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2017年3月16日 (木)

森友疑惑(23)見え始めた「藪の中」/アベノポリシーの危うさ(158)

いささか展開が早すぎてめまいがしそうである。
森友学園の籠池理事長の爆弾発言だ。

 学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地払い下げ問題をめぐる参院予算委員会の16日の現地調査で、籠池(かごいけ)泰典理事長への聞き取り調査を終えた舟山康江氏(民進)が記者団に「(籠池氏が)安倍(晋三)首相から、(昭恵)夫人を通して100万円をもらった、と語った。時期は2015年9月ごろ」と説明した。
 一方、菅義偉官房長官は同日午後の記者会見で、首相に確認したところ、「自分では寄付していない。昭恵夫人、事務所等、第三者を通じても寄付していない」との説明があったことを明らかにした。昭恵氏が個人として寄付したかどうかについても、念のために確認していることも説明した。
籠池氏、調査に「首相から100万円」 官房長官は否定

まるで映画『羅生門』の原作となった芥川龍之介の『藪の中』ではないだろうか。
関係者の証言が真っ向から対立している。
果たして、安倍首相が寄付をしたのか?
寄付自体は別に隠す必要もないと思うが、今まで強く否定したわけであり、事実を明らかにして、それなりの行動を示すべきであろう。

籠池氏が発言するに至ったのは、トカゲのしっぽの様に切り捨てられたからであろう。
籠池氏は国会で説明すると言っている。
自民党と公明党は今まで籠池氏の国会招致を拒否してきたが、いくらなんでも、与党も参考人招致を拒めないのではないか。
過去の事例からしても、与党がなぜ拒否に拘るのか理解しかねるからだ。
1703163
東京新聞3月16日

一般論として、隠そうとする人は、都合が悪いことがあると考えられる。
何を隠そうとしてきたのか。
籠池氏の爆弾発言は、「日本会議」追及の先鋒である菅野完氏の活動によって誘発されrたともいえる。
⇒2017年1月 9日 (月):「日本会議の研究」の出版差止/アベノポリシーの危うさ(122)⇒2017年2月24日 (金):森友疑惑(4)系列幼稚園と日本会議/アベノポリシーの危うさ(138)

15日、籠池理事長が都内で予定していた会見をキャンセルして菅野氏と会った。
菅野氏は東京都内で報道各社の取材に応じ、籠池氏から同日聞き取った内容の一端を明らかにした。
15日の段階で、菅野氏は、疑惑のキーマンとして、国有地売買当時の理財局長迫田氏と松井大阪府知事の名前を挙げている。
迫田氏は現国税庁長官であり、もし国有地の不自然な払下げに関与していたとすれば、それはそれで大問題である。

籠池氏と菅野氏の間で何がどこまで話しがあったのか、まだまだ水面下に隠れていることは多い。
身に覚えのある政治家は戦々恐々としているのではなかろうか。
不気味なことに、菅野氏は「安倍晋三なんてどうでもいい」というようなことになる、と言っていた。
菅野氏が名を挙げている松井一郎大阪府知事は稲田防衛相を擁護している。

 日本維新の会の松井一郎代表(大阪府知事)は15日、森友学園の民事訴訟への関与を否定する国会答弁を撤回した稲田朋美防衛相の辞任を野党が求めていることについて「今回の件は、防衛大臣としては関係ない。辞任させるのは単なる政局作りにしか見えない。辞める必要はない」と擁護した。
「政局作り。辞任必要ない」大阪府知事が擁護

怪しさの焦点が徐々に明確になりつつあり、点と点を繋ぐ線がうっすらと透けてきたのではないか。
政権に近いとされる「日本会議」の人脈が深く係わっていることは周知であるが、誰がどこまで関与しているのか。

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