縄文の西南日本を壊滅させた鬼界カルデラ大噴火/技術論と文明論(64)
縄文時代になって定住生活が始まったとされる。
土器の使用は世界で最も早いと言われているが、年代観のイメージは以下のようである。
http://www.mitaka-iseki.jp/kikaku4/doki03.htm
つまり、日本列島上のヒトの歴史の大部分が縄文時代なのである。
人口密度の分布は以下のように推計されている。
第1章 縄文時代―採集、狩猟と漁労
明らかに西南日本が人口密度が小さく、邪馬台国(所在地は諸説あるが、畿内や九州が有力)や記紀神話の舞台等からすると意外な感じがする。
それに関係しているのではないかと言われているのが「鬼界カルデラ」の大噴火である。
薩摩半島から約50km南の大隅海峡にあるカルデラである。
鬼界カルデラ:Wwikipedia
約7300年前(暦年補正) の大噴火で、西日本、特に九州の先史時代から縄文初期の文明は、この噴火で絶滅したと考えられている。
そのため、西南日本の縄文中期以降の人口密度は薄いということである。
まさに石黒耀『死都日本』の世界である。
⇒2016年4月15日 (金):熊本の地震と『死都日本』のメッセージ/技術論と文明論(48)
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