原発避難者いじめは社会の反映/原発事故の真相(148)
東京電力福島第1原発事故で福島県から横浜市に自主避難した中学1年の男子生徒(13)がいじめを受けていた。
代理人の弁護士が15日、男子生徒の手記を公表し、代読した。
東京新聞11月16日
手記は不登校になっていた昨年7月、小6の時に書いた。小2で自主避難した直後から名前に菌を付けて呼ばれるなどのいじめを受けており、「ばいきんあつかいされて、ほうしゃのうだとおもっていつもつらかった。福島の人はいじめられるとおもった」とつづった。
小5の時に「(原発事故の)ばいしょう金あるだろ」と言われ、同級生らの遊興費などを負担したことについては「ていこうするとまたいじめがはじまるとおもってなにもできずにただこわくてしょうがなかった」としている。
いじめの内容では「いつもけられたり、なぐられたりランドセルふりま(わ)される、かいだんではおされたりしていつもどこでおちるかわかんなかったのでこわかった」と訴えた。
学校側に何度訴えても対応してもらえなかったことにも触れ、「いままでいろんなはなしをしてきたけどしんようしてくれなかった」「(先生に)むしされてた」と悔しさをにじませた。
手記の後半では「いままでなんかいも死のうとおもった」としつつ、「でも、しんさいでいっぱい死んだからつらいけどぼくはいきるときめた」と書いている。
生徒が手記公表「しんさいでいっぱい死んだからいきるときめた」 弁護士が涙の代読
日本という国は、弱者に対して、冷たい国になってしまったのだ。
福島県は自主避難者に対する住宅無償提供を打ち切る方針を発表している。
東京新聞11月9日
2つの出来事には因果関係はない。
しかし自主避難者に対して冷たい公的な対応が、子供社会におけるイジメにまで繋がっているのだろう。
それにしても教師たちは、生徒の行動の何を見ているのだろうか?
多少注意力を発揮すれば、分かるはずのことが分からないで過ぎて行く。
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