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2016年10月 6日 (木)

電力自由化と廃炉費用の負担/技術論と文明論(75)

東京電力福島第1原発の事故炉の処分費用が膨れ上がり、廃炉も迫られているため、積立金の不足が生じている。
原発の事故処理と廃炉に必要な費用の国民負担につながる議論が5日、本格的に始まった。
政府は原発の廃炉費用を、電力小売りの全面自由化で新規参入した電力会社(新電力)に負担させる方針だという。
1610062
東京新聞10月6日

既存大手電力会社の負担を新電力に転嫁すると、電源として原発を選択するか否かが無差別になる。
自由化の前提である競争原理をゆがめることにもなろう。
これに対し、産経新聞は「新電力の負担は当然」との主張を掲げた。

 原発の廃炉費用の負担について、経済産業省が電力自由化で新規参入した新電力にもその一部を求める案を示した。
 これに対し、「原発を保有しているわけでもないのに、なぜ新電力が負担する必要があるのか」との反発が出ている。
 そうした考え方は正確でない。新電力に切り替えた消費者も、自由化前には原発で発電した安い電気を使ってきたからだ。
 その受益を考えれば、原発の廃炉費用を新電力を含めて広く分担するのは当然といえよう。新電力も電力市場の担い手としての責務を負うべきだ。
 大手電力が地域を独占していたときは、原発建設や廃炉の費用は利用者が支払う電気代に含まれていた。4月から電力会社を選べる自由化が始まり、料金制度も変更されたため、新たな費用負担の枠組みを導入することになった。
 経産省案では、大型原発1基で最大800億円かかる廃炉費用について、送電線の使用料に上乗せする形で新電力にも分担を求める。電気代に転嫁され、最終的には新電力に切り替えた契約者が負担する。
 「国策民営」で展開されてきた原発を含め、暮らしを支える電力という公益事業の利用者が、必要な費用を分かち合うのは自然なことだ。割安な料金のメリットだけを受ける「いいとこ取り」を許さない制度にするのは妥当だ。
【主張】原発の廃炉費用 「新電力も負担」は妥当だ

「自由化前には原発で発電した安い電気を使ってきたから」廃炉費用も負担するのは当然だろうか?
電力事業者は、建設から廃棄までのライフサイクルコストを考えて電源を選択しているのではないのか。
いざ廃炉費用が必要になったから、その分は利用していない人も分担してね、というのはおかしい。
原発で作った電力は使いたくないから、という理由で新電力を選択した人もいるはずだ。
電源構成の開示は不十分だと思うが、今後充実化していくだろう。

そもそも政府は、原発のコストは安いと説明してきたのではなかったのか。
転嫁に突き進むならば、その正当性はないということになる。
無責任の体系は健在だ。

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