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2017年2月17日 (金)

サソリ型ロボ、原子炉直下に到達せず/原発事故の真相(155)

サソリ型ロボットというものが、国際廃炉研究開発機構や東芝によって開発された。
自走式で、前部と後部にカメラがあり、線量計や温度計を搭載している。
累積千シーベルトまでの放射線に耐えられる。
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<福島第1>ロボ 原子炉直下に到達できず

東京電力福島第1原発2号機で、自走式の「サソリ型ロボット」を使った格納容器内部の調査は目標の原子炉直下まで到達できないまま、16日に終了した。2号機は水素爆発した1、3号機より損傷が比較的少ないと見られていたが、格納容器内部にある格子状の足場に穴が見つかるなど破損状況は想定以上に激しく、廃炉作業の難しさを改めて示した。
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福島2号機 想定以上の破損

格納容器を探査するサソリ型ロボットのイメージは下図のようである。
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福島原発自走式のサソリ型ロボット、到着できず

650シーベルト/時というが推定されている。

 ロボットは同日朝、格納容器の貫通部から投入された。圧力容器下部に延びるレール上を走行。内部を撮影しながら、空間線量や温度を計測した。事前調査で毎時650シーベルトの空間線量が推定された地点で実測した線量は毎時210シーベルトだった。
 事前調査のロボットで除去できなかった堆積物を乗り越え前進を試みたが、やや進んだ地点で走行用ベルトの片方に不具合が発生。レールの端までたどり着けなかった。
 目標としていた圧力容器直下の撮影や空間線量の測定はできず、同日午後に調査を打ち切った。ロボットはレール上に残し、回収しない。走行用ベルトが動かなくなったのは、堆積物の破片が挟まったことが原因として考えられるという。
 <福島第1>ロボ 原子炉直下に到達できず

強い放射線量は、核燃料が近くに存在するのだから当然とも言えるが、1分弱で死に至る強度だ。
廃炉作業の難航が予想される。
⇒2017年2月 4日 (土):福島第一原発の廃炉はどうなるか?/原発事故の真相(153)

溶融燃料(燃料デブリ)は確認できなかったが、一歩一歩積み重ねて行くしかない。
再稼働させる前に、廃炉作業を進めるのは当然のことではないか。

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コメント

「廃炉作業は難しい→だから再稼動より廃炉作業を先に進めるのは当然だ」って、論理になってないやね。

投稿: | 2017年2月19日 (日) 10時10分

廃炉作業を進めるには資金が必要。その収益源となる柏崎刈羽の再稼動も反対、税金投入も反対、電気量値上げも反対、でも廃炉は最優先でやるべきって…東電を倒産させたら誰が廃炉作業進めるの?東電社員やOBが贅沢してるとか、根拠のない感情論(大手企業に入れなかった負け組の恨み節)はそろそろやめるとして、だ。廃炉作業は東電の責任、そのコスト負担も東電の責任の一点張りじゃあ、不注意で事故起こして後遺症が残った人の医療費は全額本人負担と言っているに等しいよな。その事故を起こした人も元気な頃は社会に貢献していたかもしれないのに、使い物にならなくなった瞬間お前の責任なんだから勝手に死ねとでも言うのかい?

投稿: | 2017年3月 1日 (水) 14時00分

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