« 安倍外交の悲惨/アベノポリシーの危うさ(109) | トップページ | 不適格大臣列伝(4)・稲田朋美防衛相-2/アベノポリシーの危うさ(111) »

2016年12月 3日 (土)

カジノ法案強行採決は焦りの表れ/アベノポリシーの危うさ(110)

昨年の5月、自民、維新、次世3党がカジノなどの統合型リゾート(IR)推進法案を衆院に再提出した。
現行法では、カジノを開くことは刑法で賭博の罪に当たる。
推進法案によれば、認定された区域に限って合法化し、ホテル、娯楽・商業施設、国際会議場などと一体の統合型リゾートの整備を目指す。
具体的な整備構想を自治体が申請し、国が認定する仕組みで、施設を建設・運営するのは自治体が選定する民間事業者だ。競馬、競輪などの公営ギャンブルとは違う「民設民営」方式だ。

私も海外出張の折など、カジノに出入りしたことはあるし、アナザーワールドとしての面白さも理解はする。
しかし、今、そんなに慌ててカジノ法を成立させることには大きな違和感がある。

 カジノ法案は自民党などの議員立法で、刑法が禁じているカジノを合法化して大型娯楽施設を整備し、経済の活性化を図るよう政府に促すもの。ギャンブル依存症の防止策やマネーロンダリング(資金洗浄)などの犯罪対策は、政府が1年後をめどに提出する実施法案に盛り込む。
 政府は成立を待って実施法案の検討を本格化させる。自民党幹部は2日、法案提出が2018年になるとの見通しを示したうえで、国内に開設されるカジノは「5カ所以下になるのではないか」と語った。
 内閣委の審議は2日間で6時間強で、多くの論点が積み残された。提案者の西村康稔氏(自民)は「20年東京五輪・パラリンピック前後の経済活性化策として意味がある」と述べ、成長戦略としての意義を強調。緒方林太郎氏(民進)はカジノ合法化で「射幸心を助長する恐れは解消されるのか」とただしたが、西村氏は「政府の実施法案で適切に規定される」などと述べるにとどめた。
Ws000001
カジノ法案課題山積 衆院委可決、審議6時間

殊に大阪府は、大阪湾の人工島・夢洲でカジノを含む目論見からして熱心である。
維新の会を抱き込む狙いで、安倍政権はカジノ法案に積極的という見方もある。

昨年6月に安保法制をめぐって維新を抱え込むべく安倍・菅が橋下・松井と会談した際、「菅さんは大阪にカジノをつくると手形を切って説得した」(「週刊ポスト」15年7月3日号/小学館)といわれたが、今回のカジノ法案も、「大阪招致をダシにしたかたちで、安倍政権は維新と憲法改正での協力を取り付けた」(永田町関係者)と囁かれている。
カジノ法案が審議2日で強行採決! 背後に安倍首相とカジノ利権狙う“パチンコのドン”セガサミー会長の癒着

夢のようなパースも描かれている。
しかし以下のような見方が現実的ではないだろうか。

実はこのイメージ映像が発表された当時、友人のゼネコン社員にこの規模の開発を行った場合、どのくらいの開発費用がかかるかをザックリと目算で示して貰ったことがあるのですが、彼の返答は「埋立地である夢洲の中央をわざわざ掘り込んで改めてラグーン(池)を作ることの必然性や、その技術的な難点を差し引いたとして、どうやっても2兆円を下回ることはない」というものでした。
(注釈:彼の名誉の為に一応補足しておくと、本推計は本来「目算」だけでの試算は難しいものを、「あえていうならば経験的にザックリとどの位?」と僕が無理やり聞き出したものです。)
一方で、今回発表された大阪におけるIR市場規模から逆算して推計を行った同地域における開発規模は、関西経済同友会の発表によると6759億円。昨年1月に発表した開発イメージの4分の1程度の開発費にしかおよびません。となると、実際の夢洲のIR導入イメージは、例えば下記の画像の中の色を付けた部分程度にしかならないこととなります。(あくまでイメージ)
Photo
さて、上で色の付いていない部分は完全なる空地として残ってしまい、リゾート地としては非常に残念な状況になってしまうのですが、さて一体どう処理をしましょうかね?
大阪夢洲カジノ構想の悲劇

なぜカジノ法を急ぐのか?
アベノミクスの破綻が明らかであるからだろう。
公明党の自主投票というのが、同党の曖昧さを示している。
同党の支持母体の創価学会員の多くは反対しているのであろうが、与党の味を忘れることはできないのだ。
あわよくば使い道のないことになるかも知れない豊洲を?
まあ、当初からそういう声が聞こえてはいたが、まさに「毒皿」である。

共産党の志位和夫委員長は、与党の採決強行を次のように批判した、

普通は野党第1党も第2党も反対している議員立法を強権的なやり方で進めるということはない。国会運営としても異常な事態だ。
カジノ強行「異常な事態」=志位共産委員長

まあ、ギャンブル依存症は自己責任であろうが、現在の制度的な枠内でも依存症によって家庭を崩壊させている例も聞く。
依存症は別としても、裏社会と関係が深いのは当然であろう。
元警察官僚の平沢勝栄議員は安倍首相の家庭教師だったことで知られるが、パチンコ業界と関係が深い。

カジノ、原発、兵器産業……
わが国の首相は、国民の福祉や厚生よりも、その破壊の方が好きなようだ。
「やればできる」という精神主義は、かつての陸軍そっくりである。

|

« 安倍外交の悲惨/アベノポリシーの危うさ(109) | トップページ | 不適格大臣列伝(4)・稲田朋美防衛相-2/アベノポリシーの危うさ(111) »

アベノポリシーの危うさ」カテゴリの記事

ニュース」カテゴリの記事

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/395349/68692408

この記事へのトラックバック一覧です: カジノ法案強行採決は焦りの表れ/アベノポリシーの危うさ(110):

« 安倍外交の悲惨/アベノポリシーの危うさ(109) | トップページ | 不適格大臣列伝(4)・稲田朋美防衛相-2/アベノポリシーの危うさ(111) »