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2017年3月 6日 (月)

森友疑惑(14)小学校設置基準/アベノポリシーの危うさ(148)

次々に怪しい情報が出てくる森友学園。
「瑞穂の國記念小學院」の申請と大阪府が2012年に「私立小学校の設置基準」を緩和した関係である。
1法人の要請で、基準を変更するというのはあまり聞かない。
あたかも森友学園のためのような緩和で、不自然極まりない。

2012年4月、大阪府(松井一郎知事)は、「借り入れのある幼稚園」にも小学校参入を認めるべく基準を改訂した。
大阪府では2012年以前は、借り入れのある幼稚園法人の小学校設置は一切認められていなかった。
これは、安定的な財政基盤がないと、安全・安心な教育ができないという趣旨で、他の都道府県でも同じだろう。
幼稚園を借金経営しているような法人には、より規模の大きい小学校は任せられないということになるはずである。
しかし、基準の改訂は議会の可決も不要で、パブリックコメントも「意見なし」ということで、あsっさり施行されている。

巷では、少子化のため、小学校の統廃合が課題になっているのが一般的な状況だ。
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小規模校が無くなる?の巻

新規で小学校を立ち上げるには、よほど健全な財務状況の法人でないと手が出せないはずだ。
むしろ、経営破綻を避けるために、入り口で財務審査を厳しくするべきだろう。

 大阪府によると、12年の改正以降の約5年間で、小学校の設置申請をしたのは森友学園ただ1校。これでは、森友学園のために基準を緩和したようにも見える。「森友学園の借り入れの有無はお答えできない」(教育庁私学課)というが、大阪府私立学校審議会の議事録(14年12月18日)には〈借入がね、今持っているもの(預貯金等)よりもオーバーしているわけですね〉という記述がある。申請時に借り入れがあったことは想像に難くない。現在も定員の大幅割れや財務状況が不安視され、4月開設にGOサインが出ていないほどだ。
森友学園のためか 大阪「私立小設置基準」緩和に重大疑義

ここへ来て、大阪府の松井一郎知事はごみの撤去計画や経営見通しが期限内に提出されない場合、「認可は難しい」と森友学園を突き放している。

 24日に日刊ゲンダイが、12年に松井知事が私立小設置基準を緩和し、森友学園に門戸を開いたことを報じると、松井知事はツイッターで「新規参入を促すため」と弁明。森友ありきの規制緩和の疑いについてこう反論した。
〈私学審議会の開催は審議会会長判断であり、認可権限は教育長です。ゲスな勘ぐりとはこの事ですね〉
 これはまったく的外れだ。前述した松井知事の記者への説明にあるように、教育長への認可権限移管は16年4月から。基準緩和の12年も、森友学園に「認可適当」を与えた15年も、認可権者は松井知事本人だ。
責任逃れから一変 松井知事“森友不認可”で人気取りの噴飯

不可解なことの多い学校法人であるが、今や「トカゲのしっぽ状態」である。
もちろん自業自得ではあるが、現職の首相や首相夫人が広告塔を務めていたのだ。
利用されたのだと被害者のごとく弁護する向きもあるが、政治の劣化以外の何物でもないだろう。

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コメント

私立学校なんだから、親がおかしな学校と思えば行かせなきゃいいだけの話。親の思想で子供が影響受けるのはどこも一緒。親の宗教に入らせられる子供だって沢山いるけど、問題視してこなかったよな?原発反対のデモに親と一緒に参加させられた子供もいた。意味もわからずに「サイカドウハンタイ!」と言わされてた。お前が原発に反対してるからそれは問題視してないだけで、親の思想の押し付けという意味では全く一緒だ。首相と夫人がが絡んでいるのが問題っていうけど、繰り返しておくが私立学校なんだから、入る義務は誰にもない。単に親の問題である。首相が広告塔やってるから入れたいと思う親がいるなら、その程度の親に育てられた子供が残念だったねというだけの話だし、そんなアホな親はお前が妄想しているほど現実社会には存在していない。

投稿: | 2017年3月 6日 (月) 23時02分

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