森友学園スキャンダル/アベノポリシーの危うさ(135)
学校法人「森友学園」が購入した大阪の国有地をめぐる取引は疑わしすぎる。
小学校用地として取得を望んだ国有地が隣地の「10分の1」という破格の安値で払い下げ――。不可解な国有地売却問題が浮上した学校法人「森友学園」(大阪市)が問題の小学校設立の寄付を呼びかけた際、ナント「安倍晋三記念小学校」なる名称を用いていた。
「1口1万円で寄付を呼びかけられたのは、2014年のこと。森友学園がちょうど大阪府に小学校の新設認可を申請していた時期で、経営する『塚本幼稚園幼児教育学園』の園児の保護者に、ゆうちょ銀の払込取扱伝票を何度も配っていました」(保護者のひとり)
伝票(写真)には「安倍晋三記念小学校」の文字がしっかりと記されている。この幼稚園は園児に「教育勅語」を暗唱させる“愛国教育”で知られる。
「14年4月には安倍首相の妻、昭恵夫人が訪問。園長が『安倍首相ってどんな人?』と問いかけると、園児が『日本を守ってくれる人』と答える姿を見て、いたく感動したそうです」(関係者)
大阪・森友学園 寄付募った名称は「安倍晋三記念小学校」
流れはおおよそ以下のようである。
件の学校法人「森友学園」は2016年6月、大阪府豊中市野田町の国有地約8770平方メートルを購入した。ただ、原則公開とされている国有地の売却金額は、非公表のままだった。
この土地には、森友学園が運営する「日本で初めてで唯一の神道の小学校」である「瑞穂の國記念小學院」が開校する予定だ。
小学校のサイトによると、名誉校長は安倍晋三首相の妻、昭恵さん。校長を務める籠池泰典氏は、政権にも近く、改憲運動を目指す保守団体「日本会議」の大阪支部役員だった。
この取引には、3つの不明瞭な点が指摘されている。
1.なぜ、「9割引き」だったのか
2.なぜ、価格が非公表だったのか
3.なぜ、購入前に基礎工事が始まっていたのか
森友学園「国有地9割引」疑惑 首相夫人が名誉校長の神道小学校の土地取引に次々と浮かぶ疑問点
安倍一強と言われている陰に、このような実態があるのだ。
今こそメディアの力が試されようとしている。
今こそメディアの力が試されようとしている。
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