不適格大臣列伝(8)世耕弘成経済産業相/アベノポリシーの危うさ(126)
東芝が破滅の淵に立たされている。
原発事業の失敗が原因である。
⇒2017年1月28日 (土):原子力事業で破滅の危機の東芝(3)/ブランド・企業論(64)
福島原発事故はいつ収束するか、メドが立たない。
除染はしているものの、放射性物質が消えてなくなるわけではない。
しかし、飛び散った放射性物質は、法律上「無主物」という理屈で、国が除染費用を負担している。
つまり、国民の税金である。
東京電力は既に当事者能力を失っているのだ。
東芝もそうなる可能性がある。
かつてのエクセレント・カンパニーを破滅させつつある原発事業は、やがて国民全体を破滅させかねない。
にもかかわらず、世耕弘成経産相は相変わらず、「原発は安い」などと能天気なことを言っている。
また、東京電力福島第一原発の廃炉費用を巡り、世耕大臣は「誰が費用を負担するかは最終的に私が判断したい」と偉そうに言っている。
安倍首相の腰巾着のような大臣だ。
Wikipediaによれば、世耕氏の「出世」は安倍氏と連動している。
2006年9月26日、安倍内閣の内閣総理大臣補佐官として政権入り。各国首脳会談に随行し安倍をサポート。国内だけではなく、海外メディアの取材も積極的に受け、世界に向けた情報を発信する。また、安倍内閣の最重要プロジェクトである「『美しい国づくり』プロジェクト」を推進、各界有識者の意見を集約する。
日本一「美しい村」と言われた飯館村を破壊したのは、「『美しい国づくり』プロジェクト」チームであったことを銘記すべきだろう。
祖父の世耕弘一は経企庁長官などを務めた政治家だったが、M資金関係者の一人として有名である。
1947年3月の衆議院決算委員会で「日銀の地下倉庫に隠退蔵物資のダイヤモンドがあり、密かに売買されている」と発言。隠退蔵物資事件を暴露する。この軍需品払下問題にからむ大規模な詐欺横領事件は経済問題から保守政党の党費にからむ政治問題になった。
日銀の地下倉庫の隠退蔵物資が、その後も密かに運用され、俗にM資金と呼ばれるとの噂が絶えなかった。またこの噂を利用して多くの詐欺事件も発生した。
世耕弘一
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