緑を冒涜する小池百合子/日本の針路(277)
東京都知事選がたけなわであるが、自民党の推薦を得られなかった小池百合子氏が、判官贔屓の大衆心理に乗って、よもやの一歩リードだという。
緑のハチマキを巻き、緑のジャケットを着て街頭に出ている。
緑をシンボルカラーとするのは、東京選挙区に刺客として神戸から落下傘で登場してからだというが、彼女の言動をみていると、緑に対する冒涜のような気がしてくる。
小池氏は、ヘイトスピーチ団体の在特会での講演会、核武装や他国への先制攻撃を主張する幸福実現党との共同演説会、「親の子育てが間違っているから発達障害になる」などと言っている親学推進議員連盟に所属など、改憲・タカ派の旗振り役として知られる。
⇒2009年8月22日 (土):小池百合子氏と幸福実現党が共闘!
緑は東京都の色でもあるらしいが、そもそもは生態系の象徴である。
食物連鎖は、植物の葉緑素による光合成から始まるからである。
食物連鎖
緑の党と言えば、1970年代から世界各国で台頭してきた、エコロジー、反原発、反核、軍縮、反戦、人種差別撤廃、脱物質主義、多文化主義、消費者保護、参加型民主主義(草の根民主主義も参照)、フェミニズム、社会的弱者の人権などをテーマにした「新しい社会運動」の流れで結成が進んだ政治勢力のことである(Wikipedia)。
アウトドア用品を扱うパタゴニアの主張に重なるといって良いだろう。
⇒2016年7月 9日 (土):パタゴニアの原発についての意見広告/技術論と文明論(59)
緑の党は、環境保護だけでなく平和外交・人権・産業構造・教育・社会保障・労働・食料など幅広い政策をもつオールラウンドな政党である。
平和で持続可能で社会正義のある新しいエコロジー社会を目指すものであって、営利企業の自由を最優先する新自由主義的改革(およびそのグローバル化)、国民国家、ナショナリズム、軍事・治安国家化には批判的である。
小池氏の政治姿勢とは対極的である。
自民党の内部矛盾に目くらまされてはならない。
自民党は、都連が所属する国会議員や地方議員に対し、党が推薦していない候補者を応援した場合に除名などの処分を科すとする文書を配布して締め付けを図っているように見えるが、どうもポーズに過ぎないというか、小池氏が勝てば、都連の執行部を切り捨てるだろう。
小池氏自身が除名されていないのだ。
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コメント
お前が応援した鳥越だったらここまでやれたかな?人見る目ないね〜恥ずかしいね〜この文章(大爆笑)!!!
投稿: | 2016年9月14日 (水) 21時03分
確かに。的はずれにも程がある。結果論だけど。
投稿: | 2016年9月14日 (水) 21時04分