アホな内閣(4)金田勝年法務相と共謀罪審議/アベノポリシーの危うさ(189)
「テロ等準備罪」法案の国会での審議が始まった。
問題の大きな案件である。
稀代の悪法・治安維持法も、「一般人は対象ではない」と説明しながら、すぐに対象範囲を拡大していったのは歴史が示す通りである。
例えば、有名ではあるが未だ細部が明らかにされていない新興俳句弾圧事件がある。
新興俳句弾圧事件とは、治安維持法下における思想弾圧事件の一つで、昭和15年2月14日の第一次「京大俳句」弾圧事件から、18年12月6日の「蠍座」(秋田)弾圧事件までの、4年間にわたる一連の出来事である。
⇒2007年10月26日 (金):新興俳句弾圧事件…①全体像
事件に連座した俳人の一人が渡辺白泉である。
⇒2007年11月16日 (金):渡辺白泉
白泉は、慶應大大学の出身であるが、京大俳句会の同人だった。
俳句などの文芸は、言葉の連想作用を活用することによって成り立つ。
例えば「菊枯れる」という季語が、皇室の衰運を表しているというような恣意的なこじつけも可能であることは、五木寛之の小説『さかしまに』に描かれている。
渡辺白泉は新興俳句の旗手の一人と目されていた。
⇒2012年1月17日 (火):渡邊白泉/私撰アンソロジー(14)
有名な「戦争が廊下の奥に立ってゐた」などの句を詠んでいた白泉が目を付けられたのは必然だった。
同法は金田勝年法務相が所管するが、余りにも頼りなかった。
⇒2017年2月 2日 (木):不適格大臣列伝(9)金田勝年法務相/アベノポリシーの危うさ(127)
⇒2017年2月 9日 (木):不適格大臣列伝(12)金田勝年法務相(2)/アベノポリシーの危うさ(131)
そこで林真琴刑事局長を補佐役とした。
しかし、野党の反対を採決で押し切っての決定である。
東京新聞4月20日
審議に堪えぬ法相など要らない。
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