、検察審査会が不起訴決定にしたのを不服として、実名と顔を出して会見したのだ。
本件ではスクープした「週刊新潮」が独走している。
⇒2017年5月12日 (金):アベ友・山口敬之氏の超弩級疑惑/アベノポリシーの危うさ(206)

6月8日号でも続報を載せている。
12

警察の対応も含め、不審なことが多すぎる。

 捜査に消極的だった警視庁高輪署だが、「(現場の)ホテルには防犯カメラがあるから、データが消される前に必ず見てくださいと話してやっと見てくれて、事件性ありとみなされて、そこから少しずつ捜査がスタートしたんです」。ようやくこぎ着けた逮捕状の取得。しかし、それが執行されることはなかった。現場の捜査員からは電話で「上からの指示」と告げられた。
 執行にストップをかけたのは当時の警視庁刑事部長。菅義偉官房長官の秘書官を務めたこともある人物だった。「高輪署は捜査1課に話をしているし、著名人の捜査は大変だと聞いていたので、逮捕状を取る時もしかるべきところを通されているわけで…」と所轄と本庁とで情報共有がなされていたとした上で、突然の“捜査指揮”に言及。「誰に聞いても答えを教えてくれない。異例だとしか。本当に知りたいと思い自分でも調査をしていくと、(官邸人脈と刑事部長の)名前がリンクしたんです」
 扱いが1課へ移ると、警視庁から示談を勧められるという「極めて異例」(代理人弁護士)な展開を迎えた。準強姦罪は親告罪。大きな意味を持つ。「彼らの車で彼らが同席する中で示談の話を勧められるというのは…。警察の方は捜査する方たちで、示談を勧める立場ではないし、起訴できないと決めつけるところでもない」と切り捨てた。
詩織さん「黙ってたら事件消される」実名・顔出しで妹に迷惑も

いったんは逮捕状が発行されたのだから、裁判所も逮捕の必要性を認めていたはずだ。
それを取り消したのは、中村格という当時の刑事部長で、菅官房長官の信頼の篤い人物である。
⇒2017年5月15日 (月):アベ友・山口敬之氏の超弩級疑惑(続)/アベノポリシーの危うさ(208)

 中村元刑事部長は「週刊新潮」の取材に対し、忖度や圧力は否定しているが、「事件の中身として、(逮捕は必要ないと)私が判断した。(捜査の中止については)指揮として当然だと思います。自分として判断した覚えがあります」と、逮捕を阻止したことを認めている。前述したように、準強姦事件に、警視庁の刑事部長が直接判断を下すというのはありえない。
 そういう意味では、これは森友学園問題と同じ、官僚を使って"身内"を特別扱いしまくっている安倍政権の疑惑なのだ。
 いまのところ、テレビや新聞がこの問題を後追いする気配はないが、被害者女性は検察審査会に不服申し立てをする準備をしているという。本サイトとしては、安倍政権がどう捜査に関与したのかを引き続き、追及していくつもりだ。
"安倍の太鼓持ち"山口敬之のレイプ事件潰しは官邸の圧力? 逮捕寸前に中止命じた警察官僚は菅官房長官の右腕

本件に対して、他のメディア(特に全国紙)が大きく報じれば、安倍政権にとって深刻な打撃となるだろう。
しかし、テレビや全国紙は消極的である。
わずかに東京新聞が取り上げた。
1706013
東京新聞6月1日

本件に対しては、政権支持者たちが、ハニートラップだとか騒いでいる。
「すきがあっただろう」とか「被害者も悪い」という。
しかし、もし一緒に飲食していた女性が具合が悪くなったら、救急車を呼ぶなどの対応をするはずである。
驚くのは、池田信夫氏のような、それなりの肩書と実績を持つ人間が、以下のようなツイートをしていることだ。
Ws000000_3

本人はシニカルを気取っているのかも知れないが、品性下劣としか言いようがない。
「美人局」って、誰が、どういう目的で、誰を脅すのだ?
池田氏は、前川氏を激しく個人攻撃している安倍首相や菅官房長官などと、同じ感覚を持っているのだろう。
そんな政権が、「女性が輝く社会」などと言っても、誰も信用しないだろう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2017年6月 2日 (金)

