大文字の送り火/京都彼方此方(11)
京都の名物行事・伝統行事「五山の送り火」の日である。
京都は生憎余り良い天気ではなく、市内からは見えないところが多かったようだ。
毎年8月16日に
・「大文字」(京都市左京区浄土寺・大文字山(如意ヶ嶽)。20時00分点火)
・「松ヶ崎妙法」(京都市左京区松ヶ崎・西山及び東山。20時05分点火)
・「舟形万灯籠」(京都市北区西賀茂・船山。20時10分点火)
・「左大文字」(京都市北区大北山・左大文字山。20時15分点火)
・「鳥居形松明」(京都市右京区嵯峨鳥居本・曼陀羅山。20時20分点火)
以上の五山で炎が上がり、お精霊(しょらい)さんと呼ばれる死者の霊をあの世へ送り届けるとされる。
Wikipedia-五山送り火
京都では「送り火」とか「大文字さん」と呼んでいる。
よく「大文字焼き」という人がいるが、ネイティブ京都人はそういう言い方はしない。
山焼きではなく、宗教的行事である。
起源は諸説あるがはっきりしない。
1. 平安初期「空海」説
かつて大文字山のふもとにあった浄土時が火事になったときに、本尊の阿弥陀仏が山上に飛来して光明を放ったと伝えられています。
この光を弘法大師(空海)が大の字型に改めて火を用いる儀式にしたという説
2、 室町中期「足利義政」説
1499年、足利義政が近江の合戦で死亡した息子・義尚の冥福を祈るために、家臣に命じて始めたとの説。
3. 江戸初期「能書家・近衛信尹」説
1662年に刊行された書物「案内者」の中に「大文字は三藐院殿(近衛信尹)の筆画にて」の記述がある。
五山の送り火も、先祖の霊を天国に送るお盆の行事である。
自らが健康で元気な毎日を送れていることに感謝し、鎮魂の気持ちでお祈りを捧げるものと言われる。
基本的には、点火された時に大声を出したり、騒いだりするようなものではない。眺める場所は鴨川などが一般的であろう。
昔、京都大学理学部の校舎の屋上に上がって見たことがある。
左大文字の如意ケ嶽(大文字山)は目の前であり、絶好のポジションだったが、今では管理が厳しくなっているというから難しいだろうなあ。
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