アホな内閣(5)大塚拓財務副大臣/アベノポリシーの危うさ(190)
森友疑惑に関して、「納得できない」とする人が8割を超えるという。
⇒2017年4月19日 (水):森友疑惑(47)アキエリークス?/アベノポリシーの危うさ(185)
官僚や政府機関が資料を開示しないことが、ネックになっていることも多くの人の共通認識であろう。
そこには、もちろん安倍首相等に対する「忖度」があるだろう。
森友疑惑のキーワードになったこの言葉を、当の首相がジョークにするという笑えない発言があった。
問題のジョークは4月17日夜、東京・銀座にオープンした商業施設「GINZA SIX」の式典あいさつで飛び出した。売り場に並ぶ各地の名産品について、原稿を読み上げる安倍首相は「おやつには北海道が誇る『白い恋人』、仙台銘菓の『萩の月』が買える、食べられる」などと紹介した上で「(この)原稿には残念ながら山口県の物産等々が書いてありませんが、おそらく(店頭には)あるんだろうと思います。よく私が申し上げたことを忖度していただきたいと、こう思うわけであります」。
ここで安倍首相、にっこり笑顔。会場は笑いと拍手に包まれた。
「忖度ジョーク」余裕の表れ?
余裕のつもりかも知れないが、「悪いことは悪い」のである。
資料を開示しない件について、驚くべき国会答弁があった。
4月20日の国会で共産党の辰巳孝太郎衆議院議員が追及した。
「行政機関が、一政党である与党の許可なくして資料は出さないと言っている。三権分立の観点からもおかしい」のではないか。
これに対し、大塚財務副大臣は「政治的な問題になっているから、一般的に与党の理事に相談するのは普通のことだ」などと発言した。
森友問題の資料、開示には与党の許可が必要に!財務副大臣が明言!与党による事実上の検閲
与党に行政の資料を確認した上で、公開の判断をしていたのである。
いうまでもなく、行政機関は三権分立で独立した組織である。
政党の関与を受けない立場である。
これでは、与党による事前の検閲である。
日本の現状は三権分立ではないのである。
いみじくも安倍首相が、「私は立法府の長」と発言したのが、追認されているような状態である。
⇒2016年5月19日 (木):震災を緊急事態法に使う改憲論者/アベノポリシーの危うさ(68)
2014年に安倍政権は全ての省庁(官僚)の重要な人事権を内閣に移すと決定し、それから行政機関や官僚組織は安倍政権の傀儡状態になったのである。
恐ろしい独裁国家になってしまったということだろう。
東京新聞4月23日
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