内閣支持率の動向が示す潮目の変化/アベノポリシーの危うさ(223)

朝日新聞が5月24~25日に実施した緊急世論調査でも内閣支持率は47%だった。
これだけ内閣を巡る不祥事が続発しているのに解せないことである。
Ws000000
加計・森友問題、それでも…崩れぬ「安倍支持」の理由

私の身の回りを、ほとんどは反安倍であるが、信者とも言うべきコアな支持者がいる。
政権交代した際の民主党政権への失望が尾を引いているようだ。
朝日新聞は以下のように分析している。

 第2次安倍内閣は当初、「アベノミクス」で経済重視を前面に打ち出し、支持を広げた。その後、安保法制で支持を下げることもあったが、過去の政権のような急落はない。
 ここにも、2度の政権交代を経験した有権者の変化が垣間見える。東京大先端科学技術研究センターの牧原出教授(政治学)は、今の支持率が「政権交代を意識した支持」とみる。
 「『安倍さんがダメ』なら『野党の内閣に代わる』というセットでみる。そこまででなければ、今の政治を否定しない。民間で言えば、多少の損失が出ても会社をつぶすわけにはいかないという状態に近い」
 それを裏づけるように、安倍内閣を「支持する」人に、その理由を選択肢の中から選んでもらうと「他よりよさそう」が半数を占める。「政策」の2割を引き離し、最も多い。
加計・森友問題、それでも…崩れぬ「安倍支持」の理由

民主党政権の責任は大きく、後継の民進党でも、野田幹事長はダメ民主党のイメージをモロに被っている。
政治家の好感度をどう評価するかは別として、蓮舫代表も好感度は高くない。
しかし比較の問題として、今の政権と野党のどちらを選ぶか、あるいはどちらがよりダメか?

注目すべきデータが5月30日の日経新聞電子版QuickVoteである。
安倍内閣支持率は26.7%にまで落ち込み、不支持率は73.3%にまで上がった。
Vote
5月30日日経新聞電子版QuickVote調べ

支持率急落の原因は、加計疑惑での前川前事務次官の証言、そして安倍政権に近いジャーナリスト、山口敬之氏の準強姦疑惑か、という。
今後、前川氏の証言、山口氏の疑惑共に、政権に有利に働くように変化するとは思えないから、確実に潮目は変わったと見るべきだろう。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2017年6月 1日 (木)

加計疑惑(11)証言すべきは首相補佐官と首相/アベノポリシーの危うさ(222)

政府自民党が、前川前事務次官の証人喚問を拒否しているのは、語るに落ちているというべきだろう。
⇒2017年5月31日 (水):加計疑惑(10)証人喚問の二重基準/アベノポリシーの危うさ

前川氏は、加計学園獣医学部新設を巡って、首相補佐官から「首相の意向」を示されたと発言しているのである。
1705312_2
東京新聞5月31日

何もやましいところがないのならば、首相補佐官もしくは首相自身が、偽証を許されない場で発言すべきだろう。
前川氏の発言は、少なくとも内的整合性を保っている。
これを否定する材料は、首相側からは示されていないのだ。

総理御用達の準強姦容疑者山口敬之氏にしろ安倍昭恵氏にしろ、Facebookでこそこそ言い訳するに留まっている。
⇒2017年5月15日 (月):アベ友・山口敬之氏の超弩級疑惑(続)/アベノポリシーの危うさ(208)
⇒2017年5月12日 (金):アベ友・山口敬之氏の超弩級疑惑/アベノポリシーの危うさ(206)
⇒2017年4月30日 (日):森友疑惑(49)籠池独白における昭惠夫人の関与/アベノポリシーの危うさ(195)
⇒2017年3月28日 (火):森友疑惑(35)連続オウンゴール/アベノポリシーの危うさ(170)

Facebookで一方的に言うくらいなら、堂々と公の場で発言すべきだろう。
また、政府与党も、疑惑を晴らしたいのなら、喚問の使い分けなどするべきではない。
1706012
東京新聞6月1日

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2017年5月 | トップページ