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2016年10月12日 (水)

領収書の金額は相手先が記入すべきもの/日本の針路(295)

政治家の白紙領収書なるものが話題になっている。
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稲田朋美防衛大臣が白紙領収書の詐欺・横領罪行為!富山市議が大量辞任!

この問題に関しては、産経新聞の主張(社説)に全面的に同意である。
以下に全文を引用する。

 「政治とカネ」をめぐる政治家の常識が非常識なことには驚かないと思っていたが、そこまで開き直れるのか、とあきれる問題があった。
 菅義偉官房長官と稲田朋美防衛相が、同僚議員の政治資金パーティーで代金を支払った際に、白紙の領収書を受け取り、自身の事務所関係者が金額を書き込んでいた。
 当日の事務作業が煩雑になる、水増しはしていないなどの釈明が並べられたが、「法律上の問題はない」ので構わないという。
 先週の国会質疑で取り上げられた後、さすがに評判の悪さを気にしたのか、自民党は代金を受け取った議員側が、領収書に必要事項をきちんと書いて渡すよう、通達を出した。
 政党の内規で十分なのか。自民党のみならず、各党は資金の透明化について絶えず取り組む必要がある。
 代金の受領者が支払者に対し、受け取ったことを証明するために発行するのが領収書だ。支払者側が記入したのでは用をなさない。それが世間の常識である。
 「白紙」とみられたものは、菅氏が平成24年から3年間で計270枚、計約1875万円分に上り、稲田氏も同じ期間で計260枚、計520万円分に上った。
 菅氏らは「パーティーの主催者の了解の下で記載している」などと釈明したが、総務省の手引では受領者側が領収書に追記するのは不適当としている。
 驚いたのは、共産党から同じ問題を追及された高市早苗総務相が「発行側の作成方法には規定がない」と、白紙領収書を容認するかのような答弁をしたことだ。
 白紙領収書といえば、富山市議会では架空の金額を書き込み、政務活動費を不正請求していたとして、複数の市議が辞職した。
 パーティー券購入と内容は異なるとはいえ、政治資金処理の不透明さを象徴している。自民党では白紙は慣例かと思わせる。
 領収書方式が、透明性を完全に実現するわけでもない。政治資金の移動はすべて銀行口座間で行うなどの方法もかねて指摘されているが、実現は進まない。
 安倍晋三政権下では「政治とカネ」の問題で複数の閣僚が辞任した。必要な法改正も含め、あらゆる観点から透明化への努力を払うべきだ。政務活動費不正が相次ぐ地方議会を笑えない。
【主張】白紙の領収書 非常識がまかり通るのか

会計用語に証憑書類という言葉がある。
証憑というのは「事実を証明する根拠となるもの」のことであり、いわゆる証拠と同義と考えていいだろう。
会計に関しては次のような説明がある。

証憑書(しょうひょうしょ)とは
1.取引に関して相手先から受領したもの(外部証拠書類)
注文書、契約書、送り状、製造指図書、見積書、物品伝票、請求書、領収書、各種計算書、支払証明書(領収書のない場合)
2.取引に関して自己の作成したもの(内部証拠書類)
注文書控、契約書控、領収書控、レジペーパー(控)、支払証明書(領収書のとれない場合に作成したもの)、旅費精算書小切手帳控、支払手形控、当座勘定照合表(銀行により名称が異なる)
証憑書類の整理・保存の仕方

つまり「領収書」は「相手先から受領したもの(外部証拠書類)」の代表である。
安倍首相までも「法律的には問題がない」と答弁していたが、とんでもない。
領収書は法律上、弁済を示す公的書類である。
これを記載することができるのは発行した側だけだ。
白紙の領収書をもらって自分たちで勝手に金額を記入する行為は、刑法の文書偽造罪にあたると考えるべきだろう。
企業で税務調査を受けたものなら、白紙領収書に自分で金額を記入する行為の異常さに唖然とするだろう。
こんな基本的なことを、国を代表しているはずの複数の政治家が弁えていないことに慄然とする。

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