誰のためのエネルギー政策か/技術論と文明論(78)
現代文明はエネルギー多消費構造である。
世捨て人にでもならない限り、安定的で良質のエネルギー供給は不可欠の条件である。
であればこそ、エネルギーの供給は合理的なものであるべきだろう。
原発立地県の直近の県知事選で、脱原発候補が勝利した。
川内原発のある鹿児島県と柏崎刈羽原発のある新潟県である。
⇒2016年8月29日 (月):『東京ブラックアウト』と国会質疑/原発事故の真相(147)
⇒2016年10月17日 (月):新潟県知事選に野党推薦の米山隆一氏が勝利/日本の針路(298)
地元の民意は、短期的なメリットよりも長期的なリスク重視にシフトしている。
福島原発事故の実態、対応の様相等からして当然と言えよう。
原発は八方塞がりである。
未だに原発に固執する根拠が分からない。
⇒2016年10月 2日 (日):八方塞がりの原発政策は転換すべき/技術論と文明論(74)
原発は、電力会社にとっても合理性があるのだろうか?
原発政策の判断ミスのツケは巨額である。
電力会社と政府は、原発に頼らない新電力の料金にまで負担させようとしている。
⇒2016年10月 6日 (木):電力自由化と廃炉費用の負担/技術論と文明論(75)
原発政策による費用の発生は30兆円超と見積もられている。
東京新聞10月20日
ムリな再稼働のための審査に忙殺されて、関西電力の課長職が過労自殺に追い込まれるという事態も発生している。
東京新聞10月20日
原発の稼働は、誰の幸福も増進しない。
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