ヨーロッパにおけるテロとクーデターの連鎖/世界史の動向(47)
7月1日に、バングラデシュのダッカで、日本人7人を含むテロが起きた。
日本人がターゲットにされる時代になったことを改めて思い知らされた。
ヨーロッパでもテロが頻発している。
7月14日に、ニースで、84人死亡、202人が負傷、うち52人が重体というテロが起きた。
ニースは地中海・コート・ダジュールに面する、世界的に有名な保養地・観光都市だ。
Wikipedia
革命記念日(Bastille Day)の花火の見物客にトラックが突っ込み少なくとも84人が死亡した事件について、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が16日、犯行声明を出した。
IS系の通信社アマック(Amaq)を通じて出された声明は「IS掃討作戦に関わっている有志連合への参加国を攻撃せよ」との呼びかけに応じて「戦士」の1人が14日夜、攻撃を実施したとしている。
仏ニースのトラック突入、ISが犯行声明
一方、トルコでクーデター未遂事件が発生した。
首都アンカラや最大都市イスタンブールなどで展開されており、かなり周到に計画されたものだったことを窺わせる。
エルドアン大統領は南西部で静養中で、このタイミングを突いたものと考えられる。
ただ、クーデターとは呼べない。トルコではこれまで3回、クーデターが成功しているが、いずれも内政が混乱した末に軍が政権を奪取した。その際は参謀総長がトップとなり、陸海空軍と憲兵隊が結束して政治に介入した。だが、今回はあくまで一部の軍人による反乱でしかなかった。
トルコ軍は、イスラム教の政治介入を認めない「世俗主義」の原則を支持してきた。エルドアン政権は最近、これをやめる方向を打ち出し、反発した軍の一部が反乱を起こした可能性はある。だが、多くの国民は支持しないだろう。
エルドアン政権の近年の独裁化、強権化を嫌う国民も多く、反乱側はそうした人たちの支持を期待したのだろうが、直前の政権支持率は約5割に上る。特に貧困層には手厚い政策をとっており、支持は盤石だ。
トルコのクーデター未遂、理由は?今後は? 識者の見方
イギリスのEU離脱も含め、世界は液状化しているように見える。
それが必然的な動向なのだろうか?
人間の理性は、秩序を維持する力を持ちえないのだろうか?
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