森友疑惑(49)籠池独白における昭惠夫人の関与/アベノポリシーの危うさ(195)
森友学園が21日、大阪地裁に民事再生法の適用を申請した。
計画していた小学校の開校が不可能になり、小学校の校舎建築費や国有地の購入代金の支払いが滞っており、支払いの見通しも立っていない。
地裁は同日、学園の財産を管理する保全管理人の弁護士を選任した。
今後、再生手続きを開始するかどうか判断する。
同時に、大阪地検特捜部による森友学園の捜査は着々と進んでいるという。
国土交通省への工事費水増しによる補助金の不正受給(補助金適正化法違反)、財務省近畿財務局の担当者が学校用地を不当に安く払い下げたという背任容疑、国から受け取ったゴミ除去費用のなかから2000万円を業者からキックバックさせたという公金横領容疑などである。
異例と言っていいほど早い告発の受理、そして事件化が濃厚な2000万円問題は、国交省の調べで発覚したとして、大阪の事件なのに、いずれも「東京発」で情報が流された。国会で紛糾する森友学園問題を、早く終息させたいという官邸の思惑である。
籠池前理事長と150分間話した末に、見えてきたこと 「逮捕するなら、すればいい」
だが、肝心の疑惑が解明されていないのだ。
官邸は、幕引きすればこのまま風化していくと考えているようだが、決してそうは行かないだろう。
風化させるには記憶が生々しく、疑惑が盛りだくさん過ぎる。
ここで、籠池泰典氏が証人喚問(3月23日)の直前にインタビューに応じた記事を振り返ってみる。
「週刊文春」3月30日号に掲載されたものだ。
基本的には証人喚問の証言内容と同じである。
すなわち籠池氏はブレていないのだ。
中でも昭恵夫人からの寄付金について、以下のように精細に語っている。
これに対し、昭恵夫人がFacebookで弁明して終わりというのは、まったく公平性を欠いている。
⇒2017年3月28日 (火):森友疑惑(35)連続オウンゴール/アベノポリシーの危うさ(170)
森友学園の経営が立ち行かなくなったのは、自業自得というべきであろう。
同学園は、愛国教育をウリにしていた。
しかし、森友疑惑は、「愛国心は無頼漢の最後の避難所」というサミュエル・ジョンソンの有名な言葉を裏書きするものでしかなかった。
東京新聞2月19日
可愛そうなのは、園児や入学予定児童であるが、計画通り進むよりは良かったと思うしかないだろう。
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