アホな内閣(10)自衛隊を違憲と言う内閣/アベノポリシーの危うさ(202)
国務大臣及び国会議員には憲法遵守義務がある。
にもかかわらず、安部首相が改憲について、具体的なスケジュールに踏み込んだ発言をした。
今までの議論から逸脱したものであり、与党内にも困惑が広がっているようだ。
⇒2017年5月 6日 (土):アホな内閣(9)憲法遵守義務違反の首相/アベノポリシーの危うさ(200)
首相の側近の萩生田光一官房副長官は、衆参各院の憲法審査会がなかなか動かない中で、一石を投じたと、以下のように解説している。
自衛隊が違憲だという状況のまま何かあれば汗をかいてくれというのは、あまりにも理不尽だと総理はお思いなんだと思います。ですから、自衛隊の明文(化)を自分の任期中にやりたいと。一つの提案として9条に3項の追加という提案をしましたけど、あくまでも自民党総裁としての個人的提案であり、憲法審査会で様々な優先順位を決めてもらえばいいんじゃないかなと思います。
首相の改憲発言「憲法審査会に一石」 萩生田官房副長官
これは驚いた。
萩生田官房副長官(&安部首相)は、自衛隊が違憲だと考えているのか?
憲法9条は次のようである。
- 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
- 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
歴代内閣は、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」という文言と、自衛隊という武力装置の整合性に苦心してきた。
政府見解としては、「国際法上において国家固有の権利として認められている自衛権は放棄されておらず、その自衛行動をとるために必要とされる「戦力」に至らない程度の実力を保持することは憲法上否定されていない」である。
安倍政権は、違憲の疑いのある集団的自衛権の行使に踏み切ったが、自ら違憲性を告白しているようなものではなかろうか。
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