森喜朗と君が代斉唱/人間の理解(17)
東京・代々木の体育館で3日行われたリオデジャネイロ五輪の代表選手団の壮行会で、森喜朗氏がトンチンカンなイチャモンをつけた。
選手を激励すべき立場なのに、「口をモゴモゴしているだけじゃなくて、声を大きく上げ、表彰台に立ったら、国歌を歌ってください」「国歌を歌えないような選手は日本の代表ではない」とクレームを言ったのだ。
「国歌歌えない選手、日本代表じゃない」森喜朗氏
しかし、場内アナウンスは「国歌独唱」と説明し、ステージ上のモニターにも「国歌独唱」と表示されていた。
要は、森氏の斉唱と独唱の勘違いである。
勘違いは誰にでもあるが、偉そうにお説教するところが、サメの脳みそと評されるゆえんであろう。
森氏と言えば、神の国発言を思い出す。
2000年5月15日、神道政治連盟国会議員懇談会結成三十周年記念祝賀会において、「日本の国、まさに天皇を中心としている神の国であるぞということを国民の皆さんにしっかりと承知をして戴く」と発言して物議を醸したのだ。
森首相は2000年4月5日に小渕恵三首相の急死により、首相に就任したばかりであった。
この発言などから急速に内閣支持率を一ケタまで落とし、6月2日に衆議院を解散した。
⇒2014年2月21日 (金):浅田真央選手の大健闘と森東京五輪組織委会長の愚劣な発言
神の国発言は、この人の脳が、戦前・戦中のままであることを満天下に晒した。
いや、サメの脳と言われているように、戦前・戦中というよりも、進化論的に哺乳類以前の段階なのだ。
⇒2013年4月20日 (土):脳の3層構造とコミュニケーション/知的生産の方法(49)
相次ぐ不祥事と言い、この人が組織委員会委員長というのはいかにも危うい。
⇒2014年1月22日 (水):先行き不安な森五輪組織委員会会長/花づな列島復興のためのメモ(298)
更迭すべきだと思うが、ガチガチの利権構造で固められているのだろうなあ。
というか、安倍首相の、福島原発事故の汚染水は完全にコントロールされているという虚偽発言からして、「大丈夫か?」と思うのが普通の感覚ではないのかなあ。
⇒2013年9月24日 (火):「嘘も方便」首相と日本の将来/花づな列島復興のためのメモ(264)
⇒2015年2月26日 (木):汚染水はコントロールされていない/原発事故の真相(128)
東京都知事選は、告示直前まで東電の社外取締役だった増田寛也氏を自公両党が推薦するという分かりやすい事態になった。
⇒2016年7月15日 (金):脱原発派の都知事を誕生させよう/アベノポリシーの危うさ(92)
こんな閉鎖的なサークルの人間が牛耳っていていいはずがない。
| 固定リンク
「ニュース」カテゴリの記事
- スキャンダラスな東京五輪/安部政権の命運(94)(2019.03.17)
- 際立つNHKの阿諛追従/安部政権の命運(93)(2019.03.16)
- 安倍トモ百田尚樹の『日本国紀』/安部政権の命運(95)(2019.03.18)
- 平成史の汚点としての森友事件/安部政権の命運(92)(2019.03.15)
- 内閣の番犬・横畠内閣法制局長官/人間の理解(24)(2019.03.13)
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 藤井太洋『東京の子』/私撰アンソロジー(56)(2019.04.07)
- 暫時お休みします(2019.03.24)
- ココログの障害とその説明(2019.03.21)
- スキャンダラスな東京五輪/安部政権の命運(94)(2019.03.17)
- 野党は小異を捨てて大同団結すべし/安部政権の命運(84)(2019.03.05)
「人間の理解」カテゴリの記事
- 内閣の番犬・横畠内閣法制局長官/人間の理解(24)(2019.03.13)
- 緑のタヌキの本領発揮/人間の理解(23)(2019.03.04)
- 小川榮太郎というアベ茶坊主/人間の理解(22)(2018.09.24)
- 処刑された豊田亨と伊東乾氏の友情/人間の理解(21)(2018.07.29)
- 「緑のタヌキ」の化けの皮/人間の理解(20)(2018.05.04)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント