真珠湾訪問を意義あるものにするために/アベノポリシーの危うさ(112)
安倍首相が今年末真珠湾を訪問し、犠牲者の慰霊をするという。
東京新聞12月6日
もちろん日米双方のいろいろな思惑が交錯しているのであろうが、安倍首相が、日本の奇襲攻撃による犠牲者を慰霊するのは良いことであろう。
たとえ、米側からの話であったとしても。
開戦に至る経緯についてはさまざまな考え方があるにしても、現実にリメンバー・パールハーバーが米国の戦意を搔き立ててきたのは事実である。
オバマ広島訪問後の日米関係
NHKは通常番組を変更してまで報道した。
それほどの突然の発表であったということであるが、背景に何があるのだろうか?
安倍首相に近い産経新聞の見方は、次のようである。
安倍晋三首相は、敗戦後の日本が引きずり続けた「戦後」という一つの時代を、終わらせようと試みているのではないか。
今年5月には日本に原爆を落とした米国の現職大統領が初めて被爆地、広島を訪ね、今度は日本の現職首相が初めて日米戦争の象徴である真珠湾を訪れる。過去の歴史をめぐる日米の「和解」が、徹底的に演出されたといえる。
安倍首相は戦後70年以上が過ぎても、日本と世界各国との関係が、敗戦国と戦勝国との枠組みに閉じ込められ、未来へと目が向けられないことに納得がいかなかったのだろう。
【安倍晋三首相真珠湾訪問】首相、「戦後」終わらせる試み 昨年4月から検討
戦後に区切りを付けたいということは分からないでもないが、ならば就任前のトランプ氏にいち早く面談したのだろうか?
⇒2016年11月25日 (金):安倍外交は大きな成果か崩壊か/アベノポリシーの危うさ(108)
オバマ政権が強い不快感を表明したと報じられたばかりである。
東京新聞12月5日
また、昨年12月の慰安婦問題の「最終的かつ不可逆的な解決」をうたった日韓合意もその一環だという。
しかし朴大統領が風前の灯火であり、次の大統領がどう出るかは分からない。
真珠湾訪問は結構なことだと思うが、日本は大東亜戦争という意識で戦争に入ったことを忘れてはならないであろう。
対米意識だけでは片手落ちである。
日中戦争のきっかけとなった盧溝橋なり南京に出向いて習金平氏とも共同で前向きの談話を発表すべきだろう。
真珠湾訪問発表をサプライズ的に行ったのは、岸田外相の訪ロではかばかしい成果が得られなかったからだと見る向きもある。
いずれにしろ、重厚な歴史観に基づいた行動が求められているが、安倍首相にそれがあるのだろうか?
⇒2016年12月 2日 (金):安倍外交の悲惨/アベノポリシーの危うさ(109)
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